風情ある日本建築の住まいを今の暮らしに合う間取りに改修
断熱性能を向上し、温熱環境を快適に
新旧を程よく融合したホテルライクな家
風情ある日本建築の住まいを今の暮らしに合う間取りに改修したいというご相談から始まったK様邸の案件。築年数およそ30年の家は、台所と居間が分かれており、さらに玄関横の応接室や納戸は使いづらく、ほとんど使用していなかったそう。また、「夏は暑く、冬は寒すぎる」という温熱環境の改善も大きな課題だった。「ホテルライクにデザインした空間づくり」を得意としている『リビングデザイン』代表の井上氏は、「外観に備わる和の佇まいはそのまま残しつつ、玄関部分は新旧をつなぐ空間として和モダンに、そしてLDKは別世界のような空間に」という改修コンセプトを提案。既製品のカップボードに間接照明を仕込むなど、灯りをうまく利用し、ホテルのような高級感を生み出した。改修部分の床や壁に断熱を施し窓を二重窓にしたことで、断熱性能も大幅に向上。旧家に新しい役割と価値を見出した今回のリノベーション。ホームシアターも兼ねたLDKは、自然と家族が集まる場所となっている。
■写真:台所と居間に分かれた日本家屋によくある間取りをワンフロアにつなげ、広々と開放的なLDKを実現。日本建築そのものといった外観からは想像できないシックな空間はまるで別世界だ。
■リフォーム面積:1F/175.79㎡ 2F/100.90㎡
使い勝手がいいように、玄関を入ってすぐのところに設置された、まるでリゾートホテルのような洗面台。
リビングにはホームシアター用のロールスクリーンを設置。壁掛けテレビが同じ場所にあるので利用頻度も高いとお施主様に好評だ。
室内干しやアイロンがけもできる、家事室としての機能を備えた使い勝手のいいランドリールーム
リフォーム前は応接室だった場所は、玄関部からつながるシューズクロークと書斎に生まれ変わった。
風情のある立派な建物だけに、外部は玄関扉のみ入れ替えて“日本建築の旧家らしさ”はしっかりと残した。