【写真で伝える上質な暮らし。】奈良の工務店が手掛けた7邸の“ラグジュアリー”
2025/07/16
目次
上質な住まい—それは、非日常を日常にすること
住まいは、ただ生活する場所ではなく、心身が満たされる空間であるのが理想です。
快適で美しく、その空間にいるだけで心が満たされる。まるでラグジュアリーなホテルに滞在しているかのような特別な時間が、日常に溶け込む住まい。それこそが、暮らしを豊かにする本質的な上質な住まいです。
上質な家づくりとは、単なる豪華さではなく、居心地の良さや質の高さを重視することです。選び抜かれた素材、洗練されたデザイン、計算し尽くされた動線。そして、壁や床の質感、柔らかく降り注ぐ光、空間に流れる静けさ——それらが調和することで、居心地の良い上質で特別な暮らしを実現させます。
たとえば、無垢材の床は、時を重ねるごとに味わいが増し、住む人の暮らしとともに変化していきます。漆喰の壁は、自然素材ならではの柔らかさと調湿効果を持ち、心地よい空間を演出します。こうした本物の素材が生み出す美しさは、時が経つほどに住まいへの愛着を深めます。
シンプルながら緻密に計算された設計は、上質な暮らしに重要な要素です。動線設計によってスムーズな生活が可能になり、開放感のある間取りが家族との時間を豊かにします。調和の取れた照明計画は、朝昼夜で異なる表情を作り出し、空間に奥行きと温かみをもたらします。それらのすべてが融合することで、住む人の感性に寄り添った、唯一無二の住環境が生まれるのです。
そんな「非日常を日常へ」と変える住まいの施工例を紹介します。空間の美しさ、素材の質感、住む人のライフスタイルに寄り添う設計。そのすべてが調和した住まいの魅力を、ぜひじっくりとご覧ください。
1. 住まいの内と外が心地よくつながるラグジュアリーな住空間
【 株式会社ビーライフ 一級建築士事務所 】゠奈良県奈良市゠
代表取締役 山下 淳哉さん
お客様のご要望をしっかりうかがった上でプランを立て、平面図だけでは伝わりにくい家のイメージも、3Dパースを用いて具体的にご確認いただいています。納得いただいてから制作に進むため、多少お時間はかかりますが、カフェ風・ナチュラル・スタイリッシュ・メルヘン系など、お好きなテイストの住まいを丁寧に具現化します。
木目のアクセントが映える、黒を基調としたモダンな佇まい。直線的で洗練されたフォルムが印象的なこの住まいは、閑静な街並みにありながら、ひときわ存在感を放っています。
外からは窓がほとんど見えず、閉鎖的にも見えますが、扉を開けた先に広がるのは、想像を超える開放感と室内外の一体感。LDK・フリースペース・和室が緩やかにつながる吹き抜けの大空間、天井まで届く大窓からの自然光、内と外をつなぐ半屋外のテラス…。静かで上質な時間が日常の中にしっくりと溶け込んでいくようです。
『株式会社 ビーライフ』代表・山下氏が語るように、「建具を使わず一続きにした大空間だからこそ、床の高低差や素材の変化でエリアごとにメリハリをつけることで、より広がりを感じられ、また落ち着ける空間になる」。まさにその言葉どおり、床の段差や素材の切り替えによって空間に自然なリズムが生まれ、ダークトーンを基調にした落ち着きと洗練が随所に漂います。住まい手の暮らし方や家族構成に寄り添い、洗面ボウルの数や暖房機の配置まで丁寧に設計。見た目の美しさだけでなく、使い勝手や快適さにも心を配っています。さらに、動線や空間の随所に遊び心を添え、機能性と豊かさを両立させた住まいです。
2. “ 高級感” に磨きをかけたワンランク上の上質さ
【 一級建築士事務所リビングデザイン 】゠奈良県天理市゠
代表・一級建築士 井上 敏治さん
サロンをご自宅で営む奥様の「訪れる方に特別な時間を感じてほしい」というご希望をもとに、非日常感と居心地の良さを両立する空間を目指しました。ゲストにとっては印象深く、ご家族にとっては日々が快適で豊かになるよう、動線や素材にもこだわりながらプランしています。
築30年の鉄骨造4階建てを大規模にリノベーションした『大泉の家』。室内に広がるのは、白い天然大理石と重厚な家具が織りなす、華やかで気品ある空間です。
ヨーロピアンクラシックを好む奥様と、スタイリッシュモダンを好むご主人。「〝伝統的〟と〝現代的〟を融合させる」難題の設計に取り組んだのは、高級ホテルなども手がける『一級建築士事務所 リビングデザイン』の代表・井上氏でした。もともと車庫だった1階を15帖の大きな玄関ホールに、2階のワンフロアを40帖のLDKにするなど、間取りも以前から大きく刷新。
鉄骨造ならではの強みを生かし〝間仕切りも柱もない大空間〟のLDKを実現。ひときわ目を引く海外製ロートアイアンの手すりや、奥様お気に入りの最高級といえるシステムキッチンなど、さまざまな素材の特徴や質感を生かした空間が広がります。計算された間接照明などの光の演出で、モダンデザインの要素が加えられています。お茶会や食事会を楽しむゲストへのおもてなしはもちろん、日々の暮らしやすさにも配慮され、断熱性や収納、動線計画に至るまで細やかな工夫が施されています。華やかさと機能性をあわせ持つ、まさに“伝統”と“現代”が寄り添う住まいです。
3. 重厚で上品なホテルライク空間が、日常を特別に彩る住まい
【 株式会社 家族の森 】゠奈良県生駒郡゠
代表取締役 小西 真紀さん
全館空調の快適さをきちんと活かすには、住まい全体の断熱性と気密性が不可欠です。そこで、屋根や壁にはウレタン遮熱工法を施し、窓まわりには高断熱仕様の樹脂サッシを採用しました。これらの工夫によって、家のどこにいても温度差のない、心地よい暮らしがかなえられています。
黒格子の窓とロートアイアン調の装飾をまとったチャコールグレーの外観が、日が落ちるとさらに表情に豊かさを増す、そんな“非日常を愉しむ家”。 お子様の独立をきっかけに、ふたたび注文住宅に取り組まれたお施主様は、「大好きなインテリアに囲まれて暮らしたい」という想いをかたちにされました。
扉を開けると、外観からの想像以上に優美な空間が広がり、リビングの高い天井にはこだわりのシャンデリアが輝き、その天井は折り上げられて間接照明が華やかさを添えています。
大開口でつながるキッチンは黒を基調としたフルオーダー仕様で、〝K様にとって一番の使いやすさ〟がかなえられています。住まいの装いすべてが住まい手の感性に寄り添い、洗練された空間をかたちづくっています。さらに、全館空調や高断熱・高気密の施工、吉野産桧による構造材、制振装置の導入に至るまで、機能面も抜かりなく備わっています。 “本質のラグジュアリー”が随所に漂っているこの住まいについて、お施主様は「前に建てた家とは比べようもないほど、家事のしやすさも温熱環境も快適になりました」と、満ち足りた笑顔で語ってくださいました。
4. 和と洋が融合する上質な平屋風邸宅
【 株式会社 島田工務店 】゠奈良県高市郡゠
代表 島田 昌則さん
敷地の広さを活かし、開放感と暮らしやすさを両立させた設計を心がけました。明るく風通しの良い空間構成や生活動線への配慮に加え、将来を見据えたバリアフリー対応など、ご家族の暮らしに寄り添う工夫を随所に盛り込みました。世代を超えて快適に暮らせる住まいです。
地元で築かれた信頼関係を基に始まったお施主様との家づくりは、ラグジュアリーさと実用性が調和した平屋風住宅として、完成。30畳を超える広さのLDKは北庭に面しており、明るく開放的な雰囲気をもたらしています。
吹き抜けに設けた丸窓や中庭、内窓を生かした設計によって、室内には自然光が効果的に取り込まれています。玄関を入ってすぐ正面に本格的な和室が広がるという意外性のある設計は、訪れた方に驚きと強い印象を残します。
また、玄関ベンチの設置や将来的なスロープの導入を見据えたバリアフリー設計により、住まう方の体格やライフステージの変化にも柔軟に対応。断熱性能の高い建材とLIXILの熱交換換気ユニット「エコエア90」により快適な空気環境を保ちます。外壁には耐候性に優れた素材を採用し、屋根の段差構造で重厚感のある外観に。2階には造作収納やセカンドリビングを設け、サウナや大型の洗面室、ランドリースペース、書斎なども備えた住空間は、ご夫婦おふたりのライフスタイルに寄り添う、贅沢で合理的な住まいをかなえています。細部に至るまで丁寧に設計されたこの住まいは、快適で豊かな日々を支える理想の住空間です。
5. 鉄骨階段がつなぐ、家族と過ごす空間と自分時間のある家
【 パーシモンホーム by 株式会社 日都建設 】゠奈良県生駒郡゠
二級建築士 北野 広治さん
来客の多いご夫妻の暮らしに合わせ、広々とした土間とリビングを一体に計画し、ゆったりとお客様を迎えられる空間を設けました。一方で、浴室やランドリールーム、主寝室などのプライベートスペースは2階にまとめ、にぎやかな交流と静かな時間をしっかりと分けています。家族の時間もおもてなしの時間も、どちらも心地よく過ごしていただけるよう、動線や空間の使い方に工夫を重ねました。
ご紹介をきっかけに、日都建設での家づくりを決められたお施主様ご夫妻。
店舗のような両開きの玄関ドアを開けると、タイル張りの広々とした土間リビングが広がります。
この開放的な土間は、ネイルのお仕事をされている奥様のライフスタイルに寄り添い、将来的に友人を招いて施術ができる“サロン”としても活用できるように設計されたもの。ご夫妻の暮らしにフィットした、多目的な空間です。
敷地の東側にはご両親のお住まいがあり、その方角には大きな掃き出し窓やFIX窓を設けて、ゆるやかなつながりとさりげない安心につながる設計に。さらに、土間やキッチン、洗面スペースにも、足元や上部に明かり取りの窓を設けて、自然光がやわらかく室内を包み込むように計画されています。光と影が織りなすコントラストが、空間に心地よさと奥行きをもたらしています。
お施主様は、一般的な間取りにはあまり関心がなく、そこで思い切って土間を主役に据えた大胆なプランをご提案。結果的にそのアイデアに深く共感され、ご採用いただきました。
ご自身でも気づいていない想いや好みを引き出し、かたちにしていく――
それが、日都建設の家づくりに息づく大きな魅力です。
6. 性能と意匠性の融合。細部に宿る住まいへのこだわり
【 HAUSQA by 株式会社 平和技建 】゠奈良県五條市゠
代表取締役社長 平 雅門さん
お施主様の細やかなご要望にお応えし、本物の素材と確かな技術で高品質な住まいを実現しました。25畳のリビングと5.6メートルの吹き抜けによる開放感、雨の日も安心なガレージからの動線、スキップフロアを活かした事務スペースなど、デザイン性と機能性を両立しています。注文住宅だからこそできる“理想のかたち”を、これからもご提案していきます。
「自分たちの家を建てたい」という想いが高まり、家づくりへの一歩を踏み出されたお施主様。ご家族全員が快適に暮らせる空間であることを重視し、性能面とデザイン性への強いこだわりに応えてくれる工務店を探されていた中、知人の紹介で『平和技建』とご縁がありました。
ライフスタイルや好みを丁寧にヒアリングし、住宅性能についてもよく調べていたお施主様には、高気密構造を実際に体感していただいたうえで、設計をスタートしました。素材選びにもこだわり、「長く愛せる本物を使おう」と、内装の好みに寄り添いながらプランを進めました。
ガレージから濡れずに玄関へ入れる導線、ご主人の事務作業に使えるスキップフロアの専用スペースや、大きな吹き抜けを生かした開放的なリビングなど、快適な暮らしを支える工夫が随所に。2階との視線の抜けや温度差の緩和にも配慮し、空間全体が心地よくつながる設計です。さらに、玄関から洗面・浴室へと続く裏動線を設け、暮らしにスムーズさを。現場に足を運ばれたご主人は職人の仕事ぶりに信頼を寄せ、「この人になら任せられる」と感じられたそうです。完成後は「理想以上」と喜ばれ、ご友人からも「こんな家に住みたい」との声が。上質な素材と性能、そして住まい手への想いが詰まった一邸です。
7. “憩いの時間”が流れる平屋
【 株式会社 北条工務店 一級建築士事務所 】゠奈良県奈良市゠
四代目代表取締役・一級建築士
北条 愼示さん
普段お住まいのご自宅も弊社でリノベーションをお任せいただいており、そのご縁から今回の別邸もご依頼いただきました。お施主様ご夫婦は“上質な空間”への感度が高く、日頃から親しまれているホテルのような落ち着きや品を、この住まいにも取り入れています。
ゆったりとした敷地に大きな切妻屋根が印象的に映える平屋建ての邸宅。もともとご主人のご実家があったこの場所に、ご夫婦が「週末の余暇やこれからの人生を豊かに過ごしたい」という想いを込めて建てられた別邸です。設計・施工を手がけた『北条工務店』は、以前の建物から取り出した木材や石材も活用しながら、侘び寂びの空気感や非日常感、懐かしさや奥ゆかしさといった情緒を丁寧に表現していきました。深い軒に守られたポーチと背の低い木製玄関扉は、ご夫婦のご希望であった「お茶室に入るような静けさ」を体現したもの。その先に続く玄関ホールも、明るすぎず暗すぎず、「ほっ」と落ち着ける空気に包まれています。
LDKはゆったりとした一体空間でありながら、タイル貼りのリビングだけをダウンフロアとすることで、さりげなくゾーニング。掃き出し窓の先にはフラットにつながる大きなウッドデッキが広がり、室内と外とが一体となるような心地よさを生み出しています。
家具を飾れる余白を設けたダイニングや、サンルームと隣接したキッチンの横には、大容量のパントリーも配置。そのほか、実家の品を収める土間付き納戸や、アートが映える広い廊下など、暮らしの風景を大切にする設えが随所に。日本的な落ち着きと上質な空気を愛するご夫婦の感性に、『北条工務店』が寄り添い、紡ぎあげた一棟です。
こだわりの住まいづくりを支える、最新補助金情報まとめ
上質な住まいを実現するうえで、設計や素材選びと同様に重要なのが、制度面での支援です。ここでは、快適性や性能向上を後押しする補助制度をご紹介します。
1. 住宅省エネ2025キャンペーン(国土交通省)
美しさと快適性を両立する住まいへ。
高断熱窓や高効率給湯器など、上質な暮らしを支える住宅設備の導入を後押しする補助制度です。性能とデザインの両立を目指す住まいづくりに、制度の活用をご検討ください。
https://jutaku-shoene2025.mlit.go.jp/
2. 長期優良住宅化リフォーム推進事業(国交省)
時を重ねても美しく、心地よく。
既存住宅の性能向上や長寿命化を支援する制度です。素材の質感や設計の工夫を活かしながら、住まいの価値を永く保つための選択肢としてご覧いただけます。
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/shienjigyo_r6-04.html
3. 先進的窓リノベ2025事業(環境省)
光と空間の質を高める、窓からのアプローチ。
大開口や吹き抜けのある邸宅において、断熱性とデザイン性を両立させるための支援制度です。快適性を高めながら、空間の美しさを引き立てる窓リノベーションの可能性をご紹介します。
https://window-renovation2025.env.go.jp/
まとめ
光や素材の質感、空間の余白。写真に映るディテールのひとつひとつに、丁寧な設計と施工の工夫が込められています。
今回ご紹介した住まいのように、見た目の美しさはもちろん、日々の過ごしやすさまでを考え抜いた家づくりは、暮らしをより豊かなものにしてくれます。
新築だけでなく、リフォームやリノベーションでも、上質な空間を叶える工夫は可能です。
掲載の奈良の工務店は、ラグジュアリーに憧れる気持ちや「自分らしく住まいを整えたい」という想いに、しっかりと寄り添ってくれる心強い存在。
細やかな設計と誠実な施工で、一人ひとりの“こうしたい”をカタチにしてくれます。
「住まい図鑑WEB」では、ほかにもさまざまな実例や、家づくりに関わる企業の想いをご紹介しています。
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