空き巣を寄せ付けない!安全な暮らしを実現するための防犯の新常識とは?
目次
〜最新グッズ・間取りの工夫・住宅設備の視点から〜
「え?鍵閉めたっけ?」
いつもそう思って玄関に戻って確認してしまう——。
私は元来、そんなタイプの人間です。鍵をかけた記憶が曖昧なとき、ちょっとした不安が心をよぎる。けれど、心のどこかで「まあ、鍵さえかかっていればマンションだから大丈夫だろう」と、防犯に甘い意識で日々を過ごしているという人もいるのではないでしょうか。私もその一人でした。
しかし、これが戸建てとなれば話は別。
もしも将来、家を建てるとしたら、防犯対策はしっかりと講じておきたい。
鍵のかけ忘れが気になってしまう私のようなタイプでも、安心して暮らせる最新設備や、防犯性を高める間取りの工夫があるのではないかといろいろと調べ取り入れました。
そこで今回は、「狙われにくく、侵入されにくく、万が一にもしっかり備える」ための防犯対策について、最新グッズや住宅設備、間取りの工夫など、住まいづくりに役立つ視点からご紹介します。
テクノロジーで守る家~最新防犯グッズの活用法~
防犯対策の第一歩は、日々進化を遂げている最新の防犯グッズを導入することです。とくに近年は、ただ備えるだけでなく、防犯設備の存在を可視化する「見せる防犯」が有効であると言われています。
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・スマート防犯カメラ
AIが人間の動きや表情を瞬時に察知し、不自然な動きがあるとスマートフォンにすぐにお知らせ。「見せる防犯で空き巣に狙われにくくし、仮に侵入されてしまった場合は証拠が記録される」夜間の暗視機能や、不審な来訪者にリアルタイムでスマホ越しに声を掛けられる双方向通話なども搭載。留守中に自宅の様子をチェックできる安心感があります。
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・スマートロック(電子錠)
施錠に不安を感じやすく、出先でモヤモヤしてしまう方(←まさに私みたいなタイプ)にとりわけおすすめ。外出先から施錠確認・操作ができるほか、指紋や顔認証機能付きなら鍵を持たずに外出できます。仮に施錠し忘れていたとしても、スマートフォンに通知が届くので安心です。
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・人感センサー付きLEDライト
人の気配を感知して自動でライトが点灯。
「狙わせない」空間づくりにひと役買います。録画・警告音機能付きの先進モデルも増えており、手軽に設置できる防犯アイテムとして人気が高まっています。
・GPS付き防犯ブザー
子どもや高齢者の遠隔サポートには、防犯ブザーにGPSが搭載されたものが安心。居場所を知らせる通知が保護者へ瞬時に届くため、安心して見守ることができ、緊急時にも素早い対応が可能です。
間取りの工夫で「侵入を防ぐ安全な住まいに」
防犯性を高めた住まいづくりは、実は間取りの工夫でも実現します。住宅設計の段階で意識するだけで、おのずと空き巣にとって“侵入しにくい家”が完成します。
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・死角をなくす
敷地内の死角は不審者の隠れ場所になってしまいます。植栽や外構を工夫して見通しを良くし、裏口周辺は照明やカメラでしっかりと対策しましょう。
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・玄関や窓の設置場所や防犯対策
玄関は可能な限り通行人の目につきやすい場所に。裏手や人目につかない位置にある窓には、防犯ガラスや格子を併用することで安全性が高まります。
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・セキュリティーゾーンの考え方
玄関から直通でリビングに入る間取りでは、万が一侵入された際に危険度が高まります。玄関から生活空間までにセキュリティーの一層として、廊下や扉を設けることで、感覚的にも機能的にも侵入を防ぐ構造が作れます。
住宅設備の工夫で「家族の安全を守る住まいへ」
暮らしにさりげなく防犯対策を溶け込ませるには、設備そのものが防犯対策になるように設計するのがベストです。スタイリッシュな防犯カメラや、デザインにこだわった防犯シャッターなど、防犯性とともに、デザイン性や快適性を兼ね備えた住宅設備が増えてきています。
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・防犯合わせガラス
2枚のガラスの間に強靭なフィルムを挟んだ防犯ガラスは、割れにくく、破片も飛び散りにくいため、侵入を大幅に遅らせることができます。
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・録画機能付きインターホン
来訪者を録画・記録できるインターホンは、不在時の訪問も確認でき、ストーカーや押し売り対策にも。スマホと連携すれば、外出中でも応対が可能です。
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・電動シャッターやスマート雨戸
スマート雨戸は、IoT技術を活用し、自動開閉やスマホ操作ができる新しいタイプの雨戸です。天候センサーやタイマー機能によって自動で開閉し、スマートホーム(家電や設備をネットにつなぎ、自動化・遠隔操作ができる家)と連携することで、より快適で便利な暮らしを実現します。タイマー機能付きなら、不在時も在宅を装えて防犯や省エネに効果的。操作の手間も減り、日々の暮らしがより快適になります。
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・ホームセキュリティーシステム
スマートホームと連携することで、より高度な防犯や自動化が可能になります。たとえば「玄関の鍵が開いたらライトとカメラが自動で作動する」など、暮らしに合わせた設定ができます。さらに、警備会社と連携したシステムであれば、侵入対策だけでなく、火災やガス漏れといったリスクにも対応可能です。
異常を感知すると、センサーがすぐに反応し、スマホや警備会社へ通知。契約プランや機器によって通知方法は異なりますが、状況に応じて警備員が現場へ駆けつけるので安心です。
まとめ:防犯は「心穏やかな暮らしへの先行投資」
防犯対策は、「いざという時のためだけの対策」ではなく、実は、毎日の安心を支える暮らしの基盤です。自分や家族が心穏やかな暮らしを送るために、最新技術を搭載した防犯グッズや設備を利用して、設計段階から防犯を意識した家づくりを進めることは、未来の安心への投資とも言えるでしょう。
これから家づくりをする方も、今の住まいに少しでも不安がある方も、ぜひ一度「自宅の防犯対策」を見直してみませんか?
“カギ、ちゃんと閉めたかな?”と不安になるあなたにこそ、必要な防犯対策がきっとあります。
ライター 内藤美由紀