リフォーム こだわりのデザイン 施工事例一覧
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島田工務店
思いを継ぎ形にしたお惣菜店の再生
かつて仏壇屋だった建物が、地域に親しまれるお惣菜店へと生まれ変わった。お施主様がこの物件を購入されたのは、ご自身の人生の節目に「何かを始めたい」という強い思いからだった。いつかお母様と一緒に穏やかに過ごせる場所を持ちたい、という願いも込められていた。リノベーションでは、和の趣を活かしつつ、地域の方が気軽に立ち寄れる動線や空間づくり、店舗としての機能性を重視。玄関を入ってすぐの土間スペースでは惣菜が販売され、小上がりの一角はイベントや集いの場としても活用できるよう整えられた。建物は元々の和風建築の趣を活かしながら、外観は格子を取り入れた設えに一新。店内には和の建具やパーテーションを配置し、空間全体に落ち着きと温もりを添えている。設備面では、水回りをすべて刷新し、断熱性の高い窓を採用することで、古い建物でありながら現代の快適な使用感に配慮。広々とした内部空間や別棟の活用、物入れを転用したトイレなど、構造を柔軟に活かした設計も印象的だ。ご家族のご事情により店舗は閉じられたが、建物は新たな方に引き継がれ、お施主様は別の場所で再出発。その移転も同社がサポートし、2件のプロジェクトを通して、人生の節目に寄り添う喜びを感じたという。
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島田工務店
築100年の庫裏を現代に再生する
築100年を超える寺院の庫裏を、住職の事務所と家族のための空間へとリノベーションしたプロジェクト。老朽化が進んでいた建物について、ご住職は取り壊しか改修かで悩まれたが、最終的に減築を含めた再生を選択した。床の傾きや天井の低さといった構造的課題をクリアし、天井高を確保するために梁を現しに。既存の窓は残しつつ内窓を設けることで、断熱性と意匠性を両立させた。特に印象的なのは、事務所から庭が見えるようになった点。来客時や催事の際にも視線が抜け、心地よい空間となっている。また、住職の母屋からの動線も改善され、日常の利便性も高まった。工事の直前、ご住職が病を患うという困難もあったが、「やるなら今」との思いで工事を進行。工期中も体調と向き合いながら見守ってくださり、完成後には「やっておいて良かった」と語られた。人生の節目に踏み切った決断が、建物だけでなく家族の関係や暮らしにも新たな価値をもたらしている。
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島田工務店
絶景を望む大空間の家
新居には、〝家族がのんびり暮らせる環境〟を求めていたというお施主様ご夫婦。見つけた築78年の物件は、「町家や平屋建てにも興味があった」というお施主様にとって、佇まいも周辺環境もぴったりだった。ただ、建物は古いため、自分たちの判断だけで購入を決めるのには不安を感じたそう。そこで、「以前にも物件見学でお世話になって、社長の古民家に対する専門的な知識やアドバイスが頼りになった」と、『島田工務店』に相談。結果、自分たちが希望する暮らし方がかなうと分かり、同社と一緒に行う古民家再生を決めたという。お施主様の住まいづくりのテーマは、「外からの見た目は変えず、でも中身は最新に」。そこで同社は、基礎の再工事や柱の追加などで住宅としての安全性を高め、その一方で間取りや設備の変更により暮らしやすさも向上。使える構造材や古建具は生かし、〝古民家らしさ〟をしっかりと残す改修を行った。縁側や廊下を取り込んだLDKは、天井部の構造も現しの大空間。大容量パントリーも、水回りとの動線がスムーズで抜群の使い勝手だ。トイレ・玄関などは、お施主様が自ら手掛けるために、『島田工務店』は下地のみを施工。完成させずにおいた家づくりを、ご家族は楽しんでいるそうだ。
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島田工務店
空海ゆかりのお寺の庫裡を趣深くも洗練された“人々が集う場所”へと再生
夏の蓮や冬至の柚子みそが有名な、大阪・河内長野の盛松寺。その境内にある一棟の建物が、「歴史の継承」と「コミュニティースペースとしての進化」をテーマに生まれ変わった。足元で寺のシンボルが迎えてくれる玄関部の先は、住居だったことが想像できないほどの大空間。過去の増築で高低差があった床は均一にそろえられ、天井板を外してつくった吹き抜けとも相まって圧倒的な開放感だ。そして柱や梁、建具などの木部からは寺の長い歴史を感じられ、ダークグレーで統一された壁やアンティーク調の家具類はシックな装い。以前の欄間を再利用した照明器具も、その佇まいになじんでいる。なお、ダウンフロアの個室の先には階段があり、そこを上がると新たにつくられたロフトやスキップフロアが広がる。今回の改修では、〝古民家らしさ〟を残しつつも断熱性を高めるため、木製サッシの外側に複合サッシや雨戸を施工するなどして「新築の基準に近い温熱環境」が整えられている。この洗練された空間は、お香づくりや仏教座談会なども体験できる“寺子屋”として開放される。これから長く人々に愛れ続ける、〝地域の憩いの場〟となるのだろう。
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スペースマイン
三世帯が快適に暮らす家を追求、全室エアコンレスの健康住宅
両親の想いを汲み上げ、全員が心地良く暮らす 健康住宅へのこだわり お施主様のご両親の家を、奥様のお母様を含めた6人で住む家に全面リフォームしたい。「大手ハウスメーカーのモデルハウスを見学したとき、匂いが気になって、だんだん息苦しくなった」と話す奥様。雑誌の施工事例を見て気に入っていた『スペースマイン』のショールーム「四季の家」では、体調の変化を感じることはなく、有害化学物質ゼロの健康住宅の良さを体感。子どもや年配の両親とともに暮らす家には、「安心・安全で健康な住まい」をという思いが強くなり、同社に任せることに決めたのだそう。全員が無理せず、気持ち良く生活するために大切にしたのは、もともとお住まいだった両親の想いを汲み上げること。「リフォームを決めた以上は若夫婦の思い通りに」と遠慮する両親の要望に耳を傾け、以前から使っていた場所にスペースを確保することを最優先に考えた。図面では想像できなかった6人が集まる25帖近いリビングダイニングや、ご両親がギリギリまで悩まれていたという畳の寝室、対面キッチンにも、今では大満足とのこと。「何でも気になることは聞いてください」という同社の言葉どおり、打ち合わせの回数は数えきれないほど。断熱・耐震という基本性能を高めることはもちろん、携帯電話やルンバを充電・収納する場所に至るまで、住んでからのことを考えた行き届いた配慮に感謝の気持ちしかないとお施主様。住む人の想いをあきらめることなく形にしたリフォームは、三世帯にとって理想の家となった。
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ROKA architecture. by VENDOR株式会社
部屋ごとに異なる雰囲気を楽しむオフィスリノベーション
フルリノベーションし事務所兼モデルルームとして、同社スタッフが約2年間オフィスとして実際に使用していたマンション。間取りから見直し、廊下幅を広くとり、リビングには希少な無垢のチーク材を採用した。素足で心地よく過ごせる床は、スタッフも思わず寝転ぶほど。天井と壁はすべて塗装仕上げ、扉もハイドアで造作し、空間全体に統一感と洗練をもたらしている。キッチンは標準仕様のPanasonicラクシーナの背面にタイルを加え、既製品でありながらオリジナリティを演出。水まわりにはタイルを使い、作業スペースには耐久性の高いフロアタイルを選んだ。各部屋の巾木の太さを変え、素材感や見え方の違いを体感できるように工夫。トイレ扉には和の要素を取り入れた造作扉を採用した。バルコニーにはウッドデッキを敷き、夏は蚊取り線香を焚きながら電話や会話を楽しむ場にもなった。この空間には実際の暮らしから得た工夫とアイデアが詰まっており、リノベーションの可能性を体感できる一室に仕上がっている。 ■写真:無垢フローリングのチーク材が際立つLDK。時間が経つほどに風合いが増すチーク材はインテリアにもよくなじんでいる。
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ROKA architecture. by VENDOR株式会社
プライバシーが保たれた、新しい二世帯住宅
土地面積100坪を超える広さを活かし、既存建物をフルリノベーションして完全分離型の二世帯住宅を実現した。玄関動線を完全に分け、キッチン・浴室・洗面室・トイレといった住宅設備もすべて1階と2階にそれぞれ設置。家族同士が心地よい距離感で暮らせる、プライバシーに配慮した間取りとなっている。1階には庭をゆったり眺められる位置にリビングを配置し、くつろぎの空間を演出。2階は北欧家具を取り入れ、インテリアにこだわった上質な住空間に。リビング中央の階段はガラス張りで圧迫感のないように設置し、昼夜で雰囲気が変わる間接照明も設けた。夜はakariランプの柔らかな光が家族団らんの時間を包み込む。設計では生活音にも配慮し、水まわりの配置にも工夫を施した。玄関の概念にとらわれず、大きなエントランスホールを設け、来客を迎える設えにもこだわっている。介護経験のあるお施主様の視点を反映し、手すりの設置や水に強い床材を取り入れ、将来を見据えた快適な住まいを形にした。プライベートを尊重しつつ、家族が穏やかに共に暮らせる理想の住まいが完成している。 ■写真:ガラス張りの階段手すりと木の温もりが調和した、明るく開放感があふれるダイニングとキッチン空間。
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ROKA architecture. by VENDOR株式会社
古民家を活用した事務所兼ショールーム
お世話になっている設計士さんの事務所でありながら、一般的なオフィス機能はほとんど持たず、ご本人が手がけた空間や家具を体感できるショールームとして設計された古民家改修プロジェクト。将来的にはポップアップイベントや展示など、交流の場としても活用できるよう構想されている。この空間は、既存の古民家の味わいを活かしつつ、現代的な設えを加えることで、落ち着きと洗練を両立した仕上がりとなった。茶室に置かれた茶道具もすべてオリジナルで制作されるなど、細部までこだわり抜いた空間づくりが光る。設計では、既存と改修部分のバランスに細心の注意を払い、一度スケルトンにした上で、新しい要素を空間に丁寧に差し込むように計画。どちらも主張しすぎず、自然に溶け込むようなデザインを実現した。また、二畳の茶室スペースも備えており、茶道の稽古にも使える場として設けられている。このショールームは人と人をつなぐ新たなご縁の場となるだろう。 ■写真:既存の趣を活かしつつ現代的に設えた、古民家を再生した落ち着きある空間。
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スペースマイン
リノベーションで魅せた「庭を愛でる家」
築百年の古民家を減築 無駄のない快適な空間へ 築100年以上の蔵も備えた同邸宅。お施主様は、手入れが届かなかった枯山水の中庭と共に住まいを再生し、住み継ぎ歩むことを決めた。外観は、白い壁を黒い格子と腰壁が飾る〝モダンな町屋スタイル"。次世代へと守りつないでいくための耐震補強を施し、五間続きだった和室を二間に減築することで、駐車スペースを確保した。減築してもなお、枯山水の中庭に視線の抜けが広がる設計により、家全体が開放感に満ち溢れている。間仕切りをなくし一続きになったLDKは、自然光溢れる心地よい空間に。また、トイレや洗面・バスルームをLDKと直結させ、廊下をなくすことでも住空間を広げ、断熱性能をあげることで温度差も解消された。ゲストのエリアと、家族のエリア、ご両親の部屋がLDKを軸として程よい距離感で分かれているのも同邸宅の魅力。もともと蔵だった建物は修繕し、ご夫婦の寝室としてリノベーション、コンパクトなくつろぎスペースも設けた。経年変化と共に隠れていた古民家の魅力を引き出すことで、暮らしの中に自然がある快適な空間に生まれ変わった。
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一級建築士事務所リビングデザイン
百楽園の家
そこかしこに見えるホテルのような空間の美しさが日常を特別な一日へ 広い敷地に建つ中古物件を購入し、「デザイン性と機能性を併せ持つ、最上級のホテルライクな住まい」を実現するために、リノベーションを検討されていたお施主様。しかし信頼できる建築事務所になかなか出会えず探していたとき、小誌「奈良すまい図鑑」に掲載されていた『リビングデザイン』の施工例が目に留まったそう。「掲載写真のようなラグジュアリーなイメージでお願いします」とリノベ依頼を受けた同社は、お施主様にOB様の住まいをご見学いただき、イメージを再確認。同社ならではのホテル設計の経験を生かし、住宅ではなくホテルを設計する視点で今回の住まいづくりに取り組んだそう。タイルや石材といった上質な素材を室内外に使用し、高級感のあるデザイン性に加え、機能性の向上も踏まえたリノベーションが行われた。建物は当初、建築当時のまま赤御影石が使われた外観だった。その見た目をどうにかしたいというご要望から、重厚な印象を持っていた石をすべて削ぎ落として左官仕上げで施工。玄関ドアには黒色の鏡面扉を。その周りの壁面には高級感のあるタイルを取り入れ、扉を開けた先に広がる真っ白な大理石のエントランスホールへと誘っている。 元は1階から2階へ空気が流れ込み、冬場はとても寒いという難点があったそう。そこで悪い気流を止め、断熱性能を高めることで住み心地を改善。LDKのほぼ中央にあるコンクリート製の階段はもともとあったものだが、色と素材のセレクトでデザイン性を高め、以前のナチュラルな雰囲気を排除。キッチンとリビングを視覚的に分けながらも、一続きの大フロアのアクセントとなっている。同邸宅のこだわりは、バスルームにも。ジャグジーと2つの洗い場、2種のシャワーコーナーがある広い浴室は、ラグジュアリーなホテルをイメージ。空調設備も完備され、冬の寒さ夏の暑さ対策も万全になっている。照明を落としてジャグジーに入ると、ここはもう別世界。建築材料に金属やガラス・石材・タイルを効果的に使用し、間接照明の取り付け場所・角度などを緻密に計算して合わせることで、お施主様が思い描いていた通りのホテルライクでラグジュアリー感のある住まいに生まれ変わった。お引き渡し時、お施主様は想像以上のクオリティーにとても喜ばれたそう。同社の経験値と設計力・技術力がなければ、この邸宅は完成しなかっただろう。 ■写真:ご夫婦が望まれた広々としたLDKは、綿密な収納計画と同社の施工技術により実現した。白でまとめられたリビングと落ち着いた色合いのダイニングキッチン、色の対比が広い室内にメリハリを生んでいる。