特集・コラム一覧
-
2025/10/16
子育て中の家づくりと子どもの学習スペース
これまで多くの住まいに触れてきましたが、私自身も中学生の子供を育てる親です。テスト前になると「勉強しなさい!」と声をかけてもなかなか机に向かわず、ついイライラしてしまうことがあります。そこで思い至ったのは、子供が集中できるかどうかは「家のつくり」にも大きく影響するのではないかという点でした。 リビングと子ども部屋をつなぐ、中間の学習スペース 教育の現場でも「リビング学習」の効果が注目されています。親の目が届きやすく、安心感のある環境で勉強することで、小学生のうちは特に習慣づけがしやすいと言われています。ただし中学生になると、テスト勉強や長時間学習が必要になり、リビングは生活音や家族の出入りが多いため集中が途切れやすくなります。そこで有効なのが、リビングと子供部屋をつなぐ「中間の学習スペース」です。間取りの工夫としては以下のような例が考えられます。 ■リビング横に造作カウンターを配置した「スタディーコーナー」 ■階段下や廊下の突き当たりを活用したオープン書斎風スペース ■スライド扉で仕切れる小部屋をリビング続きに設ける このように「半個室」で親の気配を感じつつ集中できる空間があると、子供はリビング学習から個室学習へ移行する際の段差を緩やかに乗り越えられます。 造作家具のメリットと注意点 既製品の学習机も便利ですが、家づくりの段階で造作家具を計画すると一層住まいにフィットします。 ■寸法:幅1200mm前後、奥行き500〜600mmが中高生の勉強には十分。ノートPCや参考書を広げても余裕があります。 ■素材:メラミン化粧板は耐久性が高く汚れにも強い。無垢材は温かみがあり、手触りの良さから集中しやすい環境を演出します。 ■収納:上部に可動棚、足元にワゴン収納を造作すると、教科書やプリントが溢れず整理整頓しやすい。 造作の最大の利点は「成長やライフステージに合わせて使い方を変えられる」ことです。子供が巣立った後はワークスペースや家事コーナーに転用できます。 勉強に疲れないための空間設計 親も子も疲れないためには、断熱・遮音・照明の工夫が欠かせません。 ■断熱性能:断熱性が低い部屋では夏は暑く冬は寒い。冷暖房効率が悪いと長時間学習に向きません。高性能断熱材や樹脂サッシを用いて快適な温熱環境を確保しましょう。 ■遮音性能:隣接するテレビの音や外部の騒音が学習を妨げます。間仕切り壁に吸音材を入れる、二重窓にするなどで効果があります。 ■照明計画:リビングの電球色や温白色照明はくつろぎに適していますが、学習には昼白色がおすすめ。机上にタスクライトを設け、影が出にくい配置にすると目の疲れが減ります。 収納と動線の工夫で親の負担を軽減 「勉強道具がリビングに散乱してイライラする」という声はよく聞きます。そこで、家づくりでは収納を学習動線上に組み込むことが大切です。 ■リビング横に「学校セット収納」を造作し、ランドセルや教材をまとめて置けるようにする。 ■可動棚や壁面収納を設け、プリント類を教科ごとに整理。 このように家の機能を整えることで、親が「片付けて!」と何度も言う必要が減り、精神的な疲労も軽減されます。 将来を見据えた子供部屋の使い方 子供が成長すると、最終的には子供部屋が学習や生活の拠点になります。その際に重要なのは「可変性」です。 ■中学生までは寝るだけの部屋+リビング学習で十分。 ■高校生になると受験勉強のため個室の集中空間が必要。 ■卒業後は書斎や趣味部屋、ゲストルームへ転用できるよう計画する。 などなど。 例えば、子どもがまだ小さいうちに家を建てる場合でも、成長を見据えて子供部屋にデスクを置けるだけの壁面を確保したり、造作カウンターを設けたり、将来の学習やオンライン環境に対応できるよう電源コンセントやLAN配線を複数準備しておくと、後々の快適さに直結します。 まとめ 「勉強しない子供にイライラして疲れる」――これは親として誰もが直面する悩みです。しかし家づくりの工夫によって、子供が学びやすく、親が疲れにくい環境を整えることは十分可能です。 リビング学習から子供部屋学習へとスムーズに移行できる中間のスタディースペース、整理整頓を助ける造作収納、快適な学習環境を支える断熱・遮音・照明計画。これらはすべて、親子の暮らしを支える「住宅の力」です。 私自身、子育てをしている親の一人として、このような環境づくりの重要性を日々実感しています。住まいは単なる暮らしの器ではなく、子育てを支えてくれる大切なパートナーです。だからこそ、日々の生活で無理や疲れをため込まないための家づくりを、これからも真剣に考えていきたいと思います。 ライター:内藤 美由紀
-
2025/10/10
リフォームで間取りを変えると、暮らしも変わる!!奈良のリフォーム【実例5選】-補助金情報もあわせてチェック!
十津川の杉を使い、築45 年の家をフルリノベ 建築工房 和なごみ-nagomi- by株式会社 和 築45年の住まいは、南側の洋間にしか光が入らず、普段の生活空間が暗くなりがちでした。 水回りの不具合も重なり、部分的な修繕か、全体のリノベーションか…5年ほど悩み続けた末、 自然素材と高性能な断熱・気密性を両立する『建築工房 和』との出会いが、住まいの再構築を後押ししました。 明るさと心地よさをつくる、空間の設計 キッチンは、2人で並べるフラットタイプ フラットタイプのキッチンは、2人で立ってもゆとりのある広さ。天井には見せ梁を施し、空間に奥行きと素材感をくわえています。 南側の大きな窓で、LDKに自然光を 幅200cmの掃き出し窓を南側に設けることで、日中は照明なしでも十分な明るさに。 カーテンレールを天井付けにすることで、空間の広がりも演出されています。 通風シャッターで、視線と風をコントロール 通りに面した掃き出し窓には、電動の通風シャッターを設置。開閉がスムーズで、外からの視線を遮りながら風を取り込める仕様です。 猫の居場所にも、さりげない配慮 LDKの3連窓の下枠を少し伸ばし、猫が外を眺められるスペースに。 トイレや寝場所も整備され、家族の一員として快適に過ごせる工夫が施されています。 暮らしやすさを支える、空間設計 小上がりの畳コーナー 小上がりの畳コーナーは、洗濯物を畳んだり昼寝をしたりと多目的に使えるスペース。 下部収納や縦格子の工夫で、空間を無駄なく活用しています。 水回りの一直線動線 水回りは、トイレ・洗面・ランドリー・浴室が一直線に並び、LDKとフラットにつながる設計。掃除のしやすさや家事効率にも配慮されています。 寝室の設計 寝室は、既存の梁と勾配天井を活かした設計で、実際の床面積以上の広がりを感じられる空間に。 間接照明のみで落ち着いた雰囲気を演出しています。 自然素材と断熱性能で、30年先も支える設計 外壁は、かつてベランダだった部分に杉板を貼り、その他は漆喰塗で仕上げることで、自然素材の風合いと耐久性を両立。屋根には平板瓦を採用し、長く安心して暮らせる外装に整えられています。さらに、補助金制度を活用して「外張り断熱工法」による改修を行い、住まい全体の断熱性能を向上。寒さの厳しい2月でも、エアコン1台で快適に過ごせるほどに。素材の選定から性能向上まで、これからの30年を見据えた住まいづくりが、この住まいには丁寧に施されています。 – 建築工房 和──設計担当者のコメント 代表取締役 松葉 勇さん これからの30年を踏まえて、お子さんが独立した後の家をフルリノベーションされたお施主様。愛猫との暮らしが快適になる工夫も随所に施しています。リノベーションでも、自然素材をふんだんに使用しつつ、高気密・高断熱を兼ね備えた住まいづくりは可能です。「無垢の杉と漆喰の家の居心地の良さ」を日々の暮らしの中で感じてください。 この住まいづくりを手掛けた【建築工房 和なごみ-nagomi- by株式会社 和】について、詳しくはこちら 〝大切な毎日〟を丁寧に計画した格別の豊かさに包まれる住まい 株式会社 北条工務店 一級建築士事務所 築30年の住まいは、これまでに洗面や浴室の一部を改修してきましたが、 「家族で過ごすLDKを、もっと豊かで快適な空間にしたい」と、今回のリノベーションを決意。 契約前から工期や費用を明示してくれた『北条工務店』に、 「大切な住まいづくりを安心して任せられる」と感じたことが、依頼の決め手となりました。 明るさと工夫が生む、家族の居場所 室内窓で光の流れを計画 南側の大きな窓からたっぷりと光が入るLDK。明るさが廊下や個室にも届くよう、ガラス面の建具や室内窓を計画的に配置しています。 寝室に光をとり込む室内窓は、アイアンで製作。細い部材を使いシャープな印象に仕上げました。 暮らしに彩りを添える造作棚 ダイニングの一角には、家族の作品や季節の飾りを置ける造作棚を設置。暮らしの中に“見せる収納”の楽しさをプラス。 白を基調に、すっきりとしたリビング リビングは白を基調に、すっきりとした空間に。家族が自然と集まる居心地の良さを大切にしています。 水回りを、機能的で美しい空間に 設備を一新したキッチンまわり キッチンには白を基調としたフルフラットタイプを採用し、グレーの石目調天板でシンプルかつシックな印象に。 パントリーは入口や内部の形状を見直し、可動棚や有孔ボードを設けることで、見た目も使い勝手も“奥様好み”の空間に設計。 機能性を高めたトイレ 手洗いボウルやペーパーホルダーを一体型で造作し、見た目も使い勝手もスマートに。シンプルで清潔感のあるデザインに仕上げています。 使いにくさを解消し、快適さを手に入れた住まい 使いにくさを感じていた収納は、ウォークインクローゼットへのつくり替えや各所への増設によって、日々の暮らしに寄り添う形へと刷新されました。さらに、外部に面した壁の断熱材をほぼすべてやり替えることで、室内の温熱環境も大きく改善。見た目の美しさだけでなく、使いやすさと快適さを兼ね備えた“充実した住まい”が、家族のこれからを支えるかたちで完成しました。 – 北条工務店──設計担当者のコメント 設計 影山 絢香さん 家族の暮らし方に合わせて空間を再構成することを重視しました。LDKの明るさや収納の使い勝手、断熱性能など、見えない部分にもこだわっています。リノベーションは“今の暮らし”に合わせて住まいを再設計できる絶好の機会。これからも、家族の時間を支える住まいづくりを目指していきたいです。 この住まいづくりを手掛けた【株式会社 北条工務店 一級建築士事務所】について、詳しくはこちら 〝築浅の家を思い切って大人でラグジュアリーな空間にリフォーム 株式会社ビーライフ 一級建築士事務所 奥様が好むスタイリッシュでモダンな家具に囲まれているのに、どこか「何か違う」と感じていた住まい。 ナチュラルな内装と家具の印象がうまくなじまず、理想のインテリアが十分に活かされないことに、 日々小さなストレスを感じていたそうです。 さらに、家族の成長に伴って洗面や学習スペースの使いづらさも重なり、 築浅ながら思い切ってリフォームを決断。 空間全体を好みに合わせて整え、動線や収納も見直すことで、“友人を呼びたくなる家”が完成しました。 使いやすさと情報共有をかなえる、キッチン空間 グレーの床で引き締める、モダンなキッチンまわり 柱の厚みを活かして壁面にテレビを埋め込むことで、造作家具と一体化したすっきりとした印象に。 床材にはスタイリッシュなグレーを採用し、空間全体のトーンを引き締めながら、お手入れのしやすさにも配慮されています。 学習カウンターの工夫 キッチンから目が届く位置に、ゆとりのある学習カウンターを設置。壁面にはコルクボードを設け、学校のお便りや家族の予定を貼ることができるように工夫されています。 見せる・隠すを整えた、シックな住まい 玄関とリビングをゆるやかにつなぐ設計 玄関側から見える建具は、まるでアクセントウォールのような存在感。間にガラスを埋め込むことで、リビングから玄関の気配がやさしく伝わる設計に。天井高まであるドアは『ビーライフ』ならではのこだわり。 朝の渋滞を防ぐ、洗面スペースの工夫 朝の混雑を避けるため、洗面ボウルを2つに。家族が並んで使える設計にすることで、時間帯のストレスを軽減し、身支度の流れもスムーズに。 階段下収納で、空間にメリハリを 吹き抜けと組み合わせたアイアン階段は、視線の抜けと開放感を生み出す設計。階段下は全面収納とし、テレビや蓄熱暖房機など生活感のあるアイテムをすっきりと収めることで、空間全体が整った印象に。 “好き”を軸に、空間を再構成した住まい ナチュラルな空間にスタイリッシュな家具を置いた際の違和感を解消するため、テイストの再構築からリフォームが始まりました。配色から素材を決めるという『ビーライフ』の提案スタイルにより、好みに合った空間が実現。動線や収納も見直され、家族の成長に合わせた使いやすさと、見せる・隠すのメリハリが効いた設計が、暮らしの質を高めています。 – ビーライフ──設計担当者のコメント 代表取締役 山下 淳哉さん 家具と空間のテイストが合わず、違和感を抱えていらっしゃったことがリフォームのきっかけでした。まずは配色からご提案し、そこに合わせて素材や造作を決めていくことで、奥様の“好き”を軸に空間全体を整えていきました。階段下の収納や洗面の2連ボウルなど、生活動線や使い勝手の改善も重視しています。“友人を呼びたくなる家”というお言葉をいただけたことが、私たちにとって何よりの喜びです。 この住まいづくりを手掛けた【株式会社ビーライフ 一級建築士事務所】について、詳しくはこちら 他社NGの間取り変更を実現-ホテルライクな空間に 一級建築士事務所 リビングデザイン 築約30年の中古住宅を購入し、7年間住まわれていたお施主様。 使い勝手の悪かった和室を含め、「二間をワンフロアにしたい」という明確な希望を持って 複数社に相談されましたが、構造上の制約から実現は難しいとされていました。 そんな中、補強設計に強みを持つ施工会社が、構造柱の撤去と天井梁の納まりを含めた間取り変更を提案。 想像以上の空間提案と現実的な予算感に驚かれ、『リビングデザイン』に即決されました。 構造補強と空間設計 念願のグラフテクトキッチン LDKの主役は、奥様が長年憧れていたグラフテクトのキッチン。かつて和室だった空間を大胆に改修し、住まいの中心に据えることで、上質なホテルを思わせる空間に。 構造の工夫で、視線が抜けるLDKに 構造柱の撤去に伴い、キッチン側の天井は低く、リビング側は高く設定。その境界に間接照明を仕込むことで、補強と意匠性を両立。空間の広がりと視線の抜けが生まれ、L字型のLDKが自然につながる設計に仕上がっています。 照明計画で魅力的な空間演出 2024年版のすまい図鑑シリーズ『リフォーム&リノベーション』の表紙写真を見て相談に訪れたお施主様。照明計画に定評のある同社の提案により、空間の印象を左右する光の演出が随所に。ホテルライクな雰囲気を支える、設計と照明の連携が光ります。 収納計画の工夫 キッチン奥にまとめた、すっきり動線 キッチン奥には、パントリーと多目的デスクを一体で配置。収納と作業スペースをまとめることで、家事動線がスムーズに。 まとめられた収納 壁掛けテレビの背面には、廊下側の収納・リビング収納・ファミリークロークを設置。 かつて和室にしまい込んでいた物もすべて収まり、生活感を抑えた空間に。 採光と収納力を両立した玄関 窓の位置はそのままに、天井までのシューズクロークを設けることで、収納力と採光の両立を実現。玄関まわりがすっきりと整い、来客時の印象も明るく。 “理想以上”の住まいが実現 構造的な制約を乗り越えた間取り変更に加え、断熱性能・耐震性能の向上にも丁寧に対応。 目に見えるデザインだけでなく、住まいの“内側”にも確かな安心が備わっています。 完成した空間を見たお施主様は、「理想よりもはるかに素敵な住まいになった」と満足の声を寄せられました 。設計力と提案力が支えた、納得のリフォーム事例です。 – リビングデザイン──設計担当者のコメント 代表 井上 敏治さん 構造上の制約がある中で、間取り変更と照明計画を軸に空間を再構成しました。天井の高低差や間接照明の使い方など、意匠と補強を両立する工夫を随所に施しています。収納計画も含めて、住まい全体が“見せる”と“隠す”のバランスを保ち、ホテルライクな空間に仕上がりました。 この住まいづくりを手掛けた【一級建築士事務所 リビングデザイン】について、詳しくはこちら バリアフリーのセカンドハウス 株式会社 スペースマイン 長らく空き家だった築50年以上のご実家。 「母が車椅子でも安心して暮らせるように」と、リフォームを決意されたお施主様。 たまたま訪れた『スペースマイン』のモデルハウスで、 無垢材をふんだんに使った空間に一目惚れし、同社に依頼されました。 アンティーク家具が映える、趣味と快適性を両立したセカンドハウスが完成しました。 オープンな間取りとスケルトン階段 オープンな空間で、家具が映える間取りに 抜いても良い壁や柱はすべて取り払い、できるだけオープンな空間を確保。 アンティーク好きの奥様が買い集めた家具や照明で彩られたLDKは、 シンプルで広がりのある気持ちのいい空間に。 無垢の杉板が映える床と、ミントグリーンの壁紙が1階全体の統一感と癒しの雰囲気づくりに一役買っています。 圧迫感なく仕切る、スケルトン階段 階段の位置を変更すると2階の間取りにも影響するため、 LDK中央に配置したままでも圧迫感が出ないよう、スケルトン階段を採用。 空間を緩やかに仕切りながら、視線の抜けと広がりを両立しています。 圧迫感なく仕切る、スケルトン階段 ダイニングとリビングは階段でゆるやかに分け、照明はアンティークショップで厳選したものを設置。奥様が雑誌で見かけて気に入ったミントグリーンのクロスが、空間に癒しと統一感をもたらします。窓には麻のカーテンを予定しており、自然素材のやさしさが加わる予定です。 温熱環境の向上と、❝好き❞に囲まれた暮らし 見えない部分にも、安心の工夫 以前増築された木造部分の解体時に白蟻の被害が見つかり、防蟻工事と柱・梁の補強工事を実施。LDKの壁には高断熱のグラスウールを充填し、樹脂サッシへの交換や出窓への内窓設置など、寒さに悩まされていた住まいの断熱性能を大幅に改善しました。 趣味と工夫が詰まったキッチンまわり キッチン上部には、アンティーク好きの奥様が探してこられた300年前のフランス製タイルを貼り、空間に深みと個性をプラス。食器棚はお母様が使われていたものを再利用し、趣味の食器を美しく収納。奥に見えるトイレの扉は、奥様のご要望で上吊り引き戸に変更。洗面スペースへのドアとの干渉も解消され、動線がスムーズになりました。 洗面スペースにも、素材と色のこだわり 柔らかなイエローの壁紙を選んだ洗面スペースには、ケヤキの一枚板で造作したカウンターとTOTOの洗面ボウルを組み合わせて設置。水まわりの床には、お手入れがしやすいフローリング材を採用し、日々の使いやすさにも配慮されています。車椅子でも広々と使える設計で、安心。 生家のリノベーションで二拠点生活を実現 リビング横の洋室は、ご主人が「自分で壁を貼りたい」と希望された空間。 断熱工事までは同社が丁寧に対応し、仕上げはご主人の手で。住まいづくりの一端を担うことで、より愛着の湧く空間に。こうした柔軟で細やかな対応に、お施主様も「お願いして本当によかった」と満足されています。 – スペースマイン──設計担当者のコメント ホームアドバイザー 田岡 憲司さん ご家族の想いを大切に、細やかなヒアリングと柔軟なご提案を心がけました。アンティーク家具や趣味を生かした空間づくり、断熱・耐震などの性能向上も含め、安心して長く暮らせる住まいをご一緒に形にできたことを嬉しく思います。 この住まいづくりを手掛けた【株式会社 スペースマイン】について、詳しくはこちら 補助金で賢く間取り変更!今こそ知っておきたい制度ガイド 「こんなリフォーム、うちでもできるかも」そう感じた方に、ぜひ知ってほしいのが補助金制度のこと。 間取り変更や断熱工事など、実は補助金が使えるケースも少なくありません。 ここからは、編集部が厳選した施工例に添えて、使える可能性のある補助金情報をご紹介します。 賢く、楽しく、理想の住まいづくりを始めるヒントにしてみてください。 間取り変更に使える主な補助金(2025年版) 🪟先進的窓リノベ2025事業 高性能な断熱窓への交換が対象。最大200万円。窓位置変更を伴う間取り変更と併用しやすい。 公式サイトはコチラ➤ 👨👩👧👦子育てグリーン住宅支援事業 省エネ改修+エコ設備導入が対象。最大60万円。若年層や子育て世帯以外も申請可能。 公式サイトはコチラ➤ ※このページの補助金情報は、2025年10月10日現在の情報です。最新情報は、各公式サイトにてご確認ください。 まとめ 住まいは、家族の時間を育む場所。 間取りを見直すことで、これからの暮らしがもっと快適に、もっと自分らしく変わっていくかもしれません。 お知らせ 次週、追加更新予定です。
-
2025/10/09
屋根修理・屋根リフォームが相談できる奈良の工務店6選
このページでは、屋根の塗装・部分交換・修理、葺き替え・張り替えなどが相談できる奈良の工務店をご紹介します。 普段はなかなか目視することができず、後回しになりがちな屋根のメンテナンス。雨漏りや経年による瓦の劣化、近年増えてきた暴風雨や頻発する地震への対策など、「今すぐなんとかしたい」という急を要する場合もあると思いますが、焦りは禁物。必ず信頼できる会社に、納得してから依頼するようにしましょう!! 屋根の塗装・部分交換・修理、葺き替え・張り替えについて相談できる!奈良の工務店6社 奈良県大和郡山市_株式会社スペースマイン 奈良県奈良市_株式会社北条工務店一級建築士事務所 奈良県大和郡山市_輪和建設株式会社 奈良県生駒郡斑鳩町_株式会社家族の森 奈良県生駒郡斑鳩町_パーシモンホーム 株式会社日都建設 奈良県生駒市_ROKA architecture. by VENDOR株式会社 「屋根修理・屋根リフォームが相談できる奈良の工務店6選」でご紹介している会社は、いずれも地域に密着して住まいの新築注文住宅・リフォーム&リノベーションを手掛けている工務店です。ご自宅の屋根はどんな修理方法が適切なのか、張り替える場合はどういった素材の選択肢があるのかなど、家づくりのプロ(担当者)にしっかり確認して提案してもらいましょう。見積もりが出たら、費用項目には何が含まれているのかを確認。数社見積もりを取り、納得してから依頼するのがベストです。また同時に、工期やアフターメンテナンスの有無や頻度もご確認ください。 屋根リフォームと一緒に考えたい2つの工事、外壁・窓リフォーム ・その1:外壁 屋根のリフォームには、作業効率の高さと安全性から、足場を組む工事が必須になります。もし外壁にある割れや壁の塗り替えなどを検討されている場合は、同時に依頼すると足場代がひとまとめにできるのでオススメです。 ・その2:窓リフォーム 夏場は2階がめっちゃ暑い、冷暖房が効きにくい、といった場合は、屋根の断熱対策を。そして一緒に、窓のリフォームがオススメです。太陽の熱は、約70%が窓から入ると言われています。二重窓の設置・外窓交換などをすることで、エアコンの効きの速さや光熱費が変わります。時期によっては、補助金が活用できる場合もあるので工務店にご確認ください。 奈良にある工務店情報は、雑誌「リフォーム&リノベーション2026」にて掲載中 住まいのリフォームやリノベーションも含めて、もっとじっくり奈良県にある工務店のことを詳しく知りたい場合は、雑誌・奈良すまい図鑑シリーズがオススメ。年1回発行している「リフォーム&リノベーション2026」は、2025年9月20日に発売しました。奈良県内一部書店・コンビニエンスストア、通販サイト「ナラノコト」で発売しています。 楽天市場「ナラノコト」 Yahoo!ショッピング「ナラノコト」 雑誌・奈良すまい図鑑シリーズ「リフォーム&リノベーション2026」表紙 どこに頼んだらいいのか迷ったときは、住宅相談カウンター「ナラタテ」に相談 「調べても会社のことがよくわからない」という場合は、奈良の家づくり相談カウンター「ナラタテ」をご利用ください。雑誌「奈良すまい図鑑」シリーズの編集者がアドバイザーとなり、住まいに関するご相談に応えてくれる工務店をご紹介しています。奈良市内に2店舗、生駒市内に1店舗あり、平日はもちろん土曜・日曜・祝日も無料で相談が可能です。 奈良の家づくり相談カウンター「ナラタテ」 奈良の住まいづくり相談カウンター「ナラタテ」奈良店店内 急な訪問による点検や、工事の前に困ったときは 突然家に作業員や営業マンが来る無料点検には、注意をした方が良い場合があります。とても親切に「点検しますよ」と近づいて、わざと傷を付けられたり、強盗などの下調べになってしまったり、といった事例があるとか。こういった「点検商法」については、警視庁のウェブサイトでも注意喚起されているのでお気を付けください。 参考サイト:警視庁ホームページ 悪質商法「点検商法」 また見積もりにどうしても納得できない、これが適正価格なのかどうか判断できない、という場合は公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センターが行っている電話相談「住まいるダイヤル」が便利です。 まとめ 新築の注文住宅や建売を購入した場合は、定期点検がサービスに入っていることが多いのですが、そのサービス期限を超えた住まいや中古住宅を購入された場合は、なかなか定期的に点検やメンテナンスができない人も多いはず。久しぶりに行う屋根のメンテナンスや「どこに頼んだらいいのかわからない」といった場合に、このコラム「屋根修理・屋根リフォームが相談できる奈良の工務店5選」を参考にしてください。
-
2025/10/02
マンションリフォームで快適な毎日 ~シーン別家づくりのヒント~
オンリーワンの住まいを実現して、暮らしやすさも、自分らしさもグーンとアップ 立地・眺望・防犯性の高さなど、マンションの良いところはたくさんあります。住まい手の好みや生活に合わせたリフォームで、さらに心地よい空間へと生まれ変わることが可能です。より住みやすく、快適な生活を手に入れよう。 リフォームでかなえる“理想の暮らし” ・バリアフリーで安心の住まいに 段差の解消や手すりの設置で、転倒防止と安全な移動をサポート。 ・将来を見据えたワンフロア生活 階段のないマンションは、年齢を重ねても安心。廊下やトイレもゆとりのある設計にすれば、将来的な介助にも対応しやすくなる。 ・暮らしに合わせて柔軟に変えられる空間 家族とのつながりも感じやすい間取りへの見直しや設備の更新により、ライフスタイルやペットの成長に合わせて、長く快適に暮らせる住まいにアップデートできるのが、マンションリフォームの大きな魅力。 後悔しないために知っておきたい!リフォームの重要ポイント ・管理規約を必ず確認 リフォーム前に管理規約と管理組合に確認・相談。共用部分に関わる工事は許可が必要。 ・音への配慮はマスト 施工中・居住中ともに防音対策が重要。遮音床材や施工時間の工夫が必要。 ・素材選びは長期目線で 見た目だけでなく、掃除のしやすさ・耐久性・メンテナンス性を重視。 ・専門家と連携する 自己判断せず、設計士・管理会社・業者と協力して進行するのが成功のポイント。 ・収納・動線の見直しを 限られた空間でも、収納の工夫や動線改善で快適性がアップ。家具の配置の見直しや引き戸への変更も有効。 マンションでもできる!快適リフォームのアイデア ・水回りを快適にリニューアル!最新の設備への交換なら、掃除がラクになる機能も付いている。お風呂パネルなどに断熱機能があれば、ヒートショック対策も万全。 ・共有部分と専有部分は必ず確認しよう! ・室内窓やガラス戸を採用すれば、直接窓が無い部分にも光が届く。 ・壁を取り払い、開放的で広々としたリビングにすることで、家族とのつながりが感じやすくなる。 ・寝室をLDK 近くに配置して、移動の負担を軽減。寝室の横にトイレがあると病気の時にも便利。 快適&安心!リフォームで手に入る最新パフォーマンス ・断熱・遮熱で室温を快適に 窓からの冷気や熱気を抑える内窓や断熱フィルムの設置で、ヒートショックや熱中症のリスクを軽減。冷暖房効率も上がり、省エネにもつながる。 ・耐震性の確認と備え 築年数が古い場合は建物の耐震性を確認。専有部分では家具の固定や防災備蓄の見直し、避難経路の確保も大切。 ・空気と光の質を見直す 風通しと採光を意識したリフォームで、明るく心地よい室内環境に。照明の配置や色温度も工夫すれば、目にやさしく快適に過ごせる。 ・計画換気で空気をきれいに 24時間換気システムや熱交換型換気の導入で、室内の空気を常に清浄に保つ。結露やカビの発生も抑え、健康的な室内環境を実現。 まとめ マンションのリノベーションで間取りを自由に変えるコツは、既成概念にとらわれず自分らしい空間づくりを楽しむことです。設計士と共に現地の風通しや光を感じながらプランを考え、理想の暮らしをマンションでも実現しましょう。 編集部厳選!住まいの特集「奈良のマンションリノベーション|間取りと実例で学ぶ住まいづくり」ページもぜひ参考にしてください☆ 奈良のマンションリノベーション|間取りと実例で学ぶ住まいづくり
-
2025/09/25
60代からの住まい ~シーン別家づくりのヒント~
ずっと頑張ってきた仕事も子育ても落ち着いた年代だからこそ、これからの生活をもっと快適に これからをもっと自分らしく。今の暮らしやこの先の人生に合わせて、生活の中心となる「住まい」を整えることは、心と体のゆとりを生み出す第一歩です。安心して健康に暮らしていくために、リフォームを考えてみませんか。 新しい住まいでかなえる“理想の暮らし” ・段差の解消で安心な毎日 玄関や廊下、浴室など家の中の段差をなくすことで、つまずきや転倒のリスクを減らし、毎日の移動がスムーズに。安心して暮らせる住まいになります。 ・収納や動線の見直しで快適に 物の出し入れがラクになるよう、収納の高さや配置を工夫。よく使う物は腰から目線の高さに置くことで、探し物や家事の負担を軽減できます。 ・趣味やペットと過ごす空間へ 使わなくなった子ども部屋などを趣味を楽しむための部屋やペットの居場所としてリデザイン。日々の楽しみが増え、心のゆとりにもつながります。 ・見やすく快適な照明計画 年齢とともに暗く感じやすくなる室内。手元や足元に補助灯を追加し、「明るく・見やすく・まぶしくない」光で暮らしを快適に。光のムラを減らして安全性も向上させましょう。 後悔しないために知っておきたい!住まいづくりの重要ポイント ・訪問業者には注意 突然「無料で点検します」などと訪れる業者には警戒が必要。不安をあおって契約を迫るケースも。すぐに契約せず、信頼できる業者なのかを調べ、複数社から見積もりをとるのが安心。 ・優先順位を明確に 家全体を一度にリフォームする必要はない。まずは転倒防止や断熱など、安全性や快適性に関わる部分から始めるのがおすすめ。 ・将来を見据えた計画を 今は元気でも、将来の体力やライフスタイルの変化を考慮しておくと安心。バリアフリーや段差解消などの工夫を。 ・補助金制度を活用 高齢者向けの住宅改修には、自治体によって補助金や助成制度がある。事前に情報収集して賢く活用を。 シニア世代の住まいづくりポイント ・扉は、軽い力で開け閉めでき、体への負担が少ない引き戸に変更。さらに上吊り引き戸なら、床にレールがないため、ほこりが溜まる心配がないので掃除がしやすく、つまずくこともので安全性も高い。 ・外から見えにくい窓には面格子を付けることで、防犯対策に。 ・玄関には腰を掛けて靴の脱ぎ履きができるベンチがあると便利。 ・廊下やトイレなど、車いすでも移動できる幅を確保できると安心。 ・滑りやすいお風呂の出入り口、浴槽付近には、手すりがあると安心。 ・IHコンロなら、火の消し忘れによる事故のリスクを減らすことができる。 快適&安心!これからの住まいで手に入る最新パフォーマンス ・断熱・遮熱で室温を快適に 窓や壁の断熱性能を高めることで、冬は冷えすぎず、夏は暑くなりすぎない快適な室内環境に。ヒートショックや熱中症のリスクも減らせる。 ・耐震補強で“もしも”に備える 大きな地震に備えて、今のうちに耐震診断と補強を。見た目は変えずに安全性を高める工事も可能で、家そのものを守る安心感に。 ・音とにおいの工夫でストレス軽減 気密性の高い住宅では、においがこもりがち。換気や吸音材の工夫で、室内環境を快適に保ち、心身へのストレスも軽減できる。 ・省エネ性能で光熱費を抑える 高効率な設備機器やLED照明、省エネ基準に適合した断熱材の導入で、エネルギーのムダを削減。毎月の光熱費も抑えられる。 ・耐久性の高い素材で長く安心 床や外壁、水まわりなどには、汚れや傷に強い高耐久素材を選択。劣化しにくく、将来のメンテナンス負担も軽減できる。 まとめ バリアフリーは、高齢者や障がい者のために「障壁を取り除く」工夫。ユニバーサルデザインは、年齢や体力に関係なく「誰にとっても使いやすい」工夫。どちらも積極的に取り入れて、これからの住まいをより快適にしましょう。
-
2025/09/19
ペットと暮らす快適な住まい ~シーン別家づくりのヒント~
人も犬猫ちゃんも毎日楽しくのびのびと暮らせる、唯一無二の住まいを手に入れる ペットは家族の一員。だからこそ「ペットと暮らす家」を考えることは、人とペットの双方にとって大切です。人には快適でも、ペットにとっては滑りやすかったり、においが残りやすかったりと、思わぬ負担や危険になることも。 新しい住まいでかなえる“理想の暮らし” ・においやお手入れのしやすさにも配慮 消臭機能付きのクロスや、汚れが染み込みにくい壁材を使えば、におい対策も簡単。毎日の掃除がぐっと楽になる。 ・鳴き声や足音への対策も 防音性のある内装材や建具を選べば、近隣への配慮もしやすく、音に敏感なペット自身も落ち着ける空間になる。 ・室内の温度・湿度を管理 断熱や換気性能を向上させることで、ペットにとっても快適な温度・湿度を保ちやすく、体調管理に役立つ。 ・安全性の向上でケガや事故を防ぐ 猫ちゃん用ステップなどは無理のない位置に設置して、事故やケガを防止。外が見える窓辺に居場所を確保するほか、安心して自由に動き回れる環境にしよう。 後悔しないために知っておきたい!住まいづくりの重要ポイント ・住まいづくりのプロからもアイデアをもらう 工事の依頼先には、ペットと暮らすことを必ず伝えましょう。数々のお家を見てきたプロだからこそ、住まいの特徴に合わせた良いアイデアをもらえるかも。 ・優先順位を明確に 一度にすべてを変える必要はない。まずは滑りにくい床材や段差の解消、ペットの安全な動線づくりなど、日々の安心と快適さに直結する部分から始めるのがおすすめ。 ・住まいの素材選びにもひと工夫 床はキズや汚れに強い素材を選び、壁も消臭・防汚機能のあるクロスにするなど、ペットとの暮らしに合った建材で、清潔さと快適さを両立。 ・温度管理で快適な空間を ペットは人よりも暑さ・寒さに敏感。断熱性を高めたり、空調の効率を意識した設計を取り入れたりしながら、一年中快適に過ごせる環境を整えましょう。 人もペットも快適に暮らすための家づくりポイント ・人とペットの動線が交差しないようにトイレや食事スペースの配置を工夫。段差はスロープに変えることで、転倒や関節への負担も軽減できる。 ・床には滑りにくく、クッション性のあるフローリングやシート材を選ぶことで、足腰への負担を軽減。安心して歩ける環境に。耐水・防臭・耐傷だとさらによし。壁や天井は、消臭・抗菌・調湿・吸音機能で快適な空間を維持。 ・玄関の近くに足洗い場や室内用ペット洗面台を設置すれば、汚れをすぐに落とせて清潔を保てる。 ・くぐり戸つきドアなら、ドアを開けずに冷暖房を効かせながら自由に行き来できて便利。 ・階段も滑りにくい素材で安全性を確保。勾配の角度をゆるやかにしたり、段の広さにゆとりをもたせたりすることで、ペットが上り下りしやすくなります。自由に動ける室内なら、運動不足解消やストレス軽減にもなる。 ・階段下やリビングの一角などに、ペットが落ち着ける小さな居場所を確保。囲われた空間は安心感があり、留守番時もストレスを感じにくくなる。 ・コンセントはなるべく高い位置に設置。家電のコードを噛んで感電してしまわないよう、ペットの届かない場所が理想。人もコンセントを使う度に屈まなくて良いので、使いやすくなる。 快適&安心!これからの住まいで手に入る最新パフォーマンス ・誤飲・いたずら防止の収納工夫 掃除用洗剤やペットフードなどは扉付き収納に入れて安全対策を。ペットが開けられないロック付きの引き出しも安心。 ・安心して過ごせる見守り設備を 留守中も安心できるよう、見守りカメラの導入を。いつでもスマホから室内の様子を確認できて、体調の異変にも早めに気付ける。 ・スマート家電の導入 外出先からエアコンの操作ができれば、こまやかな温度管理ができる。自動給餌器は、急に帰りが遅くなったときにも便利。 まとめ ペットと心地よく暮らすには、小さな工夫の積み重ねが大切です。毛の生え変わりがあるペットの場合だと、家具を購入する際も床に直置きできるものか、足の長い家具を買うことで日々の掃除もしやすく清潔な室内を保てます。それぞれの特性に合わせた工夫を取り入れて、人にもペットにもやさしい家づくりをしましょう。
-
2025/09/12
5つのキーワードで読み解く、“おしゃれリノベ”の編集術:「住まいを編集する」感覚が、理想の暮らしをつくる
私はマンションリノベや中古リノベに憧れていて、ドラマや映画、雑誌に出てくるリノベ実例を見ると何とも言えない満たされ感があります。新築よりヴィンテージ感あふれるおしゃれなリノベ住宅に惹かれます。 中古住宅リノベが広がる中、結婚や出産を機に“自分たちらしい家”を求め、SNSで理想を探しながら新築よりリノベに魅力を感じる20〜30代が増えています。価格・立地・デザイン、そのすべてのバランスを大切にしながら、おしゃれな住まいをどう実現するか――それがこれからの家づくりのテーマになっています。単にデザインを追うだけでなく、自分たちの暮らしにフィットし、時間とともに成長・変化する「編集された住まい」が注目されています。今回は、“おしゃれリノベ”のエッセンスを5つのカテゴリとキーワードで深掘りし、住まいづくりのヒントを探ります。 ①間取り:廊下レス×連続空間×段差ゾーニング 【奈良県奈良市】株式会社ビーライフ一級建築士事務所、施工事例 リノベの間取り設計でトレンドなのは、扉や廊下をなくして空間をゆるやかにつなげること。これにより開放感と動線の良さが生まれます。扉がないとリビング・寝室・ワークスペース・洗面所が一続きに見えますが、全く同じ空間ではありません。床の素材や高さを少し変えたり、柱や梁で視覚的に区切ったりする段差ゾーニングで、「つながりながらも異なる居場所」を演出。無駄なスペースが減り、コンパクトでも広がりを感じられます。 ②素材:コンクリート/無垢材/ヴィンテージ×ポップ 【奈良県大和郡山市】株式会社なかむら工務店、施工事例 おしゃれリノベの素材選びは、無骨でヴィンテージ感のある素材と、柔らかくポップな色・質感を組み合わせるのがトレンドです。床に打ちっぱなしのコンクリートを用いて粗さと重厚感を演出し、無垢材の柱や梁で温かみをプラス。さらに、ペールピンクやオレンジ、イエローといった差し色を、ソファやダイニングチェアのファブリック、照明のシェード、ラグやアートなどにさりげなく散りばめると、ヴィンテージの重さが軽やかに和らぎ、空間にフレッシュなリズムが生まれます。強さと柔らかさのバランスが調和することで、唯一無二の個性ある住まいに仕上がります。 ③色使い:オレンジ・ピンク・イエロー/差し色のセンス 【奈良県大和郡山市】株式会社スペースマイン、施工事例 色使いはおしゃれリノベの肝。例えばヴィンテージ×ポップな空間ではオレンジやピンク、イエローといったビビッドな差し色をどこにどのくらい入れるかが大切です。例えばリビングの床にオレンジタイルカーペットやキッチンの壁にペールピンクタイル、トイレの壁紙に鮮やかなイエローなど、好きな色を散りばめて個性を演出。差し色は全体の調和を壊さず引き立てることが重要で、強弱や配置のバランスで無骨すぎず可愛すぎない絶妙な空気感を作れます。 ④収納:見せる収納/アメリカンフェンス/土間ストレージ 【奈良県奈良市】有限会社吉川住研、施工事例 収納は単なる「しまう場所」ではなく、空間の一部としてデザインされます。見せる収納は棚をオープンにし日用品や雑貨をディスプレーのように見せ、暮らしのリアルさと個性を加えます。アメリカンフェンスやメッシュパネルを壁や土間に設置してバッグや帽子を掛けるアイデアも人気。土間は広く設けることで外遊びグッズやキャンプ道具を収納でき、「外」と「中」の境界線が曖昧になり暮らしの幅が広がります。 ⑤暮らし方:DIY余白/暮らしながら育てる/可変性ある設計 【奈良県生駒市】ROKA architecture. by VENDER株式会社、施工事例 おしゃれリノベは家を「完成品」ではなく「プロジェクト」として捉えます。DIY余白を残すことで住み手自身が暮らしの中で変化させる楽しみを持てます。壁に有孔ボードを設置したり、モルタル壁に絵を描いたり家具配置を変えたり。可変性ある設計は家族構成や生活スタイルに合わせて間取りや使い方を変えやすく、可動棚や仕切りなどの工夫で時間とともに「育つ」住まいになります。 まとめ:住まいは「編集」の積み重ね──住まいをカルチャーにする 「おしゃれリノベ」とは完成されたインテリアやデザインではなく、自分たちの暮らしや価値観に合わせて“住まいを編集し続ける”プロセスです。間取りのゆるやかなつながり、素材のミックス、色の差し込み方、収納の見せ方、DIY余白、そして自分らしさの追求が重なって、ただおしゃれに見えるだけでなく、暮らしやすくずっと好きでいられる住まいが生まれます。 おしゃれリノベはデザインだけの話ではなく、“住まいをどこまで自分らしく編集できるか”という問いそのもの。素材や色で遊び、ゆるやかに区切られた間取りで、カラフルに家族の「好き」を詰め込みたい。そうした願いを叶えるには建物選び、設計、予算、機能性、施工パートナー選びまですべてが「自分らしさ」と連動している必要があります。 そして何より、「完成」ではなく「更新し続ける暮らし」こそが、あのドラマのような住まいの本質。住まいをカルチャーにする、そんな気持ちでリノベに向き合えたとき、“なんかいい”が積み重なった、ちゃんと現実的な理想の住まいができあがるのです。 これからおしゃれリノベを考えるなら、「編集者としての自分」になりきって、ひとつひとつの選択を楽しみながら住まいを育てていきましょう。 ライター 内藤美由紀
-
2025/09/10
奈良のマンションリノベーション|間取りと実例で学ぶ住まいづくり
築年数が経ったマンションでも、間取りや素材を見直すことで、暮らしの快適さや心地よさは大きく変わります。 マンションリノベーションは、古さを補うだけでなく、住まいを「自分らしく整える」ための選択肢。限られた空間の中でも、動線や収納、光の取り込み方などを工夫することで、暮らしやすさは格段に向上します。 今回の特集では、奈良で信頼を集める住宅会社3社が手がけたマンションリフォームの実例をご紹介。設計者の視点や住まい手のこだわりを通して、リノベーションがもたらす可能性と、これからの住まいづくりのヒントを探ります。 自由度の高い間取りで実現するラグジュアリーな家 【株式会社 ビーライフ 一級建築士事務所:奈良市】 株式会社 ビーライフ 家族構成:夫婦+子ども2人 施工期間:約3カ月 リフォーム施工面積:約111.5㎡(33.72坪) リノベーションを前提に購入された中古マンション。 構造上の制約が多く、間取り変更には限界があるとされるマンションリノベーションですが、ビーライフ一級建築士事務所は、そうした制約を設計力と柔軟な発想で乗り越え、理想の住まいを実現しています。大胆な間取り変更と、細部まで緻密に設計された空間デザインによって、開放感と一体感のあるLDKが誕生。住まい手が思い描いていた「上質で心地よい暮らし」を、機能性と美しさの両面から丁寧にかたちにした住まいです。 もともとキッチンは現在のパントリーの位置にあり、構造上抜けない壁の存在もあって、大幅な移動は難しいと考えられていました。 しかし、パントリー部分の床を一段高くすることで配管を延長し、キッチンをリビング側へ移動。LDKが一体となった開放的な空間が実現しました。抜けない壁はそのまま生かし、キッチンとパントリーの仕切りとして利用。空間にメリハリを生み出すと同時に、収納の目隠しとしても機能しています。キッチンにはⅡ型を採用し、作業効率と収納力を両立。さらに、天井に木板を張ることで空間に温かみとアクセントを加え、住まいの中心としてふさわしい場所へと生まれ変わりました。 構造の制約を乗り越え、細部まで丁寧に設計されたこの住まいは、ラグジュアリーでありながら暮らしに寄り添う心地よさを兼ね備えています。ビーライフ一級建築士事務所の提案力と設計力があれば、マンションでも理想の住まいは十分にかなえられる、そんな確信を与えてくれる一例です。 スタディースペース リビングの背面に、子どもたちのスタディースペースを設けました。 あえて扉をつけず、回遊できるレイアウトにすることで、空間全体に明るさと開放感が広がります。 勉強中でも家族の気配を感じられる距離感が心地よく、自然とリビングとのつながりも生まれます。 机代わりのカウンターと収納は造作で仕上げ、使いやすさと整理のしやすさを両立。 限られたスペースを有効に生かした、家族の暮らしに寄り添う学びの場です。 洗面台 洗面台は、使いやすさと暮らしへのなじみやすさを重視した設計。 ボウルは既製品の中から操作性に優れたものを選び、鏡やカウンターはフルオーダーで造作しています。 収納のサイズやコンセントの位置は、ドライヤーの使用頻度や動線など、 お施主様の生活スタイルを丁寧にヒアリングしたうえで細かく調整。 代表 山下 淳哉さん もともとラグジュアリーな空間づくりに定評のあるビーライフの設計スタイルを気に入っていただき、デザイン面はほぼお任せでご依頼いただきました。ただし、クロスやタイルの柄選び、家具の配置、設備メーカーの選定など、細部に関してはお施主様と丁寧に打ち合わせを重ねながら進行。暮らし方や好みに寄り添った提案を通じて、より深い信頼関係を築きながら、理想の住まいをかたちにしていきました。 この住まいづくりを手掛けた【ビーライフ】について、詳しくはこちら 家族の健康を守る天然木の香り漂う癒しの家 【株式会社スペースマイン:大和郡山市】 株式会社 スペースマイン 家族構成:夫婦 施工期間:約2カ月 リフォーム施工面積:約95.1㎡(28.76坪) 新築マンションを手に入れたものの、建材に含まれる化学物質の臭いで気分が悪くなる日々を過ごしたお施主様ご夫婦。 そんな中、スペースマインのモデルハウス「四季の家」を訪れた際に感じた“森林浴のような心地よさ”が決め手となり、自然素材によるリフォームを依頼されました。桧の無垢材や珪藻土など、素材選びから間取り変更まで徹底的にこだわった住まいは、家族の健康と快適性を両立。 天然木の香りに包まれた空間が、日々の暮らしにやさしく寄り添います。 構造上問題のなかった壁を取り除くことで、風と光が通り抜ける開放的なリビング・ダイニングが誕生しました。 床には節のない桧の無垢材を使用し、素足で歩きたくなるような心地よさと、木の香りに包まれる癒しの空間を実現しています。 天井には間接照明を仕込み、計算された光の配置が空間全体をやさしい雰囲気に。 さらに、造作収納や洗濯物干しスペースなど、暮らしに寄り添う工夫が随所に施され、家族のライフスタイルに合わせたアイデアが丁寧に反映された住まいに。自然素材に包まれた空間は、ご夫婦にとっても満足度の高い仕上がりとなり、健康と快適性を両立したマンションリフォームの好例となっています。 照明とニッチ ダイニングテーブルの上を彩る照明は、奥様が一目ぼれした北海道のガラス作家によるオリジナル作品。 一つひとつ形の異なるガラスシェードが、空間に個性と温もりを添えています。 既製品では得られない、手仕事ならではの揺らぎや透明感が、自然素材の空間と見事に調和。 さらに、壁面には造作のニッチを設け、暮らしに彩りとゆとりをプラス。 お気に入りの小物や季節の飾りを置くことで、住まいにささやかな変化と楽しみが生まれます。 キッチン キッチンは既存の配置を生かしながら、オリジナルのカウンターを造作することで使い勝手を向上。 限られたスペースの中でも、調理や配膳の動線がスムーズになるよう細やかに設計されています。 素材や高さ、収納の配置にもこだわり、LDKとの調和を意識したデザインに。 空間全体の雰囲気を損なうことなく、機能性と美しさを両立したキッチンは、 日々の暮らしに自然に溶け込み、家族の時間を支える場となっています。 会長 矢島 美和子さん 図面だけでは伝わりきらない部分もあるため、施工中は現場での打ち合わせを重ねながら、お施主様のイメージに近づけるよう心がけています。奥様が選ばれた家具が映えるよう、節のない無垢材を使い、色味や質感にもこだわっています。自然素材の持つぬくもりが、空間全体にやさしさと調和をもたらしました。 この住まいづくりを手掛けた【スペースマイン】について、詳しくはこちら 部屋ごとに異なる素材と空気感を楽しむオフィスリノベーション 【ROKA architecture. by VENDOR株式会社:生駒市】 ROKA architecture. 用途:オフィス兼ショールーム 施工期間:約6ヶ月 築年数:約18年 ロカアーキテクチャーが手がけた登美ヶ丘のリノベーションオフィスは、同社スタッフが約2年間、実際にオフィスとして使用していた一室。空間ごとに異なる素材や仕様を取り入れ、使い勝手や質感の違いをリアルに体感できるよう工夫されています。設計の意図や素材の選び方が、暮らしのヒントとして随所にちりばめられたこの空間は、見て、触れて、感じることができる“オフィス兼ショールーム”。住まいづくりの可能性を、五感で味わえる場所です。 リビング・ダイニングは、間取りから見直すことで空間のつながりと動線のゆとりを確保。廊下幅も通常より広くとり、移動のしやすさと開放感を両立しています。床材には希少な無垢のチーク材を採用し、素足で過ごしたくなるような肌触りと、時間とともに深みを増す風合いが、空間に上質な落ち着きをもたらします。天井と壁はすべて塗装仕上げで統一し、扉もハイドアで造作することで、空間全体に洗練された一体感が生まれました。 各部屋の素材の違い この住まいの大きな特徴は、部屋ごとに異なる素材や仕様を取り入れた設計にあります。 床材や塗装の色、扉の仕上げだけでなく、巾木の太さまで変えることで、素材感や見え方の違いを “見て・触れて・感じる”ことができる構成に。リビングと洋室の間には造作の格子扉を設け、 空間をゆるやかに区切りながらアクセントとしても機能。和の要素を取り入れつつ、北欧の温かみも感じさせるデザインで、 住まいに柔らかな個性を添えています。 水まわりにはタイルをセレクトし、洗面ルームには壁一面のミラーを施工。奥行きを感じるタイル仕上げと合わせて、 ホテルライクな高級感を演出しています。作業スペースには耐久性の高いフロアタイルを採用し、 日常使いにも配慮。部屋ごとにテイストを変えながら、素材の違いを体感できる“モデルルームとしての楽しさ”が詰まっています。 キッチン キッチンは既製品をベースに、背面にタイルを施すことでアレンジを加え、 オリジナリティを演出。既製品でありながら“らしさ”のある空間に仕上がっています。 床にはグレータイルを施工し、耐久性とデザイン性を両立。 造作棚には間接照明を仕込み、雰囲気ある奥行きのある空間へと整えられています。 LDKとの調和を意識した素材選びと配置により、 日常使いのしやすさと空間全体とのつながりを大切にした設計が光ります。 コーディネーター 港 祥世さん 技術だけでなく、人との関係性も住まいづくりに欠かせない要素だと考えています。風通しのよい対話を重ねながら、気兼ねなく思いを伝え合える関係性を築くこと。それが、長く心地よく暮らせる住まいにつながると信じています。お客様の人生設計に寄り添いながら、その想いを丁寧にくみ取ることを、私たちは何より大切にしています。 この住まいづくりを手掛けた【ROKA architecture.】について、詳しくはこちら マンションリノベーションで使える補助金4選 理想の住まいをかなえるために、補助制度をうまく活用することは、費用面の不安を軽くしながらリノベーションを進める大きな助けになります。 マンションリノベーションを考えるなら、補助金情報はぜひ押さえておきたいポイントです。 🪟 先進的窓リノベ2025 対象工事: 高断熱の内窓・外窓・窓ガラス・玄関ドア ポイント: マンションでも内窓の設置で活用可能。断熱性が高まり、冷暖房効率も向上。窓まわりのリフォームを検討している方におすすめ。 公式サイトを見る 🔥 給湯省エネ2025 対象工事: 高効率給湯器(エコキュート・ハイブリッド給湯機・エネファームなど) ポイント: マンションでも個別設置が可能。電気温水器の撤去と併用することで、さらに補助額が加算されるケースも。 公式サイトを見る 👶 子育てグリーン住宅支援事業 対象工事: 断熱改修(窓・壁・床)、節水型トイレ、高断熱浴槽など ポイント: 子育て世帯以外も対象。複数の省エネ工事を組み合わせることで補助対象に。水まわりのリフォームにも活用しやすい。 公式サイトを見る ❄️ 断熱リフォーム支援事業 対象工事: 高性能断熱材・窓・換気設備などの導入 ポイント: 居間だけの断熱改修でも対象になる場合あり。全国対象で、マンション住戸でも申請可能。冬の寒さ対策にも有効。 公式サイトを見る 🔍 補助金を活用するには 工事前の申請が必要です。 登録事業者による施工が条件です。 予算枠があるため、早めの確認がおすすめです。 このページの補助金情報は、2025年9月10日現在の情報です。最新情報は、各公式サイトにてご確認ください。
-
2025/09/05
中古住宅リノベの失敗例5選~成功させるためのポイント~
中古住宅を購入して、自分好みにリノベーションするという選択肢が広まりつつあります。しかし、理想の住まいを手に入れるには、思わぬ落とし穴も多く存在します。リノベ経験者の中には「もっと事前に知っておけば…」と後悔する人も少なくありません。 今回は、中古マンション・戸建てリノベーションで実際によくある失敗例と、その回避法を5つのポイントに分けてご紹介します。しっかりと準備・確認を重ねて、納得のいく住まいづくりを目指しましょう。 【1】物件選びの失敗でリノベがうまくいかない 中古住宅のリノベーションは「物件選び」が成功の8割を占めると言われています。見た目や立地だけで選ぶと、後で思わぬトラブルに見舞われることも。 よくある失敗ポイント 1.耐震性が不十分な物件を選んでしまう 1981年以前の建物は耐震基準が旧基準のため、安全面で補強が必要になることが多いです。耐震補強費用は予想以上に高くつく場合も。 2.間取りの自由度を考えずに購入 鉄筋コンクリートやツーバイフォー構造は、壁が重要な構造材のため、大きな間取り変更が難しいことがあります。自由に変えたいなら木造軸組工法の物件がリノベに向いています。 3.法的制限や再建築不可の問題を見落とす 購入後に接道義務や用途地域、建ぺい率などの制限が厳しいことに気づき、希望通りにリノベできないケースもあります。 回避のポイント • 専門家によるインスペクション(建物診断)を必ず受けて、劣化や構造の問題をチェック。 • 不動産会社や役所で法的制限をしっかり確認し、再建築が可能かどうかも見極める。 • 間取りの変更がどこまで可能か、建築士に相談する。 【2】予算管理の甘さで費用が膨らむ 「中古+リノベなら新築より安くできる」と聞いても、予算オーバーで失敗するケースは少なくありません。 よくある失敗ポイント 1.予備費を用意せずギリギリの予算で計画 見えない劣化部分の補修や追加工事で、数十万円〜数百万円の費用増が出ることも。 2.仮住まいの費用や引越し費用を考慮していなかった フルリノベは3〜6ヶ月かかることが多く、その間の住まい代を見落としがち。 3.工期遅れによる生活の混乱 工事が遅れると、引っ越しや新生活開始がずれ込み、ストレスに。 回避のポイント • 物件購入費+リノベ費用+予備費(全体の1割以上)+仮住まい費用を含めた総予算を設定する。 • 予算に余裕を持ち、途中での変更や追加工事に対応できるようにする。 • 工期に余裕を持ち、スケジュール管理を業者と密に行う。 【3】間取りやデザイン重視で暮らしにくくなる 雑誌に載っているような素敵なデザインを追い求めすぎて、実際の暮らしに合わない空間になってしまうことも。 よくある失敗ポイント 1.収納不足で物があふれる 見た目はスッキリでも、実際は収納が足りず散らかる原因に。 2.家事動線が悪い キッチンから洗濯機や玄関までの動線が遠く、毎日の家事がストレスに。 3.メンテナンスが大変な素材や設備を採用 おしゃれだけど掃除が難しい素材を使い、結局手入れが面倒になる。 回避のポイント • 家族の生活スタイルに合わせて収納量と場所を設計する。 • 家事動線をシンプルに、効率よく動ける間取りを優先。 • 掃除やメンテナンスがしやすい素材を選び、使い勝手も大切に。 【4】施工会社選びでトラブルに どんなに素敵なプランでも、施工が不十分だと満足度は下がります。信頼できる業者選びが重要です。 よくある失敗ポイント 1.価格だけで業者を選び、技術力や実績を確認しなかった 工事の質が低く、補修が必要になることも。 2.コミュニケーション不足でイメージが伝わらない 希望が正確に伝わらず、完成後にイメージと違うと感じる。 回避のポイント • 複数の業者に見積もりと相談をし、施工事例や口コミを比較する。 • 担当者の人柄や対応の丁寧さも重要な判断基準に。 • イメージ写真や具体的な希望をできるだけ細かく伝える。 【5】設備や断熱の見落としで快適さが損なわれる お洒落なだけでなく、毎日を快適に過ごすには、設備や断熱などの見えない部分も大切です。 よくある失敗ポイント 1.古い配管や電気設備をそのまま使い、トラブル発生 水漏れや停電などのリスクが高くなります。 2.断熱や気密が不十分で冬寒く、夏暑い 光熱費が高く、快適な暮らしから遠ざかることに。 回避のポイント • リノベの際に配管や電気配線を新しく交換する。 • 断熱材やサッシの交換など、性能向上を積極的に行う。 • 快適性とランニングコストの両方を考えた設計に。 まとめ:失敗を防ぎ、納得のリノベを実現するために 中古住宅リノベーションは、コストを抑えながら理想の住まいを実現できる魅力的な選択肢です。しかし、物件選び、予算管理、間取り設計、業者選び、設備面の配慮など、検討すべきことは多くあります。計画段階でリスクや制約をしっかり把握し、信頼できる専門家と連携しながら進めることが、後悔しないリノベーションの鍵となります。ひとつひとつの判断を丁寧に積み重ねて、自分に合った快適な暮らしを手に入れてください。
-
2025/08/29
家づくりは「土地選び」から―土地探しの基本―
土地探しって本当に悩みますよね。できれば、生まれ育った住み慣れた場所や、「ここなら安心して家づくりができる」と確信を持てる土地に建てたいものです。私自身も、石橋をたたいて渡るタイプの人間なので、土地選びには慎重になってしまいます。でも、そううまくはいかないことも多いのが現実。限られた予算や条件の中で、最適な土地を探すのは、思った以上に大変です。 注文住宅を建てる際、土地を持っていない方は土地探しからのスタートになります。 このコラムでは、土地探しの一般的な流れや方法、注意点について、事実に基づいてご案内します。 土地探しにかかる期間の目安 土地探しにかかる期間は人によって異なりますが、一般的には3ヶ月~6ヶ月程度で契約に至るケースが多く見られます。 ただし、希望条件の内容や土地の流通状況によっては、それ以上の期間がかかる場合もあります。 土地の探し方(代表的な4つの方法) ① 不動産会社に依頼する 不動産会社では、希望のエリア・広さ・予算などの条件に合わせて土地情報を紹介してもらえます。 ② インターネットで検索する 不動産情報サイトを使えば、場所や価格帯、面積などの条件で土地情報を閲覧できます。 一部の物件は掲載後すぐに成約済みになることがあります。 ③ 現地を直接見に行く エリアを歩いて「売地」の看板などを確認する方法です。現地の状況や雰囲気を把握できます。 ④ 建築会社と一緒に探す 工務店やハウスメーカーに土地探しを依頼する方法です。 建築プランとの整合性を事前に確認しながら進められるという利点があります。 ナラタテの土地探しサポートについて 奈良で注文住宅を建てるなら、土地探しから工務店選びまで丁寧にサポートする住宅会社相談カウンター『ナラタテ』の活用がおすすめです。ナラタテでは、土地をお持ちでない方に向けて、土地探しから家づくりまで一貫してサポート可能な工務店のご紹介が可能です。 以下のような対応ができます。 土地探しに対応可能な工務店をご紹介 土地と建物の予算配分についての相談が可能 土地と建物を分けて検討するよりも、同時に進めた方が、全体の計画性や予算の精度が高くなる傾向があります。そして、土地選定の段階で「この土地なら○○坪の家が建てられる」「この場所なら間取りの自由度が高い」などの具体的な判断がしやすくなります。 ナラタテを通じて工務店に依頼し、土地探しから進められた方の中には、 以下のようなケースがあります。 土地の候補が見つかった際、建築プランと概算費用を同時に確認 複数の土地を比較する際に、建築面からのアドバイスをもとに絞り込み 土地契約前に「建てたい家がその土地に入るかどうか」のチェックを実施 このように、土地と建物の整合性を事前に確認できる体制が整っていることで、 購入後のトラブルや追加費用のリスクを減らすことができます。 効率よく土地を探すために確認したい項目 土地探しを効率的に進めるために、以下の内容を事前に整理しておくとスムーズです。 希望エリア 面積の目安(坪数) 予算(総予算 or 土地のみの上限) 交通利便性(最寄駅までの距離、路線) 学区や周辺施設の希望 優先順位(必須条件と希望条件の整理) また、建物を含めた総費用の目安を把握しておくと、土地選定時に無理のない判断が可能です。 土地選びの際に確認しておくべき項目 土地には、購入前に確認しておくべき要素があります。以下に代表的な項目をまとめます。 ◆ 傾斜・高低差の有無 造成や擁壁工事が必要な場合、別途費用が発生することがあります。ネットやチラシで目にする区画図では、わからないので注意が必要です。 ◆ 地盤の状況 軟弱地盤である場合、地盤改良工事が必要になることがあります。 購入前に地盤調査や周辺情報の確認が推奨されます。 ◆ 法的規制 都市計画区域内では、建ぺい率や容積率、用途地域などの法的制限があります。 土地によっては希望する建物の建築ができない場合があります。 ◆ インフラ状況 上下水道、電気、ガスなどの整備状況を確認します。未整備の場合は引込工事が必要です。 ◆ 周辺環境 騒音、交通量、近隣施設(学校、商業施設、工場等)の有無などを現地で確認します。 できれば昼夜・平日休日など複数の時間帯での見学が望ましいです。 まとめ:土地探しは情報整理と連携が鍵 土地探しを進める際には、以下の3点が重要です。 条件を明確にすること 予算を建物含めた総額で把握すること 信頼できるパートナーと連携すること 土地探しって、本当に悩みますよね。でも、家づくりのスタートだからこそ、焦らずじっくり進めたいところです。まずは自分たちの希望を整理して、信頼できる人に相談しながら探していくと、いい土地に出会いやすくなります。建物のことも一緒に考えながら進めると、あとで困ることも少なくて安心です。楽しみながら、自分たちらしい家づくりを始めていけたらいいですね。