優れた造形と機能性 意匠美を追求した究極の平屋の棲家
世界的な建築家フランク・ロイド・ライトが提唱した有機的建築物の設計思想に基づいた住宅ブランド「オーガニックハウス」。その正規ビルダーの同社は、機能的で美しく上質で、周囲の環境に溶け込む普遍的なデザインのワンランク上の住まいづくりを得意としている。今回手掛けたM邸は、独創的かつストレスフリーな生活動線も計算されたコの字型の間取りに、天井の高低差を巧みに使い”見えない壁”で空間につながりとメリハリを持たせる室内外のレイアウトに。フランク・ロイド・ライト建築の象徴ともいえる天井まで伸びた大きな連窓と水平線を強調した、巨大な軒は、太陽光をたっぷり取り込みながら、直射日光を程よくカット。小気味よく突出したチムニー(煙突)や庭の小壁は、外観フォルムの美しさをより一層強調する。15帖の広々とした玄関ポーチは中庭やバルコニーの役割も果たし、リビングと段差なく繋がっており、晴れた日には青空の下でティータイムやブランチを楽しむことも計画だとか。圧倒的な造形美と共に暮らしやすさも兼ね備えたラグジュアリーハウスはお施主様の思いを共有した作品となった。
■写真:コの字型のフォルムが印象的な外観。玄関ポーチは15 帖ほどの広さがありバルコニーの役割も果たしている。
ビジュアルの美しさを追求しチムニー(煙突)を設置。庭には緑が映える人工芝を採用。
天井まで伸びた連窓と長く伸びた庇などフランク・ロイド・ライト建築の特徴が随所に見て取れる外観フォルムが心地よい。
フロートタイプのアイランドキッチンとブラックガラスのカップボードは、M様の高い感性が表れている。
寝室部分の庇は他の部分よりも深い1.5mに設定。明るくなりすぎないよう計算されている。
ホテルライクでリュクス感満点な洗面台とバスルーム。
扉のすぐ横に巨大な窓を設置し、玄関ホールを明るく内外空間を一体化し、余裕を持った広々とした空間に。
室内は極力扉や壁で仕切られておらず、移動がしやすい設計に。また壁のアクセントとして複層のガラスタイルを使用。
キッチンの天井を低く抑え、リビングの天井を高くすることで、間接照明とライトデッキの効果を高め、屋外につながる天井ギリギリまでの巨大な窓が豊かな居心地を演出している。
コンクリート打放し風の壁材でスタイリッシュな雰囲気に仕立てたトイレ。
照明器具のセレクトにもお施主様のセンスとこだわりが光っている。
玄関の先に大きな窓を設け植栽を魅せることで、空間に広がりを持たせつつ、自然との調和を考えたデザインに仕上げている。