リノベーションで魅せた“ 庭を愛でる家”
築百年の古民家を減築無駄のない快適な空間へ
築100年以上の蔵も備えたN様邸。N様は、手入れが届かなかった枯山水の中庭と共に住まいを再生し、住み継ぎ歩むことを決めた。外観は、白い壁を黒い格子と腰壁が飾る〝モダンな町屋スタイル"。次世代へと守りつないでいくための耐震補強を施し、五間続きだった和室を二間に減築することで、駐車スペースを確保した。減築してもなお、枯山水の中庭に視線の抜けが広がる設計により、家全体が開放感に満ち溢れている。間仕切りをなくし一続きになったLDKは、自然光溢れる心地よい空間に。また、トイレや洗面・バスルームをLDKと直結させ、廊下をなくすことでも住空間を広げ、断熱性能をあげることで温度差も解消された。ゲストのエリアと、家族のエリア、ご両親の部屋がLDK
を軸として程よい距離感で分かれているのもN様邸の魅力。もともと蔵だった建物は修繕し、ご夫婦の寝室としてリノベーション、コンパクトなくつろぎスペースも設けた。経年変化と共に隠れていた古民家の魅力を引き出すことで、暮らしの中に自然がある快適な空間に生まれ変わった。
住まい手に合わせた細やかな計画
ご両親が座って庭を眺めることを考慮して低めに設置された窓。生活スタイルを想定して細やかな配慮がなされている。
多目的に活用できる玄関ホール
大きな土間だった空間は、天井板を撤去し、吹き抜けの明かり窓により、明るくギャラリーとしても活用できる玄関ホールに。
和テイストの外観。減築により和室を五間から二間に減らし駐車スペースを設けた。
蔵の雰囲気を生かした主寝室
蔵だった建物をリノベーションして主寝室に。蔵の特性を生かし、上部にも静かで落ち着ける雰囲気の幅広く活用できる空間を新設。
仲良し姉妹のための共有スペース
和室上部に新設した姉妹のための共有洋室。構造材を剝き出しのまま残したことでより広いスペースとして活用できる。
和室から愛でる風雅な枯山水
風情ある美しい風景をすべての部屋から楽しめるよう計画。改めて美しく整備された、四季の移り変わりを感じられる枯山水の中庭。
庭をのんびり眺めたり、日向ぼっこを楽しんだり、以前より魅力が増した広縁。
開放感あふれる広々としたLDK
広縁・庭へ視界が広がり開放感抜群のLDK。家事動線の起点となる場
所にキッチンを配置し、効率的かつ体の負担にも配慮した間取り。