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画家の物語を守りながら基本性能を向上させた集いの場

施工企業スペースマイン
スペースマイン_リフォーム_アトリエ宝来_吹き抜けエントランス

垂仁天皇陵の真北に建つ、ギャラリー兼セミナースペース『アトリエ宝来』。企業研修事業を行うO様が「ゆったりと集える場をつくりたい」と、洋画家の故・冨田啓介氏のアトリエを再生させたものだ。手掛けたのは『スペースマイン』。同社は、鉄筋コンクリート構造物のリノベーションに対応できる、数少ない工務店のひとつである。コンクリート打ちっ放しに加え、3階吹き抜けのため、「夏は暑く、冬はとても寒い」ことが課題となっていた、こちらの建物。1階に開閉式の天井を設け、屋根や窓、外壁に断熱を施すことで、空間の明るさを残したまま、断熱性能を大幅に改善した。窓サッシや棚、絵の具が付いた床やドアなど、旧アトリエの面影が残る部分はあえて活用し、奈良県産の杉をふんだんに使った、温かな集いの場へと生まれ変わった。

■写真:杉の天井とマッチするプラスチック障子紙の開閉天井は、閉めているときもやわらかな光を通す。

延床面積
156.75平米(47.42坪)

雨漏りで傷みの激しかった黄色の階段は、元の色を忠実に再現し、復元したもの。

天井一面に奈良県産の杉を取り入れ、木のぬくもり溢れる空間に。窓サッシや吊り棚は元のまま活用している。

旧アトリエの面影が漂う絵の具の付いた床やドアは、あえてそのまま残した。

2階は6名用のシェアオフィス。奈良県産の杉で造作したデスク・棚は可動式で、空間を自由に変えられる。

窓ガラスはすべて、既存のサッシを生かしながら、遮熱性・断熱性に優れたペアガラスに入れ替えた。

新たに設けたトイレは、床面に階段と同じ黄色を、カウンター収納には新たに杉が取り入れられ、建物全体の雰囲気に馴染んでいる。

西日による暑さを防ぐ為に、新設した高断熱で通気層を設けた西面の外壁。屋根にも高断熱層と通気層を新しく設け、屋根最頂部の棟部分から暑い空気を排気する換気棟を採用し、断熱効果を高めている。

物置だった3階は、床に奈良県産の杉を張り、小会議室へとリフォーム。両端は高さが低くデッドスペースになるため、アイアンのバーを付けて目隠しをし、収納として使えるように。

コンクリートの段差は表面の凸凹を削って平滑にし、畳を敷きベンチとして利用。

ガラスがなく開口のみだった2・3階吹抜けの室内窓、1階天井と同じプラスチック障子紙を入れた。外からの光が優しく入る。

明るく開放的な吹き抜け空間ですが、懸念されるのが「冷暖房効率の悪さ」。この建物では、3階建てのダイナミックな吹き抜けを残しながら、夏・冬も明るく快適に過ごせるように、開閉式の天井を採用。

リフォーム スペースマイン