里山の風景を一望する大開口の家
求めるものが明確だった土地探しと家づくり
素晴らしい眺望が広がる宇陀市のS様邸。納得する土地が見つかるまで10か所以上の土地を見てまわり、およそ2年以上の月日がかかったという。ご夫婦には「希望どおりの土地が見つかるまで絶対に妥協はしない」という強い思いがあり、土地へのこだわりが高台から望む眺望を生かした平屋の完成につながっている。家づくりのご要望は、シンプルでコンパクトな平屋で、広いウッドデッキがあること。リビングにある大開口の窓は木製サッシの4枚引き戸を採用し、引き込み式にすることで全開にして景色を取り込む。その窓には障子をはめ込み、季節や天候に応じて室内に入る光を調整することが可能。桟を極力少なくしたシンプルなデザインでより部屋を広く見せる効果もあり、緩やかにウチとソトをつなぐ役割も果たしている。冬の寒さが厳しい地域のため、気密性にこだわり、断熱等級6を基準に窓は木製や樹脂サッシを採用。夏はエアコン1台で快適に過ごすことができ、以前の暮らしから光熱費も格段に安くなったという。
同社代表の眞井氏は、「モノがあふれている時代だからこそ、自分たちに合う暮らしは何かを突き詰め、家づくりについてよく調べているお客様が多くなりました。その結果、平屋を希望されるケースも増えている」と話す。家に求めるものが明確だったS様邸は、建物はもちろん、家をとりまく風景も中にあるインテリアさえも、まさにそれを体現した住まいだ。
造作のアイランドキッチン。
モダンな空間にも馴染む障子が印象的な22.5帖のリビング。テーブルはご主人が探してきたもので、新しい家が完成したら置こうと決めていたそう。床材は、同社モデルハウスを見て選ばれたオークの無垢。
唯一無二の眺望の平屋の家。テラスで一杯やるのがご主人の楽しみ。窓からは花火も。
モダンな雰囲気の玄関アプローチ。砂利を敷き詰めた細いストライプは奥様のこだわり。
洗面所のアクセントとなっているタイルは、奥様が悩み抜いて選んだもの。
壁面にはシックなタイルを施している。
桟の少ない障子がリビングに柔
らかな光を届け、モダンな雰囲気
の居心地のいいリビングに。
リビングからワンステップ降りたご主人の仕事スペース。作り付けの本棚を設け、窓を開けるとテラスに出られる。
パントリー内にある、お酒や酒器を並べたドリンクコーナー。
テラスには、油分が強く、耐久性が高い屋久島の杉を使用。