新築 価格帯3,000~3,500万円 一覧
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吉川住研
日常の中で感じる非日常、こころの豊かさを追求した住まい
ほんのり赤みがかった照明に照らされた漆喰の白壁は、一日の終わりを迎えるにふさわしい見事な情景を生み出している。導かれるままに広い玄関を抜けた先には暖炉、ダイニングテーブル、キッチンがお出迎え。ゆとりをもたせた贅沢なつくりが魅力のリビングは、光りと影のコントラストが楽しめる仕掛けがあちこちに点在している。朝日が昇るとダイニングテーブルに光りが差し込み「自然の光りを浴びながら1日をスタートさせることができるんです」とお施主様。2階へと続く階段を上ると、踊り場にご主人の書斎が登場。「完全に独立した書斎ではなく、動線の途中に設けることで家族との繋がりも生まれますよね」と吉川氏。「2階こそ、こだわるべきだと考えています」と語る吉川氏は、主寝室へと続く廊下には照明を配置し、天井の高さも変化を持たせた。これにより、海外のプライベートホテルを彷彿とさせるラグジュアリーな雰囲気が完成した。子ども部屋には間仕切りを設けず、大きな梁を設置。将来、梁の上に床板を張れば、ロフトや収納スペースへとアップデートすることも出来るという、ある意味での「未完成」の余韻を残している。住みやすさ、贅沢さ、安らげる場所。日常のなかに、ほんの少しの非日常を味わうことが出来る空間だ。
3,000~3,500万円 -
建築工房 和 -nagomi-
奈良・十津川村の無垢材に囲まれた、家族がつながる心地よい暮らし
自然素材をふんだんに使った家族が集う憩いの大空間 無垢材や漆喰など自然素材を用いたぬくもりある住まいに憧れていたというお施主様。奈良の気候風土と合うように十津川村の天然木を使って家づくりを行う『建築工房和』に魅力を感じ、同社に依頼。土地探しにも親身に相談に乗ってくれるスタッフの人柄も決め手になったそう。お施主様が家を建てるうえで一番大切にしたのは、“家族とのつながり”。そのため家の中心となるLDKにはできる限り壁や扉をなくし、家族5人がゆったりくつろげるひとつの大空間に。LDKの真ん中にある大黒柱で子どもが遊んだり、ママがソファでくつろいだり…それぞれが自由に過ごしていても家族の気配が感じられる安らぎの場所となった。家事動線や収納にも細やかな配慮がされている。例えば洗面所。扉のそばに造作の作業棚を備え付け、洗濯物を干す→たたむ→しまうの流れをスムーズに行えるよう設定。また、水回りはできるだけ近い位置にレイアウトし、家事動線が短くなるように。収納棚もほぼ造り付けで、雰囲気を損なわないデザインと使い勝手の良さを両立している。さらにオーダーメード家具の製作も手掛ける同社にダイニングテーブルを注文。十津川産の無垢材を使ったテーブルは家の寸法や佇まいにもぴったりで、空間にさらなる趣を添えている。天然木に囲まれた家族とつながる暮らし…理想の住まいが完成した。
3,000~3,500万円 -
北条工務店 一級建築士事務所
憩う家
想いを紡ぎ、丁寧に織り上げた “ 心地よい暮らし” が広がる住まい 柔軟な発想による立体的な空間づくりで、暮らしに広がりと豊かさを こちら『憩う家』が建っているのは、50年ほど前に開かれた住宅街の一角。周囲には大きな公園や遊歩道が整備され、緑も豊かな環境だ。 黒い壁に映えるよう計画されたアプローチの植栽は、鎧張り仕上げの玄関部と見事に調和。その玄関まわりには、ガラスブロックやレトロなデザインの照明が印象的にあしらわれており、〝モダンさと懐かしさ〟を兼ね備えた佇まいは、長い年月を経て成熟してきた住宅街の風景にも、違和感を与えることなくなじんでいる。 草花に囲まれたアプローチを通り抜け、桧の無垢材で造られた玄関扉を開ければ、そこにあるのはLDKに真っ直ぐつながるホール空間と、奥の方へと続く土間スペース。白い壁・天井と、ナチュラルな色合いの床や造作建具などでプレーンな装いにまとめられているホール空間に対し、土間スペースは天井がシナベニアの板と角材で仕上げられ、また足元はモルタル塗りと、空間全体に素朴かつどこか武骨でもある〝シンプルな美しさ〟が備わっている。このゆったりとられた土間スペースは、お施主様ご主人の趣味であるロードバイクを保管し、またメンテナンスもできるように整えられた場所。それだけに、ロードバイクを掛ける壁には窯業系の材が張られていたり、また床にモルタルが用いられていたりするのも、傷みや汚れに配慮してのことだ。そしてこの土間スペースはLDKの入口前でホールとつながり、また勝手口から庭側のポーチにも出られるレイアウトで、さらに〝家族用の動線〟としても使いやすいよう造作の収納スペースも用意されている。 続くLDKに入ってみると、そこは全面が吹き抜けとなった大空間。視線のずっと先にある勾配天井は、リビングとキッチン・ダイニングとで高低差があり、その立体的な空間構成からは〝より一層の広がり〟を感じることができる。ご主人によると、「この開放感を実現するためにSE構法を採用した」とのことだが、それに加え、キッチン上部を照明用の部材のみですっきりとさせていることや、リビング階段に軽やかな見た目のスケルトンタイプを用いていること、また建物周辺の緑豊かな風景を取り込む窓のサイズや配置といった、〝意味のある余白〟もこの開放感を演出する欠かせない要素となっているようだ。また、ご夫婦には「将来的には平屋感覚で暮らしたい」との思いもあったそう。その希望は主寝室を1階に置くことでかなえられており、そこでは床を張る方向をほかと変えることで、空間の印象に変化が付けられている。 こちらの設計・施工を手掛けたのは、『北条工務店』。『憩う家』に備わっている〝空間の広がり〟はやはり、同社ならではの柔軟な発想や、それを実現できる設計・施工力の高さがあってこそと言えるだろう。 住まい手のこだわりに応えつつ、より高い意匠性と機能性を実現 『憩う家』のLDKに備わったのびやかな抜け感は、当然ながら2階の空間にも広がっている。それを最も享受できるのは、吹き抜けに面したホール空間だ。吹き抜け部分に足を跳ね出して座るワークスペースに腰を下ろせば、視点は建物のほぼ中心。住まい全体を見渡せて、ちょっぴり浮遊感も味わえる、遊び心に富んだ場所となっている。さらにホール空間とつながる〝小上がりの和室〟も、心地よさに溢れた空間。天井部の三角窓から降り注ぐ自然の光が心地よく、地窓から眺める景色も素晴らしい。なお、畳の下の空間には、ホールとの間仕切り用建具を収納できるのだが、普段の暮らしでは大開口のままつなげ、お施主様ご主人もここでまったりとした時間を過ごしているそうだ。また各個室の前にある通路には、吹き抜け部の手すりを兼ねた本棚が造られており、その通路の突き当たりにも小上がりになった小さなフリースペースが用意されている。畳が敷かれたこの場所は日当たりが良く、窓も掃き出しなので、吹き抜けを見て感じるものとは異なる開放感を楽しめる。 そして建物を敷地の後ろ側から見てみると、受ける印象はまた違ったものに。大きな切妻屋根と、遊歩道や庭の緑が相まって、その姿はまるで大自然の中に建つロッジのよう。『憩う家』は、室内・外観ともにさまざまな表情を持っている住まいだ。 ■写真:敷地の裏手にある遊歩道から見た『憩う家』の姿は、大きな屋根の重なりが印象的で、まるで大自然の中にあるロッジのような、堂々とした佇まいだ。黒い建物と周囲の色濃い緑が、よくなじんでいる。
3,000~3,500万円