特集・コラム一覧
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2025/07/17
平屋と二階建てのメリット・デメリットを整理。ライフステージで変わる「住まいのカタチ」
実家での二階建て生活、ワンルームでの一人暮らし、結婚後のマンション暮らし──。人生の節目ごとに、「住まいのかたち」も少しずつ変わってきたという方は多いのではないでしょうか。間取りや生活動線、暮らしやすさの違いを、実体験から実感してきた方も少なくないはずです。私自身もその一人です。 特に、共働きや子育て中の家庭にとっては、すべての生活がワンフロアで完結するマンションの暮らしは、家事の効率がよく、セキュリティー面でも安心感があります。けれども、子どもの成長や暮らし方の変化にともない、「もっと広い空間でのびのび暮らしたい」「自分たちのライフスタイルに合った家に住みたい」といった思いが芽生え、戸建てへの住み替えを検討するタイミングが訪れることもあります。 そんなとき、選択肢としてよく挙がるのが「平屋」と「二階建て」です。 それぞれに魅力がある一方で、家族構成や将来のライフプランによって、向いている住まいのかたちは異なります。 今回は、「平屋」と「二階建て」それぞれの住まいの特徴を整理しながら、わが家にぴったりの住まいを選ぶためのヒントをご紹介します。 平屋の【メリット】と【デメリット】 ○メリット1 → ワンフロアの快適さと家族の距離が縮まる安心感 生活動線がシンプルで、家事や育児の負担を軽減。 それぞれが違うことをしていても、自然と同じ空間に集まる機会が増えるのがワンフロアの魅力。家族の距離がぐっと近づきます。 ○メリット2 → 開放感と自由度のある設計 高さの制限が少ない分、天井を高くしたり中庭をつくったりと、空間に広がりをもたせる設計が可能。土地の形状に合わせた柔軟なレイアウトにも対応しやすいのが平屋の良さです。 ○メリット3 → 将来を見据えた「終のすみか」 バリアフリー設計も自然に取り入れやすく、老後の暮らしにも◎。段差のない構造は、長く快適に住み続けるうえで大きなメリット。地震に強い構造も魅力の一つです。 ○メリット4 → メンテナンス性の良さ・リノベのしやすさ 高さがない分、屋根や外壁の点検・修繕がしやすく、リノベーションの自由度も高めです。 ×デメリット1 → 広い敷地が必要 同じ延床面積の場合、二階建てより土地が広くないと建てられないため、都市部では難しいケースも。 ×デメリット2 → 採光・通風の工夫が必要 建物が横に広がるため、中央に位置する部屋が暗くなりやすい傾向があります。天窓や吹き抜け、中庭を作るなどの工夫が求められます。 ×デメリット3 → プライバシーの確保が課題に 家族全員が同じフロアにいるため、個室の音や気配が気になる場合も。 ×デメリット4 → 建築コストが上がることも 基礎や屋根の面積が広くなり、坪単価が高くなるケースがあります。 二階建ての【メリット】と【デメリット】 ○メリット1 → 限られた土地でも空間を有効活用 上下に空間を分けることで、都市部など土地が限られた場所でも広い住空間を確保できます。 ○メリット2 → 生活ゾーンを分けやすい 1階を共用、2階をプライベート空間にすることで、プライバシーを確保しながらも、生活にメリハリが生まれます。 ○メリット3 → 眺望や採光のメリット 2階からの景色や日当たりは、平屋では得られない魅力の一つ。風通しも工夫次第で◎。 ○メリット4 → 土地コストや固定資産税を抑えやすい 土地の使用面積が小さく済むため、トータルコストの抑制につながります。 ×デメリット1 → 階段が将来的に負担に 若いうちは問題ない階段も、年齢を重ねると移動の負担になることがあります。 ×デメリット2 → 冷暖房効率が下がりやすい 上下階の温度差が出やすく、光熱費や空調管理に工夫が必要。 ×デメリット3 → 外部メンテナンスの負担 高所作業のため、足場を組む必要があり、点検・修繕費がかさむことも。 ×デメリット4 → 構造的な複雑さ 耐震設計や補強が必要になるケースもあり、建築コストが上がる可能性も。 まとめ:現在と未来、両方にフィットする住まい選びを 平屋は、マンションのような機能性と、戸建てならではの自由な設計度を併せ持った住まい。一方で二階建ては、空間の効率的な活用とプライバシーの両立が魅力です。 重要なのは、「現在の暮らしや希望」だけでなく、「これからの人生設計」も見据えて選ぶこと。単に流行や憧れで決めるのではなく、自分たちの価値観やライフスタイルに合っていて、長く快適に暮らせるかが、住まい選びの本質です。 「土地にゆとりがあり、バリアフリー重視であれば、平屋。」 「限られた敷地で、空間やプライバシー重視なら、二階建て。」 水害リスクや、家族構成、将来の住まい方によっても、最適解は変わってきます。 住まいは、人生のステージを彩る大切な空間。 だからこそ、「どちらが正解か」ではなく、「どちらがわが家にフィットするか」を軸に、じっくり選んでいきましょう。
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2025/07/16
【写真で伝える上質な暮らし。】奈良の工務店が手掛けた7邸の“ラグジュアリー”
上質な住まい—それは、非日常を日常にすること 住まいは、ただ生活する場所ではなく、心身が満たされる空間であるのが理想です。 快適で美しく、その空間にいるだけで心が満たされる。まるでラグジュアリーなホテルに滞在しているかのような特別な時間が、日常に溶け込む住まい。それこそが、暮らしを豊かにする本質的な上質な住まいです。 本物の贅沢とは。 上質な家づくりとは、単なる豪華さではなく、居心地の良さや質の高さを重視することです。選び抜かれた素材、洗練されたデザイン、計算し尽くされた動線。そして、壁や床の質感、柔らかく降り注ぐ光、空間に流れる静けさ——それらが調和することで、居心地の良い上質で特別な暮らしを実現させます。 時間とともに美しさが深まる住まい。 たとえば、無垢材の床は、時を重ねるごとに味わいが増し、住む人の暮らしとともに変化していきます。漆喰の壁は、自然素材ならではの柔らかさと調湿効果を持ち、心地よい空間を演出します。こうした本物の素材が生み出す美しさは、時が経つほどに住まいへの愛着を深めます。 緻密に設計された住空間 シンプルながら緻密に計算された設計は、上質な暮らしに重要な要素です。動線設計によってスムーズな生活が可能になり、開放感のある間取りが家族との時間を豊かにします。調和の取れた照明計画は、朝昼夜で異なる表情を作り出し、空間に奥行きと温かみをもたらします。それらのすべてが融合することで、住む人の感性に寄り添った、唯一無二の住環境が生まれるのです。 そんな「非日常を日常へ」と変える住まいの施工例を紹介します。空間の美しさ、素材の質感、住む人のライフスタイルに寄り添う設計。そのすべてが調和した住まいの魅力を、ぜひじっくりとご覧ください。 1. 住まいの内と外が心地よくつながるラグジュアリーな住空間 【 株式会社ビーライフ 一級建築士事務所 】゠奈良県奈良市゠ 代表取締役 山下 淳哉さん お客様のご要望をしっかりうかがった上でプランを立て、平面図だけでは伝わりにくい家のイメージも、3Dパースを用いて具体的にご確認いただいています。納得いただいてから制作に進むため、多少お時間はかかりますが、カフェ風・ナチュラル・スタイリッシュ・メルヘン系など、お好きなテイストの住まいを丁寧に具現化します。 木目のアクセントが映える、黒を基調としたモダンな佇まい。直線的で洗練されたフォルムが印象的なこの住まいは、閑静な街並みにありながら、ひときわ存在感を放っています。 外からは窓がほとんど見えず、閉鎖的にも見えますが、扉を開けた先に広がるのは、想像を超える開放感と室内外の一体感。LDK・フリースペース・和室が緩やかにつながる吹き抜けの大空間、天井まで届く大窓からの自然光、内と外をつなぐ半屋外のテラス…。静かで上質な時間が日常の中にしっくりと溶け込んでいくようです。 『株式会社 ビーライフ』代表・山下氏が語るように、「建具を使わず一続きにした大空間だからこそ、床の高低差や素材の変化でエリアごとにメリハリをつけることで、より広がりを感じられ、また落ち着ける空間になる」。まさにその言葉どおり、床の段差や素材の切り替えによって空間に自然なリズムが生まれ、ダークトーンを基調にした落ち着きと洗練が随所に漂います。住まい手の暮らし方や家族構成に寄り添い、洗面ボウルの数や暖房機の配置まで丁寧に設計。見た目の美しさだけでなく、使い勝手や快適さにも心を配っています。さらに、動線や空間の随所に遊び心を添え、機能性と豊かさを両立させた住まいです。 この住まいづくりを手掛けた『ビーライフ』について、詳しくはこちら 2. “ 高級感” に磨きをかけたワンランク上の上質さ 【 一級建築士事務所リビングデザイン 】゠奈良県天理市゠ 代表・一級建築士 井上 敏治さん サロンをご自宅で営む奥様の「訪れる方に特別な時間を感じてほしい」というご希望をもとに、非日常感と居心地の良さを両立する空間を目指しました。ゲストにとっては印象深く、ご家族にとっては日々が快適で豊かになるよう、動線や素材にもこだわりながらプランしています。 築30年の鉄骨造4階建てを大規模にリノベーションした『大泉の家』。室内に広がるのは、白い天然大理石と重厚な家具が織りなす、華やかで気品ある空間です。 ヨーロピアンクラシックを好む奥様と、スタイリッシュモダンを好むご主人。「〝伝統的〟と〝現代的〟を融合させる」難題の設計に取り組んだのは、高級ホテルなども手がける『一級建築士事務所 リビングデザイン』の代表・井上氏でした。もともと車庫だった1階を15帖の大きな玄関ホールに、2階のワンフロアを40帖のLDKにするなど、間取りも以前から大きく刷新。 鉄骨造ならではの強みを生かし〝間仕切りも柱もない大空間〟のLDKを実現。ひときわ目を引く海外製ロートアイアンの手すりや、奥様お気に入りの最高級といえるシステムキッチンなど、さまざまな素材の特徴や質感を生かした空間が広がります。計算された間接照明などの光の演出で、モダンデザインの要素が加えられています。お茶会や食事会を楽しむゲストへのおもてなしはもちろん、日々の暮らしやすさにも配慮され、断熱性や収納、動線計画に至るまで細やかな工夫が施されています。華やかさと機能性をあわせ持つ、まさに“伝統”と“現代”が寄り添う住まいです。 この住まいづくりを手掛けた『リビングデザイン』について、詳しくはこちら 3. 重厚で上品なホテルライク空間が、日常を特別に彩る住まい 【 株式会社 家族の森 】゠奈良県生駒郡゠ 代表取締役 小西 真紀さん 全館空調の快適さをきちんと活かすには、住まい全体の断熱性と気密性が不可欠です。そこで、屋根や壁にはウレタン遮熱工法を施し、窓まわりには高断熱仕様の樹脂サッシを採用しました。これらの工夫によって、家のどこにいても温度差のない、心地よい暮らしがかなえられています。 黒格子の窓とロートアイアン調の装飾をまとったチャコールグレーの外観が、日が落ちるとさらに表情に豊かさを増す、そんな“非日常を愉しむ家”。 お子様の独立をきっかけに、ふたたび注文住宅に取り組まれたお施主様は、「大好きなインテリアに囲まれて暮らしたい」という想いをかたちにされました。 扉を開けると、外観からの想像以上に優美な空間が広がり、リビングの高い天井にはこだわりのシャンデリアが輝き、その天井は折り上げられて間接照明が華やかさを添えています。 大開口でつながるキッチンは黒を基調としたフルオーダー仕様で、〝K様にとって一番の使いやすさ〟がかなえられています。住まいの装いすべてが住まい手の感性に寄り添い、洗練された空間をかたちづくっています。さらに、全館空調や高断熱・高気密の施工、吉野産桧による構造材、制振装置の導入に至るまで、機能面も抜かりなく備わっています。 “本質のラグジュアリー”が随所に漂っているこの住まいについて、お施主様は「前に建てた家とは比べようもないほど、家事のしやすさも温熱環境も快適になりました」と、満ち足りた笑顔で語ってくださいました。 この住まいづくりを手掛けた『家族の森』について、詳しくはこちら 4. 和と洋が融合する上質な平屋風邸宅 【 株式会社 島田工務店 】゠奈良県高市郡゠ 代表 島田 昌則さん 敷地の広さを活かし、開放感と暮らしやすさを両立させた設計を心がけました。明るく風通しの良い空間構成や生活動線への配慮に加え、将来を見据えたバリアフリー対応など、ご家族の暮らしに寄り添う工夫を随所に盛り込みました。世代を超えて快適に暮らせる住まいです。 地元で築かれた信頼関係を基に始まったお施主様との家づくりは、ラグジュアリーさと実用性が調和した平屋風住宅として、完成。30畳を超える広さのLDKは北庭に面しており、明るく開放的な雰囲気をもたらしています。 吹き抜けに設けた丸窓や中庭、内窓を生かした設計によって、室内には自然光が効果的に取り込まれています。玄関を入ってすぐ正面に本格的な和室が広がるという意外性のある設計は、訪れた方に驚きと強い印象を残します。 また、玄関ベンチの設置や将来的なスロープの導入を見据えたバリアフリー設計により、住まう方の体格やライフステージの変化にも柔軟に対応。断熱性能の高い建材とLIXILの熱交換換気ユニット「エコエア90」により快適な空気環境を保ちます。外壁には耐候性に優れた素材を採用し、屋根の段差構造で重厚感のある外観に。2階には造作収納やセカンドリビングを設け、サウナや大型の洗面室、ランドリースペース、書斎なども備えた住空間は、ご夫婦おふたりのライフスタイルに寄り添う、贅沢で合理的な住まいをかなえています。細部に至るまで丁寧に設計されたこの住まいは、快適で豊かな日々を支える理想の住空間です。 この住まいづくりを手掛けた『島田工務店』について、詳しくはこちら 5. 鉄骨階段がつなぐ、家族と過ごす空間と自分時間のある家 【 パーシモンホーム by 株式会社 日都建設 】゠奈良県生駒郡゠ 二級建築士 北野 広治さん 来客の多いご夫妻の暮らしに合わせ、広々とした土間とリビングを一体に計画し、ゆったりとお客様を迎えられる空間を設けました。一方で、浴室やランドリールーム、主寝室などのプライベートスペースは2階にまとめ、にぎやかな交流と静かな時間をしっかりと分けています。家族の時間もおもてなしの時間も、どちらも心地よく過ごしていただけるよう、動線や空間の使い方に工夫を重ねました。 ご紹介をきっかけに、日都建設での家づくりを決められたお施主様ご夫妻。 店舗のような両開きの玄関ドアを開けると、タイル張りの広々とした土間リビングが広がります。 この開放的な土間は、ネイルのお仕事をされている奥様のライフスタイルに寄り添い、将来的に友人を招いて施術ができる“サロン”としても活用できるように設計されたもの。ご夫妻の暮らしにフィットした、多目的な空間です。 敷地の東側にはご両親のお住まいがあり、その方角には大きな掃き出し窓やFIX窓を設けて、ゆるやかなつながりとさりげない安心につながる設計に。さらに、土間やキッチン、洗面スペースにも、足元や上部に明かり取りの窓を設けて、自然光がやわらかく室内を包み込むように計画されています。光と影が織りなすコントラストが、空間に心地よさと奥行きをもたらしています。 お施主様は、一般的な間取りにはあまり関心がなく、そこで思い切って土間を主役に据えた大胆なプランをご提案。結果的にそのアイデアに深く共感され、ご採用いただきました。 ご自身でも気づいていない想いや好みを引き出し、かたちにしていく―― それが、日都建設の家づくりに息づく大きな魅力です。 この住まいづくりを手掛けた『日都建設』について、詳しくはこちら 6. 性能と意匠性の融合。細部に宿る住まいへのこだわり 【 HAUSQA by 株式会社 平和技建 】゠奈良県五條市゠ 代表取締役社長 平 雅門さん お施主様の細やかなご要望にお応えし、本物の素材と確かな技術で高品質な住まいを実現しました。25畳のリビングと5.6メートルの吹き抜けによる開放感、雨の日も安心なガレージからの動線、スキップフロアを活かした事務スペースなど、デザイン性と機能性を両立しています。注文住宅だからこそできる“理想のかたち”を、これからもご提案していきます。 「自分たちの家を建てたい」という想いが高まり、家づくりへの一歩を踏み出されたお施主様。ご家族全員が快適に暮らせる空間であることを重視し、性能面とデザイン性への強いこだわりに応えてくれる工務店を探されていた中、知人の紹介で『平和技建』とご縁がありました。 ライフスタイルや好みを丁寧にヒアリングし、住宅性能についてもよく調べていたお施主様には、高気密構造を実際に体感していただいたうえで、設計をスタートしました。素材選びにもこだわり、「長く愛せる本物を使おう」と、内装の好みに寄り添いながらプランを進めました。 ガレージから濡れずに玄関へ入れる導線、ご主人の事務作業に使えるスキップフロアの専用スペースや、大きな吹き抜けを生かした開放的なリビングなど、快適な暮らしを支える工夫が随所に。2階との視線の抜けや温度差の緩和にも配慮し、空間全体が心地よくつながる設計です。さらに、玄関から洗面・浴室へと続く裏動線を設け、暮らしにスムーズさを。現場に足を運ばれたご主人は職人の仕事ぶりに信頼を寄せ、「この人になら任せられる」と感じられたそうです。完成後は「理想以上」と喜ばれ、ご友人からも「こんな家に住みたい」との声が。上質な素材と性能、そして住まい手への想いが詰まった一邸です。 この住まいづくりを手掛けた『平和技建』について、詳しくはこちら 7. “憩いの時間”が流れる平屋 【 株式会社 北条工務店 一級建築士事務所 】゠奈良県奈良市゠ 四代目代表取締役・一級建築士 北条 愼示さん 普段お住まいのご自宅も弊社でリノベーションをお任せいただいており、そのご縁から今回の別邸もご依頼いただきました。お施主様ご夫婦は“上質な空間”への感度が高く、日頃から親しまれているホテルのような落ち着きや品を、この住まいにも取り入れています。 ゆったりとした敷地に大きな切妻屋根が印象的に映える平屋建ての邸宅。もともとご主人のご実家があったこの場所に、ご夫婦が「週末の余暇やこれからの人生を豊かに過ごしたい」という想いを込めて建てられた別邸です。設計・施工を手がけた『北条工務店』は、以前の建物から取り出した木材や石材も活用しながら、侘び寂びの空気感や非日常感、懐かしさや奥ゆかしさといった情緒を丁寧に表現していきました。深い軒に守られたポーチと背の低い木製玄関扉は、ご夫婦のご希望であった「お茶室に入るような静けさ」を体現したもの。その先に続く玄関ホールも、明るすぎず暗すぎず、「ほっ」と落ち着ける空気に包まれています。 LDKはゆったりとした一体空間でありながら、タイル貼りのリビングだけをダウンフロアとすることで、さりげなくゾーニング。掃き出し窓の先にはフラットにつながる大きなウッドデッキが広がり、室内と外とが一体となるような心地よさを生み出しています。 家具を飾れる余白を設けたダイニングや、サンルームと隣接したキッチンの横には、大容量のパントリーも配置。そのほか、実家の品を収める土間付き納戸や、アートが映える広い廊下など、暮らしの風景を大切にする設えが随所に。日本的な落ち着きと上質な空気を愛するご夫婦の感性に、『北条工務店』が寄り添い、紡ぎあげた一棟です。 この住まいづくりを手掛けた『北条工務店』について、詳しくはこちら こだわりの住まいづくりを支える、最新補助金情報まとめ 上質な住まいを実現するうえで、設計や素材選びと同様に重要なのが、制度面での支援です。ここでは、快適性や性能向上を後押しする補助制度をご紹介します。 1. 住宅省エネ2025キャンペーン(国土交通省) 美しさと快適性を両立する住まいへ。 高断熱窓や高効率給湯器など、上質な暮らしを支える住宅設備の導入を後押しする補助制度です。性能とデザインの両立を目指す住まいづくりに、制度の活用をご検討ください。 https://jutaku-shoene2025.mlit.go.jp/ 2. 長期優良住宅化リフォーム推進事業(国交省) 時を重ねても美しく、心地よく。 既存住宅の性能向上や長寿命化を支援する制度です。素材の質感や設計の工夫を活かしながら、住まいの価値を永く保つための選択肢としてご覧いただけます。 https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/shienjigyo_r6-04.html 3. 先進的窓リノベ2025事業(環境省) 光と空間の質を高める、窓からのアプローチ。 大開口や吹き抜けのある邸宅において、断熱性とデザイン性を両立させるための支援制度です。快適性を高めながら、空間の美しさを引き立てる窓リノベーションの可能性をご紹介します。 https://window-renovation2025.env.go.jp/ まとめ 光や素材の質感、空間の余白。写真に映るディテールのひとつひとつに、丁寧な設計と施工の工夫が込められています。 今回ご紹介した住まいのように、見た目の美しさはもちろん、日々の過ごしやすさまでを考え抜いた家づくりは、暮らしをより豊かなものにしてくれます。 新築だけでなく、リフォームやリノベーションでも、上質な空間を叶える工夫は可能です。 掲載の奈良の工務店は、ラグジュアリーに憧れる気持ちや「自分らしく住まいを整えたい」という想いに、しっかりと寄り添ってくれる心強い存在。 細やかな設計と誠実な施工で、一人ひとりの“こうしたい”をカタチにしてくれます。 「住まい図鑑WEB」では、ほかにもさまざまな実例や、家づくりに関わる企業の想いをご紹介しています。 もっといろんな住まいを見てみたい、ほかの施工も気になる――そんな方に向けて、詳しくご覧いただけるページをご用意しています。 暮らしやすさと心地よさを備えた、ちょっと特別な住まいのかたち。 このページが、家づくりのヒントやきっかけになりますように。
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2025/07/10
ドラマの部屋に暮らしたい。中古住宅+リノベで叶える、あの世界観と理想の暮らし。
「新築じゃなくて、中古住宅を買ってリノベーションという手もあるのか。」 そう思うようになったきっかけを思い返すと、やはりドラマの影響が大きかった気がします。 たとえば『続・続 最後から二番目の恋』。鎌倉の古民家で繰り広げられる、ちょっと切なくて心地よい大人の物語。その舞台となる家の美しさに、何度もため息をついたものです。年月を重ねた木の風合い、風の通る縁側、和と北欧が共存するインテリア。まさに“味わいのある暮らし”を体現していました。これはハマりすぎて、コロナ禍に入る前の2019年だったかな?気付くと聖地巡礼で、極楽寺駅に降り立って写真を撮っていました(笑)。 『モテキ』では、長澤まさみ演じる松尾みゆきの住むヴィンテージマンションが印象的でした。築年数のあるマンションの一室を、素敵すぎるキッチンを中心として、アートや照明、小物で個性的に彩った空間。天井の高さや古い建具もそのままに、自分らしい暮らしを楽しむ姿に心が惹かれました。 そして『大豆田とわ子と三人の元夫』。松たか子演じるとわ子の部屋は、シンプルでありながら素材感や余白にこだわった、とても美しく洗練されたリノベ空間。自然光、木のぬくもり、整った収納――“心地よい日常”ってこういうことかもしれないと、憧れを抱かずにはいられませんでした。見るたびにいつも、「ああ、この世界観に入りたい」と思うのですが、それは、リノベされた空間とインテリアの醸し出す部分が大きいように思います。という事は、私たちは、リノベーションによってあの世界観に没入し、生活できるってことですよね?なんて夢のある話なのでしょうか? その物件、本当にリノベ向き?最初に見るべき4つのポイント リノベーションを成功に導くためには、8割が物件選びで決まるといわれるほど重要。価格や立地だけでなく、「この建物は本当にリノベに向いているのか?」という視点が大切です。 「輪和建設」リノベーション施工事例、詳細ページを表示。 1.築年数と耐震性 1981年6月以前の建物は旧耐震基準のため、安全基準を満たしていない可能性があります。 リノベ費用に耐震補強の予算が必要になることもあるので要注意。 2.間取り変更のしやすさ 木造軸組工法は、壁を取り外して間取りを大きく変えやすいです。でも、ツーバイフォー工法やRC造は、壁が建物の大事な柱の役割をしているので、間取りを変えるのが難しくなります。 3.法的制限と「再建築不可」問題 再建築不可の土地は、建て替えや売却時に大きな支障が出る可能性があります。 購入前に必ず法的制限の確認を行い、不動産会社や役所にチェックしてもらいましょう。 確認しておきたい主な法的制限 ・接道義務:幅4m以上の道路に2m以上接している必要あり ・用途地域・建ぺい率・容積率:建物の種類・大きさが制限される ・高さ制限・斜線制限:周囲への日照や景観に配慮した高さの制限 ・防火地域:建物の構造や設備に制限あり ・特別規制(文化財・風致地区など):外観・用途に制限がかかることも ・宅地造成等規制法:造成地では安全対策や許可が必要な場合あり 4.インスペクション(建物診断)を行う 見た目はきれいでも、中の配管や基礎に問題を抱えていることもあります。専門家による調査で、雨漏り・シロアリ・劣化などのリスクを事前に見つけることがとても重要です。 中古住宅リノベのメリット&デメリット 「安い」だけじゃない、中古リノベの本当の魅力。 「ROKA architecture. by VENDOR株式会社」リノベーション施工事例、詳細ページを表示。 メリット ●新築よりも割安 物件価格は新築の約3〜4割安く、その分をデザインや機能のグレードアップに使えます。 ●立地で妥協しない 駅近や人気エリアでも、中古なら選択肢が広がり、理想の場所に住める可能性が高まります。 ●資産価値の下落がゆるやか 築10年以上の物件は、価格の下落がある程度落ち着いているため、資産価値が安定しやすい傾向があります。 ●デザイン自由度が高い スケルトンリノベーションなら、内装や間取りを一から自由に設計可能。理想の空間づくりができます。 ●補助金や税制優遇の対象になることも 耐震改修や省エネリフォームなど、条件によっては補助対象になることも。 ●周辺の情報を事前に把握できる ある程度、まわりにどんな人が住んでいるのかを知ってから入居できる。 ●安定した住環境を確保できる まわりに空き地などがなければ、全部屋の日当たり、窓からの景色や住環境が大きく変わることがない。 デメリット ●傾きや老朽化のリスク 一部の部屋や家全体に傾きがないかを事前に確認することが重要です。また、配管や配線、屋根などが古い場合、予想外の追加費用が発生することもあります。 ●保証が限定的 中古物件は、構造躯体の保証、雨漏りなどの防水に関する保証、設備の保証について、長期保証がないか、短期間の保証しか付かない場合が多いです。 ●工事中の仮住まいが必要 フルリノベーションには3〜6ヶ月かかるため、その間の仮住まいや引越し費用も考慮しましょう。 ●ローン審査が厳しいことも 中古物件は担保評価が低く、住宅ローンの条件が厳しくなる場合があります。ただし、「中古+リノベ一体型ローン」などの選択肢も増えています。 快適に暮らすためのリノベ3大ポイント 見た目だけでなく、日々の暮らしを快適にする工夫も見直しましょう。 「吉川住研」リノベーション施工事例、詳細ページを表示。 1.耐震補強 構造の安全性は命を守る最優先事項。基礎や壁の補強、構造金物の追加など、専門家の診断を踏まえた設計を。 2.断熱性能の向上 築古物件は断熱性能が不十分なケースが多く、快適性と光熱費に大きく関わります。床・壁・天井、そして窓も断熱仕様に。 3.設備の刷新 給排水管や電気配線の老朽化はトラブルの元。リノベ時に一新しておくことで、長く安心して暮らせる基盤が整います。 まとめ 「ビーライフ」リノベーション施工事例、詳細ページを表示。 『続・続 最後から二番目の恋』や『大豆田とわ子』のような暮らしは、ドラマの中だけの話ではありません。中古住宅+リノベという選択肢によって、思い描いた通りの空間は自由に一から作ることができます。 理想の家づくりへの第一歩は、物件の状態、法的条件、将来を見据えた設計。そして、そのための入念な下調べと準備。それらをひとつひとつ丁寧にクリアしていくことです。 「“らしさ”にこだわる。自分だけの空間で暮らす毎日。」 「好きに囲まれて、自分らしく暮らす。」 その想いを、現実のものに。 “ここで暮らしたい”と思える場所が、中古住宅の中にきっと見つかります。
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2025/07/03
二世帯住宅という選択肢!暮らし方の基本を知ろう
「3つの型」と「間取りで配慮するポイント」とは? 実家が遠い私にとって、二世帯住宅という選択肢 子育てに追われる毎日の中で、「もし親が近くにいてくれたら」と感じたことはありませんか? 私自身、県外出身で実家は遠方。頼れる家族が近くにいない状況で、育児や家事を夫婦だけでこなすのは本当に大変です。加えて、自身の体調にも変化が訪れる“プレ更年期”の時期に差しかかると、心身ともに疲れがたまりやすくなり、将来への不安も増してきます。そんなときにふと思い浮かぶのが「二世帯住宅」という選択肢。 親と同居することで、子育てや家事のサポートを得られる安心感は大きな魅力です。また、介護に対するハードルも下がります。ただし、生活リズムの違いやプライバシーの確保など、気になる点も多いのが現実。だからこそ、間取りや住まい方に工夫を凝らせば、無理なく支え合える“ちょうどいい距離感”をつくることが可能になります。 本記事では、そんな“子育て+更年期世代”にこそ知ってほしい、二世帯住宅の3つのタイプと、それぞれの暮らしに合った間取りの工夫について、わかりやすくご紹介します。 二世帯住宅とは?3つの型を理解しよう 二世帯住宅は、親世帯と子世帯が同じ建物内で生活する住宅です。生活スペースや設備の「共有の程度」によって、以下の3つの型に分けられます。 1.完全分離型 玄関・キッチン・浴室・トイレ・LDKなどすべてを別々に設けるタイプ。それぞれの世帯が独立して暮らせます。 メリット デメリット ・プライバシーをしっかり確保できる ・万が一空き家になっても賃貸活用が可能 ・緊急時にはすぐ助け合える距離感 ・建築費用が高くなりやすい ・広めの土地が必要 ・意識しないと顔を合わせる機会が減る可能性も 2.部分共用型 玄関や浴室など一部を共用し、他の空間は分けて生活するスタイル。独立性と共有のバランスを図れます。 メリット デメリット ・程よい距離感を保てる ・完全分離よりコストを抑えやすい ・階を分けるなどの工夫で生活リズムの違いにも対応しやすい ・共用部分ではプライバシーの配慮が必要 ・光熱費などの費用分担が曖昧になりがち 3. 完全同居型 玄関・キッチン・リビングなど、すべてを共用するスタイル。寝室のみを分けることが多いです。 メリット デメリット ・生活に必要な設備が1セットで済むため費用を抑えられる ・介護や育児で協力しやすい ・一世帯になっても違和感なく暮らせる ・プライバシーがほぼない ・生活リズムの違いによるストレスが出やすい ・お互いの夫婦喧嘩が筒抜け ・音やにおいの干渉に配慮が必要 間取りで失敗しない3つのポイント 実際の設計では、和室と洋室をうまく使い分けたり、1階を親世帯、2階を子世帯にしたりする工夫が効果的です。部分共用型では、玄関だけを共用し、水回りやLDKを別にすることで快適性が向上。音やにおいの干渉も抑えられます。間取りの工夫で快適な二世帯生活を実現しましょう。 1.プライバシーを守る設計 家族といえども、プライベートな空間は必要です。遮音性のある壁や、親世帯の寝室と、子世帯の寝室、さらに、水回りを遠ざける配置でストレスを軽減できます。 2.ライフスタイルの理解と調整 世帯ごとの生活リズムや趣味の違いをあらかじめ把握しておくことが大切。例えば、親世帯が早寝早起きで、子世帯が夜型の場合は、上下階で空間を分けるのがおすすめです。 3.家事・費用のルールを明確に 光熱費や日々の家事を分担する場合は、「共通口座を作る」「費目別に分担する」などのルールを事前に決めておくことで、トラブルの防止につながります。 迷った場合の解決策!いったいどのタイプの二世帯住宅が合うのか 二世帯住宅は「誰と」「どう暮らしたいか」が明確になるほど、快適で心地よい住まいになります。完全分離・部分共有・完全同居も、メリットデメリットはそれぞれ。迷った場合のおすすめは、一度どちらかの家で、完全同居して暮らしてみること。少なくとも1ヶ月。できれば3ヵ月。たまに顔を合わせる程度だと見えない…お互いの生活が見えてきます。将来を見据えた安心の暮らしのために、自分たちに合ったスタイルを見つけてください。 まとめ:二世帯住宅は“暮らし方”に合わせた選択を 二世帯住宅は、子育てや介護といったライフステージの課題に対して、心強いサポートを得られる住まい方です。しかし、親子とはいえ生活リズムや価値観の違いは避けられないもの。だからこそ「どんな距離感で暮らしたいのか」を家族でしっかり話し合い、それに合った住宅の「型」と「間取り」を選ぶことが何より大切です。 完全分離型:生活スタイルが異なる世帯に◎ → それぞれが独立して暮らせるから、プライバシーも安心 部分共用型:程よい距離感とコストのバランスを求める家庭に◎ → 一部を共有しながら、個々の空間も確保できる 完全同居型:協力しながらの子育て・介護を重視する家庭に◎ → 一緒に支え合う安心感があり、家族のつながりも深まる 家族みんなが笑顔で過ごせる住まいづくりを、今こそ一緒に考えてみましょう。 ライター 内藤美由紀
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2025/06/27
空き巣を寄せ付けない!安全な暮らしを実現するための防犯の新常識とは?
〜最新グッズ・間取りの工夫・住宅設備の視点から〜 「え?鍵閉めたっけ?」 いつもそう思って玄関に戻って確認してしまう——。 私は元来、そんなタイプの人間です。鍵をかけた記憶が曖昧なとき、ちょっとした不安が心をよぎる。けれど、心のどこかで「まあ、鍵さえかかっていればマンションだから大丈夫だろう」と、防犯に甘い意識で日々を過ごしているという人もいるのではないでしょうか。私もその一人でした。 しかし、これが戸建てとなれば話は別。 もしも将来、家を建てるとしたら、防犯対策はしっかりと講じておきたい。 鍵のかけ忘れが気になってしまう私のようなタイプでも、安心して暮らせる最新設備や、防犯性を高める間取りの工夫があるのではないかといろいろと調べ取り入れました。 そこで今回は、「狙われにくく、侵入されにくく、万が一にもしっかり備える」ための防犯対策について、最新グッズや住宅設備、間取りの工夫など、住まいづくりに役立つ視点からご紹介します。 テクノロジーで守る家~最新防犯グッズの活用法~ 防犯対策の第一歩は、日々進化を遂げている最新の防犯グッズを導入することです。とくに近年は、ただ備えるだけでなく、防犯設備の存在を可視化する「見せる防犯」が有効であると言われています。 ・スマート防犯カメラ AIが人間の動きや表情を瞬時に察知し、不自然な動きがあるとスマートフォンにすぐにお知らせ。「見せる防犯で空き巣に狙われにくくし、仮に侵入されてしまった場合は証拠が記録される」夜間の暗視機能や、不審な来訪者にリアルタイムでスマホ越しに声を掛けられる双方向通話なども搭載。留守中に自宅の様子をチェックできる安心感があります。 ・スマートロック(電子錠) 施錠に不安を感じやすく、出先でモヤモヤしてしまう方(←まさに私みたいなタイプ)にとりわけおすすめ。外出先から施錠確認・操作ができるほか、指紋や顔認証機能付きなら鍵を持たずに外出できます。仮に施錠し忘れていたとしても、スマートフォンに通知が届くので安心です。 ・人感センサー付きLEDライト 人の気配を感知して自動でライトが点灯。 「狙わせない」空間づくりにひと役買います。録画・警告音機能付きの先進モデルも増えており、手軽に設置できる防犯アイテムとして人気が高まっています。 ・GPS付き防犯ブザー 子どもや高齢者の遠隔サポートには、防犯ブザーにGPSが搭載されたものが安心。居場所を知らせる通知が保護者へ瞬時に届くため、安心して見守ることができ、緊急時にも素早い対応が可能です。 間取りの工夫で「侵入を防ぐ安全な住まいに」 防犯性を高めた住まいづくりは、実は間取りの工夫でも実現します。住宅設計の段階で意識するだけで、おのずと空き巣にとって“侵入しにくい家”が完成します。 ・死角をなくす 敷地内の死角は不審者の隠れ場所になってしまいます。植栽や外構を工夫して見通しを良くし、裏口周辺は照明やカメラでしっかりと対策しましょう。 ・玄関や窓の設置場所や防犯対策 玄関は可能な限り通行人の目につきやすい場所に。裏手や人目につかない位置にある窓には、防犯ガラスや格子を併用することで安全性が高まります。 ・セキュリティーゾーンの考え方 玄関から直通でリビングに入る間取りでは、万が一侵入された際に危険度が高まります。玄関から生活空間までにセキュリティーの一層として、廊下や扉を設けることで、感覚的にも機能的にも侵入を防ぐ構造が作れます。 住宅設備の工夫で「家族の安全を守る住まいへ」 暮らしにさりげなく防犯対策を溶け込ませるには、設備そのものが防犯対策になるように設計するのがベストです。スタイリッシュな防犯カメラや、デザインにこだわった防犯シャッターなど、防犯性とともに、デザイン性や快適性を兼ね備えた住宅設備が増えてきています。 ・防犯合わせガラス 2枚のガラスの間に強靭なフィルムを挟んだ防犯ガラスは、割れにくく、破片も飛び散りにくいため、侵入を大幅に遅らせることができます。 ・録画機能付きインターホン 来訪者を録画・記録できるインターホンは、不在時の訪問も確認でき、ストーカーや押し売り対策にも。スマホと連携すれば、外出中でも応対が可能です。 ・電動シャッターやスマート雨戸 スマート雨戸は、IoT技術を活用し、自動開閉やスマホ操作ができる新しいタイプの雨戸です。天候センサーやタイマー機能によって自動で開閉し、スマートホーム(家電や設備をネットにつなぎ、自動化・遠隔操作ができる家)と連携することで、より快適で便利な暮らしを実現します。タイマー機能付きなら、不在時も在宅を装えて防犯や省エネに効果的。操作の手間も減り、日々の暮らしがより快適になります。 ・ホームセキュリティーシステム スマートホームと連携することで、より高度な防犯や自動化が可能になります。たとえば「玄関の鍵が開いたらライトとカメラが自動で作動する」など、暮らしに合わせた設定ができます。さらに、警備会社と連携したシステムであれば、侵入対策だけでなく、火災やガス漏れといったリスクにも対応可能です。 異常を感知すると、センサーがすぐに反応し、スマホや警備会社へ通知。契約プランや機器によって通知方法は異なりますが、状況に応じて警備員が現場へ駆けつけるので安心です。 まとめ:防犯は「心穏やかな暮らしへの先行投資」 防犯対策は、「いざという時のためだけの対策」ではなく、実は、毎日の安心を支える暮らしの基盤です。自分や家族が心穏やかな暮らしを送るために、最新技術を搭載した防犯グッズや設備を利用して、設計段階から防犯を意識した家づくりを進めることは、未来の安心への投資とも言えるでしょう。 これから家づくりをする方も、今の住まいに少しでも不安がある方も、ぜひ一度「自宅の防犯対策」を見直してみませんか? “カギ、ちゃんと閉めたかな?”と不安になるあなたにこそ、必要な防犯対策がきっとあります。 ライター 内藤美由紀
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2025/06/20
「趣味を楽しむ」ための家づくり
注文住宅を建てる醍醐味のひとつに、「趣味を楽しむ空間をつくれること」があります。これは、間取りも使い方も自由に決められる注文住宅ならではの魅力です。 とはいえ、実は私にはこれといった趣味がありません。これまで何度も趣味を見つけようとしたものの、なかなか長続きせず、気づけば次のことへ……。これははまれると思って、追っていたKPOPアイドルにですら、3ヵ月過ぎた頃に瞬時に冷めたときは、さすがに自分でもがっかりしました。でも、そんな私にも「好きなもの」や「好きな雰囲気」はしっかりあって、それに対してのこだわりは意外と強かったりします。もしかすると、それも立派な“趣味”の一種なのかもしれません。家づくりでは、「好きな場所」や「趣味を楽しむ空間」をつくることが、自分らしい暮らしへの大きなヒントになります。家は「住む場所」であると同時に、「人生を楽しむ場所」。趣味がなくても、好きな雰囲気やこだわりがあれば、それを生かす空間づくりはきっと可能です。今回は、趣味や世界観を取り入れた工務店の家づくりの実例とアイデアをご紹介します。 趣味スペースは「贅沢」ではなく「必要」 以前は趣味のための空間は、限られたスペースの中で後回しにされがちでした。しかし、在宅時間が増えた現在では、自分だけの時間を過ごす場所として「趣味の空間」が暮らしに欠かせない大切な場所となっています。音楽や読書、ガーデニングなど、それぞれの「好き」を家の中にどう取り入れるかが、より快適で満足度の高い住まいづくりの重要なポイントとなっているのです。 ヨシダデザイン工房(大和郡山市)施工事例 車やバイクにこだわりがある方には、専用のガレージスペースの設置をおすすめします。雨風をしのげるだけでなく、メンテナンスやカスタマイズが快適に行える場所があると、趣味の時間がより充実します。また、こちらのガレージ内のペイントやサイン看板などは、工務店がオリジナルで造作。自分だけの特別な空間をつくることで、愛車への愛着も一層深まります。 一級建築士事務所輪和建設株式会社(大和郡山市)施工事例 リビング横に設けられた茶室は、伝統と現代が調和する落ち着いた空間。お施主様が家業とされている作業場ともゆるやかにつながり、日々に静かな癒しをもたらします。休憩室としても機能し、仕事の合間に心身を整えられる大切な場所です。 小さくてもいい、「自分だけの居場所」をつくる 趣味の空間は、一部屋まるごとでなくてもOK。階段下の本棚や窓辺の小さなデスクなど、1〜3帖のスペースでも工夫次第で居心地の良い趣味空間に。大切なのは「個室でなくても集中できる場所」をつくることです。 一級建築士事務所リビングデザイン(天理市)施工事例 LDK全体においては、和室も含め、可能な限り仕切りのないウォールレスなレイアウトを採用。天井を通常より10cm高くし、窓も天井付近まで大きく取ることで、開放感を演出しました。LDKをより広く見せる視覚的な工夫として、3帖の畳コーナーは、天井を15cm下げて間接照明を設けました。 家族と楽しむ「共有型趣味空間」 趣味は一人でも楽しいですが、家族と共有する空間づくりもおすすめ。防音スペースで音楽と読書を楽しんだり、アイランドキッチンで料理やパーティーを満喫したり。親子でDIYも楽しめます。 株式会社スペースマイン(大和郡山市)施工事例 麹の素晴らしさを伝える料理研究家である奥様がこだわり抜いた、譲れない想いが詰まったキッチン兼作業場です。造作家具にはアイアン作家の作品がアクセントとして加えられ、どこを見ても奥様の好きなものが溢れています。料理教室の開催や娘さんへの食育など、多彩な用途に対応できる、機能的で魅力あふれる素敵な空間となっています。 外とつながる「アウトドアリビング」 ウッドデッキや中庭を活用したアウトドアリビングは、自然を感じながら趣味を楽しめる人気の空間。屋根やシェードで快適性を高め、植栽やフェンスでプライバシーも確保できます。 株式会社ビーライフ一級建築士事務所(奈良市)施工事例 半屋外のオープンテラスは、外部からの視線を気にせずにプライベートを心ゆくまで堪能できます。BBQや、「エコスマートファイヤー」の暖炉など季節を問わずに楽しむことが可能。 趣味の数だけ、間取りがある 趣味に合わせて空間設計も変わります。音楽や映画は防音を、カメラや手芸は収納を工夫。趣味ごとの最適な間取りが、暮らしの快適さと満足度を高めてくれます。 HAUSQA by 株式会社 平和技建(五條市)施工事例 たくさんの本や趣味のアイテムを収納できる造作の本棚。机の天板はホワイトアッシュの幅はぎ材で上品な印象です。さまざまな趣味のスペースとして活用できます。 まとめ:趣味が暮らしを豊かにする 趣味の空間は単なる遊び場ではなく、日々の暮らしを豊かにする大切な要素です。自分の「好き」を無理なく取り入れることで、住まいはより快適で心地よい場所になります。家族構成やライフスタイルに合わせて、自分にとって心地よい“趣味との距離感”を考えることが、理想の家づくりへの第一歩となるでしょう。趣味を楽しむ空間づくりは、毎日の生活に彩りと充実感をもたらしてくれます。 ライター 内藤美由紀
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2025/06/12
60代からの家づくりの最適解とは?後悔しない家づくりの秘訣と間取りの工夫
「バリアフリー」と「ユニバーサルデザイン」を取り入れた、安心・快適な暮らし 60代からの家づくりを考える方が増えています。自然豊かな地方への移住、子世帯との同居を見据えた二世帯住宅、退職金を活用した“最後の家”づくりなど、目的は人それぞれ。たとえば、子どもの独立を機に、60代のご夫婦が2階建てから平屋へ建て替えるケースも見られます。子育てを終えたこの時期は、これからの暮らしを安心・快適に過ごすために、新築やリフォームを検討するよいタイミングです。同時に、年齢とともに現れる身体の変化に備え、「使いやすさ」と「安心」を両立した住まいづくりが求められます。 60代で新築を選ぶ方は、コンパクトな間取りや平屋住宅など、安全性と暮らしやすさを重視する傾向にあります。ただし、住宅ローンの条件が厳しくなることや、将来の介護に備えた設計として、バリアフリーやユニバーサルデザインを取り入れるなど、先を見据えた工夫が欠かせません。 今回は、「バリアフリー」と「ユニバーサルデザイン」の違いを踏まえながら、60代からの家づくりに役立つ間取りや設計のポイントを考察していきます。 ・「バリアフリー」と「ユニバーサルデザイン」ってどう違うの? 「バリアフリー」と「ユニバーサルデザイン」は、どちらも暮らしやすさを追求する考え方ですが、実は似て非なるものです。それぞれの違いを正しく理解することで、60代からの住まいづくりに最適な設計が見えてきます。 ・バリアフリーとは、困っている人のために“障壁”を取り除く 高齢者や障がい者の生活に支障が出ないよう配慮して、段差や狭さ、使いにくさといった物理的な負担を減らすことを目的とした考え方。 (例)玄関のスロープ設置、浴室の段差解消、トイレへの手すり設置など。 ・ユニバーサルデザインとは、すべての人に“やさしい空間”をつくる 年齢・性別・国籍・身体の状態に関係なく、「誰にとっても使いやすい」ことを目指す設計思想。 (例)レバー式のドアノブ、音声案内つきのエレベーター、操作しやすい自動水栓など。 どちらも欠かせない考え方であり、60代からの家づくりではその両立が理想的です。 60代からの家づくりにおける意識したい8つのポイント 介助・介護に配慮した暮らしやすい間取り 設計の工夫一つで、毎日の暮らしやすさが大きく変わります。安心・快適な住まいをつくるには、介助や介護が必要になる可能性も踏まえた設計がマストです。以下のポイントを意識することで、家族全員が、暮らしやすく、長く安心して住める空間が整います。 ①廊下は広めに確保 ・理想は幅120cm以上。最低でも90cmを確保。 ・車椅子や歩行器を利用することを想定して、余裕のある設計を。 ②段差を解消 ・転倒リスクを減らすため、玄関・浴室・トイレなどはフラットな設計に。 ・家具の配置は通りやすさを考慮し、すっきりとした空間をキープしましょう。 ③トイレ・浴室に介助スペースを ・トイレは1.2m×1.5m以上の広さが理想。(介助者が同時に入れる広さと、車椅子の回転スペースを確保するため) ・手すりの設置や、便座の高さ調整(約40〜45cm)も大切。 ・浴室はまたぎやすい浴槽、滑り止め加工、手すり設置などで安全性を確保。 ④キッチンの工夫 ・立っても座っても作業しやすい高さのカウンター。 ・少ない力でスムーズに開閉できる引き出しや収納、効率の良い動線で体への負担を軽減。 ・家族とのコミュニケーションを取りやすい対面式のキッチン。 ⑤収納は“取りやすい高さ”に ・無理な動作を避けるため、手が届きやすい腰〜目線の高さに収納をまとめて、取り出しやすさを重視。 ・可動棚なら、暮らしの変化にもフィットしやすく便利です。 ⑥ 生活動線のシンプル化 ・移動が楽になるよう、寝室・水まわり・リビングを近くにまとめる。 ⑦ドアは引き戸にする ・場所を取らずに開閉できるため、介助の際も邪魔になりません。 ⑧明るく均一な照明で、影を減らす工夫が大切 ・部屋全体が明るい照明で、視認性と安全性を高めます。 新築?それともリフォーム?選び方のポイント 新築では、「退職金を活用した最後の家づくり」として、段差のないフラットな間取りや平屋、二世帯住宅など、選ばれることが多くなっています。一方でリフォームは、今の住まいを生かしながら段差をなくしたり手すりを設置したりと、安全性を高めるバリアフリー化が大きな魅力です。 ・新築の場合 新築は最初から自由に設計できるため、バリアフリーやユニバーサルデザインを存分に取り入れられ、将来を見据えた安心の住まいづくりが可能です。 ・リフォームの場合 既存の構造を生かしつつ、段差解消や手すりの設置、引き戸への変更など、必要な部分から順に改善していくのがポイントです。予算に応じて優先順位を決め、無理なく進めましょう。 まとめ:「今の快適さ」と「将来の安心」を両立する家 60代からの家づくりは、今の暮らしを大事にしながら、将来の安心にも備えておくことが非常に重要です。「バリアフリー」と「ユニバーサルデザイン」を取り入れることで、誰もが快適に、そして安心して長く暮らせる住まいが実現します。 間取りの工夫次第で、暮らしの快適性は飛躍的に向上します。 将来への備えとして、今の暮らしをより快適にする住まいづくりを考えてみましょう。 人生の新たなステージに向けた「60代からの家づくり」が、 これからの暮らしに明かりを灯し、心豊かな日々をもたらしますように。 ライター 内藤美由紀
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2025/06/10
奈良の工務店が手がける“無垢の木の家”6選|編集部が魅力を調査!
無垢の木の家ってどんなもの? そもそも、無垢材とは。 自然の木をそのまま切り出し、木が持つ本来の風合いを生かした加工をしていない木材です。 ひとつひとつ木目や色合いが異なる無垢材を用いた家は、年月が経つほどに味わいが増し、家族の成長とともに変化していくのも魅力のひとつです。 無垢材の魅力。 天然の木そのものである無垢材は、手触りが優しくあたたかみを感じることができます。木には多くの空気が入る隙間空間があり、これにより空気を多く含んでいるので熱伝導を抑え冬は冷たくなりすぎず、夏はさらっと心地よく感じます。また「吸放湿作用」に優れていて、室内の湿度を快適な範囲に保ち、夏はさらっと涼しく、冬は乾燥しすぎない心地よい空間を実現します。 また、木材が放つ自然の香りにはリラックス効果があり、ストレス軽減や睡眠の質向上が期待できる点も魅力です。 100年暮らすことができる木の家。 木の家は、適切なお手入れと設計次第で、100年以上にわたり快適に暮らせる住まいを実現できます。実際、古民家や寺院といった100年以上前に建築された木造建物が、現在も多く残っているのがその証拠です。 住宅の耐久性を評価する基準である、「劣化対策等級3」を選ぶことで構造躯体の頑丈さを備え、3世代以上にわたって維持することが可能となります。 また、「長期優良住宅」の基準を満たす家は、点検や修繕が容易に行える設計が特徴で、長期間安心して住み続けられる工夫が施されています。さらに、省エネ性能や快適性も考慮されており、暮らしやすさが長期間にわたり持続します。 そこに、耐震等級3を取得することで、地震への強い耐性を持たせることができ、安全性がさらに高まります。 こうした基準を満たした無垢材の家は、適切に手をかけるほどその魅力を増し、家族の暮らしや思い出を優しく包みながら成長し続けます。 世代を超えて愛される無垢材の家は、単なる建物という存在以上に、人々の暮らしに温かみと特別な価値をもたらしてくれるでしょう。 新築・リノベ対象の助成金!奈良県産材を使用した住宅助成事業を活用しよう 奈良県では、県産材の利用拡大を図るため、県産材を使用した住宅の新築・増築・改築・リフォーム・リノベーションに対して助成制度があります(2025年6月3日現在)。丈夫で美しい奈良の木を、住まいに取り入れてみませんか。詳しくは奈良県のホームページをご覧ください。 ★奈良県「県産材を使用した住宅助成事業」 https://www.pref.nara.jp/27797.htm また木材産業が盛んな桜井市では、桜井市内で製材された木材を一定量以上使用し、所定の基準を満たす人に対して最大で25万円分の奨励金(市内共通商品券)を交付する制度が実施されています。 ★桜井市「桜井市内製材木等利用促進事業奨励金制度について」 https://www.city.sakurai.lg.jp/sosiki/machidukuribu/syoukoushinkouka/sinaiseizaimoku/1496908782707.html 自然素材の温もりを暮らしに|奈良の無垢の木の家施工例 【 株式会社 家族の森 】 代表取締役 小西 真紀さん 「今の住まいへの不満を全て解消した家を建てたい」というお施主様の強い想いに応えるべくプランニングしました。吉野の木材をはじめとする自然素材をふんだんに用いるのはもちろんのこと、機能性にもこだわり、G2グレードの断熱性能と全館空調システムを組み合わせて、エアコン一台でも年中快適に過ごせるエコな空間を実現しました。 10年越しの夢をカタチに。自然素材で造る快適な住まい。 10年前に購入した新築住宅の住み心地に満足できなかったため、「夏は涼しく、冬は暖かい家に住みたい」と建て替えを決意されたお施主様。性能にも、自然素材にも徹底的にこだわりたい――そんな思いを叶えたのが、自然素材をふんだんに使いつつ高い性能を兼ね備えた家づくりに定評のある『株式会社家族の森』でした。 構造材を含め、住まいのすべての木材に最高級の吉野杉・桧を使用。美しい木目、柔らかく温かみのある質感に加え、高い防虫・調湿性を生かした空間は快適なものに。自然素材の珪藻土を壁に採用することで、さらに室内の空気を優しく整えました。 快適性をより高めているのが、高気密・高断熱に加え、遮熱性能を兼ね備えた特許工法「ウレタン遮熱工法」です。エアコン1台で家全体の室温を一定に保つ全館空調システムを導入することで四季を通じて快適な住環境を維持します。また、完全自由設計だからこそ、お施主様のこだわりが実現。大きく開放的なLDKの吹き抜け、一緒に暮らす愛猫たちのためのキャットスペース&ペットドア、周囲の景観との調和を意識した間取り計画――住まいの随所に、お施主様のこだわりが息づいています。丁寧なヒアリングで住まい手の想いを盛り込んだプランニングも同社の得意とするところ。 この住まいづくりを手掛けた『家族の森』について、詳しくはこちら。 【 株式会社スペースマイン 】 代表取締役会長 矢島 美和子さん 「地元・奈良の木を使って、奈良の風土に合う住まいをつくる」ことをコンセプトに、平屋とは思えない天井高、一見無駄に思える広い廊下など、暮らしにゆとりが生まれる住まいが完成しました。廊下の杉板は、一度すべて並べてから、色のバランスを見て施工。杉の赤身と白太が混在する源平は、経年変化で互いに色が寄り添い、美しさが増す楽しみがあります。 奈良県産「杉トラス」を使用した地震に強い、本物の健康住宅。 「健康に暮らせる家を建てたい」——そんな想いに応えるのが、奈良県を拠点に活動する『株式会社スペースマイン』です。奈良県産材や十津川村の木を構造体から仕上げ材まで使用し、化学物質ゼロの“本物の健康住宅”を提供。住む人の心と体に優しい住まいを実現しています。 他社の新築の見学へ行った時に体調を崩した経験があり、「家を建てるなら健康住宅」と強く思うようになったお施主様。そんな折、知人の紹介で『スペースマイン』と出会い、こだわりの家づくりがスタートしました。 この住まいの大きな特長は、廊下空間の美しい現梁としても印象的な 奈良県産の杉トラス。トラス工法とは、柱の本数を減らしながら広く開放的な空間を作る建築技術です。通常の木造住宅では、壁や天井を支えるために約4mごとに柱が必要ですが、トラス工法では三角形の骨組み(トラス)を組み合わせることで、少ない柱でも強度を保てます。 これにより、開放的な間取りが可能になり、スケルトンインフィルの空間を実現。スケルトンインフィルとは、住宅の構造(スケルトン)と内部の間取り(インフィル)を分けて設計する考え方。丈夫な構造をしっかり確保しながらも、内装や間取りの変更がしやすいため、ライフスタイルの変化に柔軟に対応できるのが魅力です。 この住まいづくりを手掛けた『株式会社スペースマイン』について、詳しくはこちら。 【 建築工房 和なごみ -nagomi- by 株式会社 和なごみ 】 一級建築士 熊谷 三枝子さん 新居に取り入れたいことが明確だったH様は、住みたい家のコンセプトや吊戸棚の高さまで丁寧にまとめたご要望を最初に提出してくださいました。ご出産後の大変な時期もZOOMで打ち合わせに参加されるなど、妥協のない家づくりへの姿勢には頭の下がる思いです。 一年中素足で過ごしたくなる柔らかい肌触りが魅力的な杉の床。 土地探しから家づくりまで一貫してサポートしてくれる工務店を探していたお施主様。そんな折、無垢の木や漆喰を使った住まいづくりを得意とする『建築工房 和』の存在を知り、相談に訪れたことから始まった家づくり。登山やキャンプを楽しむお二人にとって、葛城山を望む土地と出会えたことから、住まいの構想がとんとんと進んでいきました。 「どんな家に住みたいかを家族でじっくり話し合い、間取りや設備、収納の細かい寸法までまとめて設計士さんに伝えました」と話すお施主様。キャットウォークやミーレの食洗機を組み込んだⅡ型キッチン、漆喰壁の仕上げ、玄関から水回りへの動線、船底天井の小上がりなど、随所にお施主様のこだわりが込められています。さらに、杉の無垢材を使用した床材は、一年中素足で過ごしたくなるほどの柔らかい肌触りで、日々の暮らしに温もりをもたらします。どの部分について尋ねても、家づくりに込めた思いや決定までの経緯が語られる、まさに「後悔しない家づくり」を体現しているかのようです。 この住まいづくりを手掛けた『建築工房 和なごみ -nagomi- by 株式会社 和なごみ』について、詳しくはこちら。 【 輪和建設株式会社 一級建築士事務所 】 専務 中西 春代さん 以前、増築工事をさせていただいたお施主様のご縁で、今回、息子さんの新築工事もさせていただく事になりました。 緑豊かな立地条件とお施主様の生活スタイルが確立していることも相まって、風景に溶け込んだセンス溢れる住まいが完成しました。 周囲の景色も取り込む大開口の大空間。大自然と、自然素材に包まれた住まい。 のどかな自然環境に溶け込む邸宅。整えられた庭の美しさが、住まいの魅力をさらに引き立てています。造園業を営むお施主様自ら庭園を手がけられました。仕事柄家づくりにも多く関わることもあり、以前から『輪和建設』とも繋がりがありました。同社が建てる家の魅力を十分理解していたこともあり、安心して施工を任せられたそうです。重厚な玄関扉を開ければ、杉の香りが優しく出迎えてくれます。フローリングには、あえて節入りの無垢材を使用。ありのままの天然木の表情を、暮らしの中で楽しめます。 吹き抜けのあるLDKは、大開口の窓からたっぷりと自然光が差し込み、開放感あふれる空間に。お施主様のこだわりが詰まった多目的室には、迫力ある音響を楽しめる高出力スピーカーと、古民家から移された大きな梁が印象的に配置されています。勾配天井が広がりを演出し、空間に豊かな奥行きをもたらしています。ここで音楽を聴くひとときは、格別な時間なのだそう。 暮らしの動線も、ご夫婦の暮らしやすさを考え、L字型のキッチンを中心に設計。幼い頃から「住まい」に興味を持ち、間取り図を分析し、自分なりの理想の家を考えていたというその思いを形にするため、『輪和建設』との縁を活かし、こだわりを詰め込んだ住まいを実現しました。 この住まいづくりを手掛けた『輪和建設株式会社 一級建築士事務所』について、詳しくはこちら。 【 株式会社 北条工務店 一級建築士事務所 】 設計・一級建築士 岸野 由美子さん もともと、ご実家の敷地内にあった店舗を、これからの暮らしを考えて平屋の住まいへと建て替えました。お施主様の理想をじっくりとお聞きし、“暮らしやすさ”と“心地よさ”を両立する間取りをご提案しました。収納スペースを各所に設けることで、整理整頓がしやすく、すっきりとした空間に。そして、新しい住まいの中にも昔からの思い出をしっかりと残しながら、憧れの照明や家具を取り入れています。 住まい手の想いを丁寧に紡ぎ趣深く端正に仕上げた和モダンの住まい。 『北条工務店』をお施主様が知ったきっかけは、同社主催のイベント『HJ MARCHÉ』でした。初めて事務所を訪れた時には、洗練された空間や家具に驚き、その直感から今回の住まいづくりも同社に相談することに。 お住まいは、ご実家の敷地内にあった店舗を建て替えたもの。これまで過ごしてきた思い出の場所だからこそ、外観の形状には以前の面影を少し残し、使われていた建材の一部も新しい住まいに受け継いでいます。 間取りは、「自分もゲストも落ち着ける場所を多くしてほしい」というお施主様の想いに応えながら、暮らしやすさをしっかりと追求し設計。玄関ホール側に水まわりをまとめることで、家事動線をスムーズにし、奥にあるLDKは間仕切りなくつながりつつも、パントリーを介してLDKが回遊できるよう工夫しました。落ち着いて過ごせる心地よいオープン過ぎない住空間に設計しました。 室内の装いは、木目となじむアースカラーでまとめ、リビングとダイニングには内障子、畳敷きのヌックを設けるなど、素材の温かみを活かした美しい和モダンな雰囲気に仕上げました。 この住まいづくりを手掛けた『株式会社 北条工務店 一級建築士事務所』について、詳しくはこちら。 【 HAUSQA by 株式会社 平和技建 】 代表取締役社長 平 雅門さん お施主様ご家族が安心して快適に暮らせる住まいを目指し、耐震・断熱・気密の性能を徹底的に高めました。特に断熱性ではHEAT20のG3に迫る数値を記録し、四季を通じて健やかな室内環境を実現しています。また、太陽や風といった自然の力を活かすパッシブデザインも取り入れ、心地よさと省エネを両立しました。日々の暮らしの質を高める住まいになったと感じています。 暮らし心地を高めてくれる高断熱・高気密の家 『平和技建』が手がける「HAUSQA(ハウスカ)」では、厳格な性能基準を設定し、年々品質を磨き上げています。例えば、耐震性能は許容応力度計算を用いて設計し、耐震等級3を取得できる構造を採用。大切な家族を守る安心の住まいを実現しました。さらに、断熱性能はHEAT20のG2グレード以上を目指し、具体例としてこの邸宅では焼杉の外壁や、断熱性能トップクラスのネオマフォーム、高性能樹脂サッシなどを採用。その結果、G3グレードに限りなく近い数値を記録しました。 熱交換しながらの換気システムを導入し、ムラのない空気の流れを確保。隙間の少ない高気密な空間設計で、一定の温度に安定した健やかな空気を維持し、一年中快適に過ごすことができる高性能なZEH住宅をかなえました。さらに、太陽や風を活かすパッシブデザインを採用。季節ごとに光の入り方を計算し、軒の長さや日射取得率の高いペアガラスを選定。心地よい室内環境と爽やかな景色を楽しめる住まいになっています。同社は住む人の立場に寄り添った家づくりを徹底し、その満足度の高さに定評があります。 この住まいづくりを手掛けた『HAUSQA by 株式会社 平和技建』について、詳しくはこちら。 INFORMATION 雑誌『無垢の木の家に住む。』 「無垢の木の家に住む。」は、奈良の工務店が手掛けた 20邸の無垢の木の家 を、美しい写真と間取り図で紹介する一冊。木の温もりと質感を存分に味わいながら、心地よい暮らしを叶えるためのヒントが詰まっています。 木に宿る、心地よい暮らしをあなたへ。 天然木の魅力を深く知り、住まいの選択肢を広げるための必読書。奈良県内の書店やオンラインで好評発売中!詳しくはこちら。
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2025/06/02
2025年版、奈良の工務店モデルハウスへ行こう
県内各所にある住宅会社のモデルハウスや展示場。 家づくりを考えている人なら、必ず行って欲しい場所です。 そこで、編集部がよくある不安や疑問を解決します! 絶対予約が必要なの?? 突然モデルハウスに訪問しても、担当者が工事現場や打ち合わせに行って不在の場合があります。また住宅会社によっては、営業事務所からモデルハウスの場所が離れているため、随時人が居ないという場合も。予約の要・不要は会社により異なりますので、必ず事前に確認しましょう。 家を買わないといけないの?? 一度訪問したその場で契約をする人は、ほぼいてません !! 契約をする人は、すでに心に決めていた人です。会社担当者の人たちも、モデルハウスに来てくれた人へ強引に売りつけるようなことはしません。まずはお客さん側も企業側も、お互いを知ることがメインになります。 一度行ったら、しつこく営業されない?? 毎日電話がかかってきたり、時には家まで訪ねて来られたり、それはとっても困りますよね。その経験はもしかすると、ご自身の返答に問題があったのかも?電話を不在着信のまま置いておいたり、「考えますね」と言ったまま返答をしていなかったりしませんか?しっかり断る、もしくは「必要時はこちらからかけます」と、きっちり答えを伝えましょう。 モデルハウスで、ずっとピッタリ付いてこられるのはプレッシャーなんだけど? これは、安全の確保や小さな疑問にも答えられるようにという担当者の気配りです。初めて訪問するモデルハウスの中では、気になる素材や素敵な空間に見とれてしまうことも。そして気が付かない段差があってビックリ!!ということも多々あります。担当者の人とお話しながら見て回るのがベストです。 実際、何を見たら良いの??? まずは、実物を見て雰囲気を感じること。天井高や大空間、家事動線など言葉ではよく聞くけれど、スケールや動線は実際に体感してこそわかるもの。また窓や照明の位置には、どういった工夫がされているのか。経年により素材はどのように変化しているのか。そして、その会社にはどんな人が働いているのか、一緒に家づくりができそうかどうかも。しっかり確認してみましょう。おおよその価格帯の確認もお忘れなく。 【行ってみよう!】奈良県内優良企業のモデルハウス7選 各企業がどういった家を手掛けるのか、雰囲気や心地よさなどがよくわかるモデルハウスが県内各所にあります。 【マルマインハウス 株式会社マルヤマ】奈良市:富雄北の家 【吉川住研】奈良市:ならやまモデルハウス 【スペースマイン】大和郡山市:四季の家 【マイ工務店】天理市:HYGGE STYLE(ヒュッゲ スタイル) 【リビングデザイン】天理市:リビングデザイン モデルハウス 【サイエンスホーム 奈良店 株式会社カーペンターズハウス】斑鳩町:ナチュラルカントリーの家 【奈良規松緑化】生駒市:エクステリアパークコンパス生駒店
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2025/06/02
【住宅編集部が答える!】注文住宅で知りたいこと 12選!!
奈良すまい図鑑編集部が取材でよく聞くエピソードや、運営する『住宅会社紹介カウンター ナラタテ』でお受けする質問をピックアップしてお答えします。不安や疑問を解消して注文住宅がますます楽しみになりますように。 1.新築における防犯対策は、どんなことができますか? ヨシダデザイン工房 空き巣の侵入方法は、窓からが圧倒的に多く、次に玄関などのドアからのようです。空き巣の大半は侵入に5分以上かかると犯行をあきらめるといわれているので、開口部の対策を強化するといいでしょう。1階部分の窓には防犯ガラスやシャッターを設置することでたやすく侵入することを妨げます。玄関などのドアにはディンプルキーの導入がおすすめです。ディンプルキーは、通常のシリンダーキーよりピッキングが難しいため侵入を妨げます。センサーライトや防犯カメラの設置も有効です。また、敷地内が見えなくなるような高い塀や生け垣は、隠れやすく空き巣に好まれる条件が整ってしまいますので、オープン外構にするのもおすすめです。プライバシーの確保も両立するには、植栽やフェンスの建て方を工夫するのもいいでしょう。 2.造作家具ってよく聞くけど、どんなものですか? スペースマイン 「造作家具」とは、間取りやスペースの広さ、収納したいもの・置きたいものに合わせて、工務店や設計事務所が一から設計・製作・施工を行う家具のことです。完全オーダーメードで、基本的に床・壁・天井などに固定します。造作家具の最大の魅力は、自由度の高さです。既存の家具や設備を置くのではなく、空間やテイストに合わせてリビングの一角にテレビボードを備え付けたり、大きなものになれば、キッチンや洗面スペースに生活スタイルに合わせた棚を作ったり、統一感がある使い勝手のいい空間を作ることができます。 3.家事をしながら子どもを見守れるキッチンにしたい。 一級建築士事務所 リビングデザイン 子どもたちが遊ぶことのできる空間をリビングやダイニングに設けてはいかがでしょうか。遊び場や勉強スペースがLDKにあると、家事をしながら子どもの様子を見ることができます。キッチンで作業している親に対して、話しかけにくいと子どもは感じる場合もあるため、オープンタイプのキッチンにするだけでコミュニケーションのハードルを下げることができます。対面や回遊性のあるカウンターキッチンを設け、料理をしながら子どもと話をしたり、子どもが大きくなってくれば手伝ってもらったりしすいレイアウトもおすすめです。LDKの中心の家事動線をコンパクトにすることで、子どもを見守りながらもゆったり、家族でくつろげる空間になるよう考え るのがポイントです。 4.子どもがまだ小さいので、先に子ども部屋を作るか悩んでいます。いい方法はありますか? 建築工房 和-nagomi- 今すぐ必要だと感じなければ変動性のある間取りを考えてみてはいかがでしょうか。子ども用のフリースペースや間仕切りのない小上がりを作り、子育て中はキッズスペースとして、成長したら客間にするなど別の用途に転用できます。個室を作るのであれば、あとから壁を設ける工事は難しくないので、まずは大きな部屋を設けておき、子どもの成長にあわせて仕切って使えるように可変性のある間取 りにするのもおすすめです。子どもが小さいうちは家族の寝室として使うこともできます。 5.家事をしやすい間取りにしたいけど、どうしたらいいかわかりません。 北条工務店 料理や洗濯、掃除など、家事のために移動する経路を「家事動線」といいます。家事をしやすくするには、この「家事動線」をコンパクトにまとめるといいでしょう。特に水回りの動線を集約し、効率的にすることで家事ストレスが軽減されます。洗面所からキッチン、リビングへの移動が一方通行ではなく、ぐるぐると回ることができる「回遊動線」にすることで行き止まりなく家事を行うことができます。また、アイロンや掃除機など、それぞれ使う場所に収納するのもひとつです。生活スタイルを考えてみて、家族の動きなどを把握することで、何がどこに必要なのかが見えてきます。 6.ハウスメーカーと工務店、設計事務所の違いを知りたいです。 ハウスメーカーって? ハウスメーカーには明確な定義があるわけではありませんが、あえて工務店や設計事務所と区別するとすれば、自社工場を持ち、規格化された一定の品質の建材や設備を大量生産することでコストを抑え、全国規模に住宅の提供を展開している会社と言えます。 仕様が統一されているので、商品の供給も安定しており、ハウスメーカーが価格やテイスト・仕様別に基本プランを作成し、その中から選ぶことができます。規格外の要望があれば、特注としてオーダーもできます。ただ特注扱いなので、コストは高くなる傾向にあります。 工務店って? 工務店の多くは地域に密着しており、土地に精通していることが多いため、建てたい土地の特長を生かした建築を得意とします。設計から施工まで建物工事の全部を請け負い、自由度の高い設計を手掛けることが大きな特長です。規格に沿ったプランを提供するハウスメーカーでは対応できない狭小地や変形地の建築にも対応できます。 工務店によって得意とする設計やデザイン、特色がありますので自分のイメージに合った工務店を探すことでオリジナリティーのある家づくりが可能になります。 設計事務所って? 設計事務所は、その名前の通りお客様の望む間取りや内観、外観をヒアリングで丁寧に拾い上げ、細部にわたり一から「理想の住まい」を設計し作り上げる会社です。設計士が在籍しており、敷地の形状や周囲の環境も踏まえ、独自性の高い唯一無二の設計プランの実現が可能となります。 主な仕事は、工務とは独立してかなえたいデザインを形にする設計です。工務店と提携している設計事務所であれば、設計完成後にそのまま設計事務所から信頼する工務店に工事依頼してくれますので、設計から完成までワンストップで行えます。 土地の形状や地盤、希望している要望に即して構造体を選ぶことができるのも魅力のひとつです。 家づくりで最も重要なことは「家づくりのパートナーをどこに決めるか」です。どんな家に住みたいか、生活スタイルなどを考え住まいのイメージを一緒にかなえてくれる住宅会社を選んでください。 7.信頼できる会社かどうかは、どう判断したらいいですか? 住宅会社紹介カウンター ナラタテ 一番いいのは、実際に工務店や住宅会社へ行って、これまでどんな家を建ててきたのか、どんなスタッフが働いているのか、よく見聞きし雰囲気を知ることです。 でも、「いきなり行くのはちょっと」という場合はそれぞれの会社が行っているイベントや見学会、注文住宅を建てた方の住まいを見ることができるOB訪問などをきっかけに、実際の施工例を巡りながら、いろんな会社と接点を持つことをおすすめします。予算も土地もなにも決まっていないし、漠然としたイメージだけしか今はないという方でもイベントなら、気軽に参加OKな雰囲気です。 それでも住宅会社に迷っていたり、家づくりに対する不安が募ったりしたときは、住宅相談窓口を利用するのもおすすめです!第三者の立場からお客様の要望を整理し、家づくりのステップを進めるための相談ができます。 8.収納力のある玄関にしたいけど、すっきりも見せたい。 マイ工務店 来客用と普段家族が使う玄関を分けたファミリー玄関というスタイルがあります。散らかりやすい玄関を分けることで、来客時に慌てることがなくなります。 扉付きのシューズクロークを設置すると、収納が丸見えになることなくすっきりとした空間を保つことができます。その扉に鏡をつけることで、身だしなみのチェックができる+空間が広く見えるという効果も! 土間収納を設けると、アウトドア用品やスーツケース、三輪車など外からそのまま収納することができます。それぞれ収納量・レイアウト・動線などが大きく異なるため、玄関の間取りや生活スタイルを考え住宅会社と相談し選ぶことが大切です。 9.毎日使うキッチンの手入れを楽にしたい!おすすめの設備はありますか? キッチンを選ぶときは、メーカーとグレードをチェックしましょう。多くのメーカーは、だいたい3種類のグレードを展開していて、それぞれデザインや対応しているオプションが違います。本当に必要な設備をしっかり想定して自分に合ったキッチンを選ぶことが大切です。今回編集部がご紹介するのはLIXILの「リシェル」です。LIXILのキッチンは、使いやすさとデザインの良さが調和しており、価格も手頃でバランスの取れたキッチンとして定評があります。「リシェル」の魅力は多種多彩。ワークトップ(天板)は、熱や傷に強く、デザイン性も高いセラミックで作られ、熱いままのフライパンを置いても変色・変形しません。また、吸水性がないため、汚れが染み込むことなく簡単に拭きとることができて、お手入れ楽々です。 汚れがスムーズに流れる「スキットシンク」は、シンク奥に段差が設けられていて、素早く水が流れていくよう設計されています。それにより汚れの広がりが抑えられ洗い物あとのシンク掃除が簡単に! 2段のレーンを活用してさざまな作業が手際よく行える「Wサポートシンク」はシンク内にレールがあり、スライド式のプレートを引き出せて、ワークトップを汚しやすい揚げ物の下ごしらえや肉・魚のカットなどをシンク内で行うことが可能。また洗い物の水切りなど作業に応じてシンク内のスペースを活用できて、調理も片付けもWでサポートしてくれます。 株式会社 LIXIL LIXILのキッチンは収納力も魅力のひとつ。「リシェル」ではテコの原理で、引き出しを開ける力を約30%軽減したという「らくパッ収納」でさらに使いやすさがアップ!立体構造で無駄なく収納スペースが活用できるようになっています。 10.毎日子どもと一緒に入るバスタイムの充実と、機能性もデザイン性も欲張りたい! お風呂は一日の疲れを癒したり、家族とのコミュニケーションを育む場であったり、大切な空間です。ご自身のライフスタイルに 合ったお風呂を設置することで、満足度の高いバスタイムを毎日過ごすことができます。 編集部がご紹介するパナソニックの「オフローラ」は、「シンプルって、自由」がコンセプトのシステムバス。当たり前にあったカウンターや棚をなくすことですっきりとしたデザインと、お手入れのしやすさが実現されています。洗い場のスペースが広々と使えて、子ども達とのびのびお風呂タイムが過ごせます。 Panasonic 天井に埋め込まれ凸凹のない「フラットライン照明」、表面が硬くなめらかで拭くだけで綺麗な状態を保つことができる「スゴピカ浴槽」、水垢が付きにくい新素材で作られた「スゴピカ水栓」、床はスミが少し立ち上がってコーナー部に目地がなく、スミまでラクに拭くことができる「スゴピカフロア」が標準仕様の「オフローラ」は、浴室まるごとお手入れしやすくなっています。壁パネルも選べる幅が広く、デザイン性も高い空間を演出できます。そこに自分好みのアイテムをプラスすることで、ご自身のライフスタイルに合わせてお風呂を組み立てていくことができるのも大きな魅力。 オプションでつけられる「酸素美泡湯」は、酵素を含んだミクロ泡がお湯を白く柔らかくし、湯冷めしにくく体を芯から温めてくれます。モイスチャー効果もあり、肌のうるおいが保たれしっとり感が長続き。バスタイムをどう過ごしたいかを考えて、選ぶのは楽しいですね。 11.雑誌で室内窓をみて、素敵だったので作ってみたいです!室内窓にはどんな効果がありますか? 𠮷川住研 室内窓は、見た目がおしゃれなだけではなく、立地条件や間取りによって、窓の取れない部屋や奥まった部屋であっても、室内窓で日当たりのいい部屋とつなげて明るさを採り、風の抜けも確保できます。 また、室内窓を設けることで空間のつながりが緩やかになり、別々の場所にいながら家族を近くに感じることができます。 12.大きなダイニングテーブルを置いて、リビングを作らない間取りは可能ですか? 輪和建設株式会社 もちろんできます!最近ではダイニングとリビングが一体化した、リビングを設けない間取りを選ぶ人も増えているようです。 リビングを作らないことで、空間に余裕をもってダイニングを作るということもできますし、間取りの選択肢も増えます。ダイニン グを中心に家族と過ごす空間を考え、食事をしたりくつろいだり、家族団らんの場として大きなダイニングテーブルを配置するのは素 敵ですね!キッチンカウンターとダイニングテーブルをつなげて配置すると、配膳や後片付けなどの家事動線も楽になります。 まとめ>> いかがでしたでしょうか? 家づくりで大切なことは、「思い描いている暮らしのイメージや、かなえたい生活スタイルを作り手に伝えること」。 人生を過ごす住まいについて、家族や住宅会社、相談カウンターなどで思う存分話してください!そして、マイホーム実現への過程を楽しむことも重要です! 「奈良すまい図鑑WEB」では、県内の優良住宅会社が掲載されています。是非、ご自身のこだわりを見つけて、どの住宅会社が自分に合っているか検索してみてください!