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家づくりお役立ちコラム

暮らしを整える、外構という視点〜シンプルな佇まいと、憧れのシンボルツリーを添えて〜

2025/07/24

新築注文住宅の外観夕景
有限会社吉川住研 施工事例

家を建てるとき、多くの方がまず重視するのは、間取りやキッチン、収納の使い勝手といった「家の中」のこと。家族の生活動線や便利な設備をしっかり考えたはずなのに、いざ暮らしが落ち着いてくると、ふと気になってくるのが「家の外」──つまり「外構(がいこう)」です。実際、編集部にもこんな声が多く届きます。
「家を建てた当時は外構まで手が回らず、とりあえず最低限にしておいた。」
「住み始めて10年、ようやく庭やアプローチを整えたい気持ちになった。」
住まいに慣れ、暮らしのスタイルが定まってくると、外構が“住まいの余白”として浮かび上がってくるのかもしれません。私自身、すっきりとしたシンプルな外構に、シンボルツリーが1本映えるような佇まいがずっと憧れです。玄関アプローチに風にそよぐ緑があるだけで、きっと毎日の帰宅が少し楽しく、心地よい時間に変わるはず。

今回は、そんな思いを持つ方々に向けて、これから外構を見直すための基本の考え方や人気の設備、そして時代の流れに合った新しい工夫をご紹介します。

 

まずは「オープン」か「クローズ」かを考える

外構を考えるとき、最初に迷うのが「開放感を重視するか、安心感を優先するか」。これは「オープン外構」と「クローズ外構」のどちらを選ぶか、ということでもあります。

★オープン外構

 

店舗前のロックガーデン
ヨシダデザイン工房 施工事例

 

敷地と道路の境界に、あえてフェンスや門をつくらず、開放的に仕上げたスタイル。最近の住宅街ではこのタイプが主流になりつつあります。

メリット デメリット
敷地が広く見える
門まわりの費用が抑えられる
街並みに自然になじむ
視線が気になる場合がある
小さなお子さんやペットの飛び出し対策が必要
防犯面では工夫が必要

 

私は、このオープン外構に惹かれています。ほどよい抜け感と、シンボルツリーの存在が引き立つのが魅力です。

 

★クローズ外構

新築注文住宅の外構夕景
株式会社ビーライフ一級建築士事務所 施工事例

 

塀や門扉で敷地を囲い、プライバシーや防犯性を重視したスタイル。昔ながらの安心感があります。

メリット デメリット
外からの視線を遮れる

敷地内が「自分たちの空間」として落ち着く

セキュリティー面で安心

工事費用がかかりやすい

閉鎖的な印象になることも

敷地内への侵入者が、外から見えない

 

どちらにも良さがありますが、自分のライフスタイルや地域の雰囲気に合わせて選ぶことが大切です。

 

「置き配」が当たり前になった今、外構も進化中

新築注文住宅のオープン外構
建築工房 和-nagomi-by株式会社 和 施工事例

 

ネット通販を日常的に使う今、「置き配」をどう安全に受け取るかは、多くの家庭の関心ごとです。たとえば宅配ボックス。工事不要の簡易型から、スマートロック付きの高機能タイプまで幅広く選べます。また、盗難防止バッグという選択肢も。宅配業者が荷物を入れ、ファスナーを閉め、ワイヤーで固定できる仕組みで、ちょっとした防犯に役立ちます。

また、外構と一緒に、カメラ付きインターホンや防犯カメラを導入する家庭も増えています。最近はスマートフォンと連携できる機種が主流で、不在中も安心です。

 

EV時代に向けて、駐車スペースもアップデート

新築注文住宅の外観・外構
株式会社ビーライフ一級建築士事務所 施工事例

 

電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)がぐっと身近になってきた今、外構でも「EV対応」が求められる時代です。たとえば、200Vの屋外EVコンセントをあらかじめ設置しておけば、将来EVを購入しても安心。カーポートの柱や外壁に取り付けるのが一般的です。さらに、おすすめなのが屋根付きカーポートとの組み合わせ。雨の日でも濡れずに充電できるだけでなく、車の乗り降りも快適に。最近では太陽光パネル付きのカーポートも登場しており、発電した電力でEV充電や家庭用に活用することもできます。

 

機能性とデザイン性を両立するスタイル

こだわりの駐車スペース
ヨシダデザイン工房 施工事例

毎日使う駐車スペースも、工夫次第で使いやすく、美しい空間に変わります。

 

  • 片側支持タイプ(片持ち)…柱が片側にだけあるため、出入りがしやすく、すっきりとしたデザインに。シンプル志向の方に人気。
  • 両側支持タイプ…安定性が高く、積雪や強風が強い地域におすすめ。
  • アルミ+ポリカーボネート屋根…軽量で耐久性があり、紫外線をカット。お手入れも楽です。
  • 太陽光パネル付きカーポートエネルギーを自給しながら、見た目もスタイリッシュに。

 

外構の印象を左右する要素だからこそ、暮らし方に合ったカーポートを選びたいですね。

 

外構でかなえる「私らしい暮らし」

新築注文住宅の外観
ROKA architecture. by VENDOR株式会社 施工事例

外構というと、大がかりでお金がかかる印象を持つ方もいるかもしれません。でも実際は、少しずつ整えていくことも十分に可能です。たとえば、季節を感じられるシンボルツリーを1本植えるだけで、玄関まわりの印象はガラリと変わります。春に芽吹き、夏に木陰をつくり、秋には紅葉、冬には凛としたシルエット。毎日の暮らしの中に、自然と向き合う余白が生まれます。そんな外構を目指して、少しずつ整えていく人も増えています。

 

外構は「住まいの仕上げ」

注文住宅の外構
株式会社ビーライフ一級建築士事務所 施工事例

外構の資金計画は、家のプランニングと同時に行う必要がありますが、家の完成と同時に仕上げなくても大丈夫。むしろ、暮らしてみてわかる“足りなかったもの”を補う作業とも言えます。住まいに合わせて、暮らしに合わせて、年齢に合わせて。今の自分にちょうどいい“外”のかたちを見つけていけるのが、外構づくりの楽しさです。

 

まとめ

「こんな外構にしたい」という憧れは、暮らしをもっと豊かにする第一歩。
シンプルで、季節が映える木が1本――そんな風景に心が動いた方は、ぜひ一歩を踏み出してみてください。外構は、住まいの“これから”を育ててくれる空間です。

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