理想を超えた、大人のスタイリッシュモダン
綿密なコストセレクトが
上質なデザインを実現
数年前に完成見学会に参加してから、そのデザイン性の高さに惹かれ『リビングデザイン』に依頼することを決めていたというI様。ご夫婦はデザインや間取りに明確な要望があり、打ち合わせはご主人が作成された図面をもとにスタートしたそう。そこに一級建築士である同社代表の井上氏が、住宅としての使い勝手を付加させていく形で家づくりが進行した。
モダンな印象がありながらも、上質で落ち着いた雰囲気に仕上がったI邸。限られた予算内でこのクオリティーを実現する鍵となったのは、かけるべき部分に予算をかけるというコストセレクトのバランス。たとえば外壁は、玄関部分である北東方面は吹き付け塗装、マンションと隣接する南西方面はサイディングを採用。また外観や室内の随所に配された間接照明は、設計の工夫次第でコストパフォーマンス良く高級感を演出できる。
もちろんこだわりはデザインだけではない。たっぷり採られた収納や効率がよい生活動線を考慮した間取り、愛犬が毎日を楽しむための工夫など、機能性にも優れた住まいとなっている。外観デザインの一部である縦に並んだ三連窓は、階段踊り場でくつろぐ愛犬が外の景色を堪能できる位置に設置。ご夫婦のセンス溢れる空間の中で、愛犬も一緒にリラックスして暮らしを楽しめる邸宅が完成した。
■写真:奥様が選定された「グラフテクト」のキッチン。背面収納棚と壁の間に取り入れた間接照明が特別な高級感を演出。
玄関横に扉付きの大容量シューズクロークを設けたことで、見える部分の生活感を抑えることができ、インテリアが映える洗練されたエントランスに。
テレビ上部やダイニング、キッチン背面など随所に間接照明を配置。昼間は贅沢に日光が降り注ぐ明るいリビングが、夜間に間接照明の明かりだけを灯すとムーディな印象に様変わり。
“黒を基調としたモダンな外観”というお施主様のご希望に、建築士がエッジを効かせ、よりスタイリッシュな仕上がりに。エントランス上部の庇や連窓の配置がデザインを引き締めた。
リビング横の愛犬スペース。ペットスペース上部の空間は無駄になりがちだが、LDKとパントリ―、脱衣所という隣接する3つの収納スペースとして上手く活用した。
木材やタイル、真鍮などの異素材をバランスよく配置し、落ち着いた空間に仕上げたトイレ。