薪ストーブ+断熱性の向上で、冬は暖かく夏は涼しい住まい
細かく区切られた部屋が
明るさに包まれる大空間に
明るく広々としたLDKは、いかにも快適そうな空間。これが、もとは小さな5つの部屋で構成されていたとは、今では少し想像しにくい。I様がこちらの住まいをリフォームしたのは、“寒さ”と“暗さ”と“段差”の解消を求めてのことだった。そして依頼を受けた『大吉建設』の答えが、現在のこの姿だ。
まず、寒さ解消のために断熱性を向上させ、薪ストーブも導入。また窓の性能を上げるのと同時に、位置・大きさも再検討し、空間の中央までしっかりと自然光が届くようにした。もちろん床は、LDKの全面をフラットに。和室だけ小上がりにしたのは、お母様が腰をおろせるようにするためだ。「リフォームしてからは冬も快適に過ごせています。でも一番喜んでいるのは母かもしれません」と笑顔のI様から、このリフォームの成功を知ることができる。
■写真:自然光がたっぷりと入る、明るく広いLDK空間。室内で杖をついたり、車椅子を使うことを想定し、床材には強度・耐久性に優れた松を使用した。
■物件詳細:築30年以上(一戸建て)
回遊できる便利さが魅力のアイランドキッチン。作業スペースも広く、「息子のお嫁さんと並んで調理をするのが楽しい」とI様。
I様邸があるのは、寒さの厳しい地域。リフォーム後は断熱性が向上したこともあり、この薪ストーブひとつで家中が暖かく、燃料代も大幅に下がったそう。
造作の洗面台は、車椅子に乗ったままで水栓に近づける設計になっている。
和室の壁は、趣を求めて珪藻土の塗り壁に。また、「ちょっと座れる場所を残して欲しい」というお母様からのリクエストで小上がりにしている。
トイレの小さな内窓は、施工途中にお聞きした希望から設けたもの。壁の向こうの空間から光が入ってくるので、個室の中が明るくなった。
構造上外すべきではない柱と壁との間に板を入れ、飾り棚として生かされた。