猫と山のある暮らしを形にした、昭和住宅のリノベーション

築40年の昭和住宅が、スケルトンリフォームで生まれ変わった。耐震構造の関係上、間取り変更には制約がつきものだが、耐震性を向上させながらご希望の間取りに変更させた。閉鎖的だった間取りは、LDKからウッドデッキ、庭へとつながり、家全体に光と風が通る開放的な心地よい空間となった。この家の印象的なポイントのひとつが、壁一面の造作棚と特徴的な筋交いの柱だ。造作棚は片づけやすい暮らしを助け、構造上必要な柱は、耐震性とインテリア性を両立させ空間に解放感と広がりを持たせる役目をしている。また山と猫が好きなご夫妻らしさが垣間見られるのも特徴的だ。奥様がデザインしたキッチンタイルにはさりげなく猫が隠れ、登山トレーニングできる梁を設置するなど空間に遊びこころを添えている。断熱性、住宅性能の向上の見直しも行い、新築のような快適さを確保しつつ、費用はおよそ新築の60~70%に抑えられた。半年におよぶ綿密な打ち合わせでお施主様の想いを反映。築年数を経た家が新たな表情を取り戻した。
物件情報
タイプ | 二階建て |
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構造 | 木造 |
築年数 | 築40年 |
プランニング期間 | 6カ月 |
施工期間 | 4カ月 |
詳細情報
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床は無垢の栗材。18帖のLDKは既存の壁を撤去しオープンな空間にした。耐震の為の筋交いが程よいアクセントとなっている。
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登山トレーニング用のロープをかけて使える梁を新設したLDKはお施主様の趣味を満喫できる空間となった。
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キッチンはI型を選択。前壁の山と猫をモチーフにしたタイル張りが暮らしに彩りを添える。(奥様デザイン)
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洗面&脱衣スペースの床には柔らかさと温かみがあり、防音性もあり、滑りにくい天然素材のコルクを貼っている。
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広い木のカウンターとタイルの使いやすい造作洗面台。
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耐震補強をした2階は吉野杉の空間。間仕切りせず大きな空間を楽しむ。
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シンプルな和室に木が温かみを添える。
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天井に貼られた木と、床の無垢の栗、筋交いと造作された本棚の木目が織りなす絶妙なコントラストが美しい。
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どこか懐かしい上部の窓は、解体前のものをリメイク。
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昔ながらのタタキ土間と板張り天井が迎える玄関。猫ちゃんの足跡マークがかわいい。
代表取締役 藤井 謙昌
築40年の昭和住宅が、猫と山を愛するお施主様の想いを反映して生まれ変わったこの住まいは、“好き”を形にした特別な空間です。お施主様の暮らしに寄り添い、丁寧に家づくりを進めることができました。