伝統技法を用いた 和モダンデザイン住宅
N邸が建つ場所は、建築物の意匠等に規制がある法隆寺風致地区。それゆえに、“和風の外観を備えた住まい”を計画する必要があった。この条件は、『サイエンスホーム 奈良店』での住まいづくりと相性が良い。なぜなら同社の代表・槌谷氏は長く大工棟梁をしてきた人物で、建築技術においてもデザインの計画においても、“和風の住まい”は得意としているからだ。
和瓦を葺いた切妻屋根に、ファサード全面にかかる下屋、その下には縁側を思わせるウッドデッキ……玄関ポーチ部の格子もアクセントに、和モダンな佇まいに仕上げられたN邸の外観。そして室内に広がる“真壁づくり”の空間も、この外観の印象と見事に調和している。LDKをひと続きにレイアウトしたのは、1 階のスペースをより広々と使えるようにするため。さらに縁側風のウッドデッキとつなげることで、“内と外が一体となった空間”を演出。また空間全体の装いは、白い壁とウォールナットカラーに塗装した木部で、“程よく落ち着いた雰囲気”をつくり出している。そして階段下にレコード用のスペースを設けたり、自転車や釣り道具も置けるゆったりとした玄関土間を用意したり、さらには2 階にお子様たちのフリースペースをレイアウトしたりと、“暮らしを楽しむ工夫”もたっぷりと詰まった住まいとなっている。
■写真:上部が吹き抜けになったリビングは、明るさも開放感も抜群の空間。
リビング同様、自然光がたっぷり入る明るい和室。吊り押し入れの下に設けた地窓には、「サイエンスホームの家」のシンボルであるステンドグラスが使われている。
土間収納やクローゼットもある、広々とした玄関部。丸窓やステンドグラスが、装いのアクセントとなっている。
2階ホールは広くとり、お子様たちの共有スペースに。
まちの景観に溶け込む、和モダンな外観デザイン。外構の計画・施工も、同社によるものだ。