【キッチンの基本1】シンクとコンロの配列
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朝・昼・晩と毎日使う場所だから、そこに立つことが楽しくて、ストレスなく使えるキッチンが理想的。さらに収納力があって、お掃除が手間なくできて、おしゃれだったら文句なし。そこでまずは、キッチン別にメリット・デメリットをご紹介します。そして、奈良の工務店が実際に施工した写真と一緒に魅力を整理していきましょう。

こちらのキッチンは、フルフラットのI型キッチンをペニンシュラ施工。
今の時点で、「ふるふらっと?」「I型?なんて読むの?」「ぺぺぺにんしゅら?」と、何がなんだかわからない方も、この記事を読むと、まずは「I型キッチン」が理解できるようになります!
キッチンの配列
キッチンの配列は、大きく分けて次の4パターンが挙げられます。
【1】I型キッチン
【2】II型キッチン
【3】L型キッチン
【4】U型キッチン
【1】I型キッチン
まずは、I型キッチン(あいがた)。シンク・調理天板・コンロが1直線に並んでいます。上から見るとその形がアルファベットの「I(アイ)」の形と似ているから、I型キッチンと呼ばれる由来になっているとか。キッチンの中でも一番オーソドックスな配列で、昭和のアパートは、ほぼこちらの形です。
ちなみに、昭和50年代後半築の大手ハウスメーカーの戸建て建売だった実家もこのカタチ。
昔住んでいたギリギリ平成生まれの4F建て鉄筋コンクリート造の賃貸マンションもこちらのカタチです。
キッチンを壁付にするか、リビングに向けるか(対面キッチン)で、使い勝手も雰囲気もグッと変わります。
○メリット | ×デメリット |
キッチンの面積がコンパクトにまとめられるため、狭小住宅でも採用しやすい。 | 調理スペースを広げすぎると、シンクからコンロまでの移動距離が遠くなって不便。 |
シンクとコンロの間の調理スペースを広げることで、作業効率を上げられる。 | 調理中は平行移動しかできないため動線が混み合い、複数人だと使いにくい。 |
I型キッチン施工実例 ↓
『なかむら工務店』新築で採用、「新しくて古い」 を異素材で表現した省エネ住宅>>>
『シバ・サンホーム』新築で採用、風合いを楽しめる白い塗り壁の家>>>
【2】II型キッチン
こちらもキッチンを上から見たときに、「I」が並んで「II」の形に見えることからII型(2型・にがた)もしくはセパレート型キッチンと呼ばれています。
シンクとコンロを別の「I」列に配置することで、例えば、シンクはリビングに向けて家族の様子がすぐわかるように、コンロはお掃除の利便性を考えて壁付にといった設置が可能です。小さなお子様がいるご家庭では、火は子供の手が届かないなるべく離れたところに。。。といった安全性にも応えられます。
○メリット | ×デメリット |
シンク・コンロ・冷蔵庫の配置を三角することで、作業効率がUP。「ワークトライアングル」と呼ばれています。 | シンクで洗った野菜をそのままフライパンに!湯切りしたお鍋をコンロにもどす!といったときに、水が落ちて床が濡れがち。 |
調理に使う作業スペースを広くとりやすい。 | コンロで調理中は、リビングの様子が見えない。 |
火や熱い鍋などを生活スペースから、できるだけ離すことができる。 |
II型キッチン施工実例 ↓
『マイ工務店』新築で採用、色とりどりの植物と調和する住まい>>>
【3】L型キッチン
こちらも見たまま、コンロとシンクがLの字につながっているキッチンを、L型(エルがた)キッチンと呼びます。全てを壁沿いに設置することも、L型の一部のみを壁沿いに設置することも、どちらでも可能。
○メリット | ×デメリット |
コンロとシンクの行き来がしやすい。 | L字の角になった部分は奥行きがあるため、デッドスペースになりがち。 |
作業スペースの広さが確保しやすい。 | I型と比べると高額になる場合がある。 |
L型キッチン施工実例 ↓
『岡田工務店 岡田一級建築士事務所』新築で採用、住まい手になじむ、和モダンの「優しい家」>>>
『大吉建設』リノベーションで採用、きれいな空気に包まれた、笑顔も溢れる健康住宅を実現>>>
【4】U型キッチン
シンクからコンロ、調理スペースまでが「U」の字につながって並んでいるキッチンがU型(ユーがた)キッチン。まるでDJブースのような、キッチンステージのような堂々たる存在感を放ちます。調理スペースがとても広く使えて便利なキッチンです。しかし、なかなか広いスペースが必要となるため、あまり日本の一般家庭では見かけないかもしれません。
○メリット | ×デメリット |
広々とした調理スペースが実現可能。 | 施工に広いスペースが必要。 |
まとめ
シンクとコンロの位置関係によって、4パターンに分けられるキッチンの配列。
今のお住まいのキッチンはどのような形でしたか?
キッチンに使える広さや使い勝手に合わせて選択してくださいね。
関連コラム:【キッチンの基本2】生活に合ったキッチンを見つける
加筆:2025年6月2日
初回投稿:2022年4月21日