実家が寒くて帰るのが億劫。それ、リフォームのフラグです。
2025/12/02
目次

皆さんのご実家はどういったタイプでしょう?
立派な門構えと重厚な瓦屋根が特徴的な日本建築の家。
サザエさんのお家のように、独立した台所と家族が集い食事をする居間がある平屋。
応接室があり、ドラえもんが寝ているような押し入れがある、昭和の日本家屋。
「耳をすませば」の主人公・雫が暮らしているような団地。
耐震断熱対策されている高スペック住宅もしくはマンション。。。
年末年始は奈良の実家に帰る方も多いと思いますが、「寒くて帰りたくない」「寒いお風呂がつらい」「居間にいても隙間風を感じる」など、久しぶりの実家で直面する寒さに身ぶるいする人が多いのも事実。
築30~40年が経過した家は、断熱・構造の見直しといった修繕が必要になる時期です。ホットカーペット×ガスファンヒーター×エアコンなど複数の暖房器具を用いている寒い家は、健康維持のためにも光熱費削減のためにも、断熱リフォームを検討するのはいかがでしょうか。
健康的に暮らすため、冬は室温18度以上が推奨されている

WHO(世界保健機関)は2018年11月、「住宅と健康に関するガイドライン」の中で「冬は室温18度以上にすること」を各国に勧告しています。「冬の室温が18度以上あると、呼吸器系や心血管疾患の罹患・死亡リスクを低減する」とし、特に子どもや高齢者には「もっと暖かい環境を提供するように」と言葉が添えられています。
参照:一般社団法人日本住宅リフォーム産業協会JERCO(ジェルコ)「ひと部屋断熱」
北海道のような寒冷地ではなく、沖縄のように温暖地でもない奈良県は、室温が低い住まいが多いそう。比較的暖かく過ごせるマンションが多い都市に比べて「戸建てが多いから」という側面もありますが、見逃せない現状です。
気温が寒いと血管は収縮して血圧が高くなります。特に冬の朝は注意が必要。起きる1~2時間前にエアコンを24度設定で自動スタートするなど、室温対策ができると良いですね。
実家リフォームのすすめ①寒いお風呂やトイレをリフォーム

古い家の特徴の一つに「水回りがとにかく寒い」が挙げられます。特に床がタイル張りだと、見た目にも体感的にも冷たさが倍増します。「古くはなったけれど、壊れていないし、使えるから不便ないし、もったいない」と、なかなかリフォームしにくい場所ですよね。
しかし、「もったいない」は、トイレをリフォームしないほうが「もったいない」かもしれません。
トイレを流すのに30年前は1回あたり13リットル(※1)の水が必要でしたが、今では少ないもので3.8リットル(※2)と、“3分の1以下”の水量まで節水が進んでいます。
※1:1994年まで販売していたCSシリーズ
※2:ネオレストシリーズ(床排水)など
1回流す度に13リットルも必要としていた水が、3.8リットルで済むなんて。。。トイレの節水技術は、すごい進歩ですね!!トイレや風呂、キッチンなど水回りのリフォームは数十万~数百万円、結構幅があって目安にならないかもしれませんが、水回りリフォーム費用の肝は「どのメーカーのどの商品を採用するか」によって、価格が倍以上変わります。
最新の機種には、自動で掃除をしてくれたり、節水仕様になっていたりとたくさんの便利な機能が搭載されています。また、デザインもスマートで魅力的ですが、お値段との相談が必要です。必要な機能は何か、どれくらいの費用が捻出できるのか、取捨選択が必要になります。
実家リフォームのすすめ②「ひと部屋だけ」断熱リフォーム

家族が集まる居間だけなど、家の一部のみを断熱対策する「ひと部屋断熱」という考え方にも注目が集まっています。外部と関わる壁面や窓と、天井・床への断熱対策で、1部屋125万円前後。耐震への対策を合わせて行うことで250万円程度の工事費用となるようです。補助金が出る地域もあるので、居住地の補助金情報は要確認です。(2025年12月現在、奈良県では「ひと部屋断熱」に対する補助金はありません)
実家リフォームのすすめ③「窓リノベ」で、窓の結露ともおさらば。

私の実家は、昭和50年代後半にハウスメーカーで建築された戸建てですが、冬の窓結露はすごかった。拭いても拭いても結露が湧き出て、母を困らせていました。ある日父が買ってきた水受けボトルが付いた窓ワイパーは、画期的な便利グッズでした。また、足元はフカフカのスリッパが必需品。窓際はひんやりと感じることも多かった。
そんな実家の冬でしたが、数年前に窓リノベを実施。既存の窓とサッシはそのままで、内窓を設置するタイプのリフォームでした。その効果は絶大。結露は全くなく、室内の空気を逃がさない気密感がすごい。暖房の効きも暖かさの持続性もよく、窓だけでこんなに変わるものなのかとびっくりしました。
窓のリフォームの種類
- 内窓設置
- 外窓交換(カバー工法、はつり工法)
- ガラス交換
補助金を利用してお得にリフォームする方法もあるので、最新の補助金情報は「先進的窓リノベ2025事業」のサイトにてご確認ください。
https://window-renovation2025.env.go.jp/
まとめ
たまに帰るからこそわかる、実家の寒さ。その寒さ、危険です。交通事故に遭遇するよりも確率が約3倍高いとされるヒートショック。部屋間の急激な温度差により引き起こされます。そういった不慮の事故を防ぐためにも、冬の寒さを少しでも快適に乗り切るためにも、実家リフォームで温度差がなく過ごしやすい温熱環境を目指しましょう。