マンションリノベでかなえた、自然素材が心地よい住まい

娘さんの進学に合わせ、電車での通学が便利なエリアに転居を決めたお施主様。そして購入した築24年のマンションをリノベーションし、ご自身たちがいつも快適に過ごせる住環境をつくることにされた。その設計・施工を『建築工房 和』に任せたのは、もともと「木と自然素材の家」がお好きであったことに加え、以前の住まいでも同社の家具ブランド『753FURNITURE(ナゴミファニチャー)』にオーダーした製品を愛用していたからだ。改修後の住まいに「緩やかにつながる空間と、自然光による明るさ」を求めていたお施主様は、基本的な間取りを自ら検討したそう。同社はそのアイデアを基に、“できること・できないこと”、“やるべきこと・やらざるべきこと”を判断して改修プランに落とし込み、さらに壁には漆喰、床や造作家具には十津川村産の杉材を使って「和ならではのマンションリノベ」をカタチにした。光を透過するガラスの建具の採用や、四重構造で防音性を高めた天井、また樹脂サッシ・ペアガラスへと入れ替えた窓に、各所へ設けた収納スペースと、心地よい暮らしに欠かせない準備も万全に整えられている。
■写真:マンションでありながらも、無垢の床や漆喰の壁で“自然素材に包まれた住まい”を実現。また、LDKとオープンにつながる廊下の幅を拡張することで、よりゆったりと感じられる空間に生まれ変わった。
物件情報
タイプ | マンション |
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築年数 | 築24年 |
延床面積 | 83.01㎡(25.11坪) |
リフォーム面積 | 83.01㎡(25.11坪) |
プランニング期間 | 3カ月 |
施工期間 | 4カ月 |
詳細情報
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窓が少なく、位置も変更できないという条件の中、建具や素材選びの工夫で明るい空間に。
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主寝室には『建築工房 和』造作のロフトベットを設置。下部の収納スペースは、廊下とつなげている。
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キッチンカウンター部やリビングの一角には、『753FURNITURE』によるオーダー家具を設置。
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マンションでありがちな“収納スペース不足”もしっかり解消されている。
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天井や壁などの防音性を高めたことで、隣の家からの生活音もほとんど聞こえない。
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床材をはじめ、同邸宅のために製作された家具・建具にも“十津川産の杉”が用いられている。これは、『建築工房 和』の住まいづくりにおけるこだわりの一つだ。
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廊下部分の印象的な壁は、木毛セメント板を漆喰などで塗装したもの。
一級建築士 熊谷三枝子
お施主様は以前の住まいでもリノベーションを経験されていて、住まいづくりのことをよくご存知でした。また、“やりたいこと”がはっきりされていたので、私たちつくり手側は“建築のプロ”としてのサポートをさせていただきました。ちなみに、天井を高くして間接照明などの空間演出を加えることも考えたのですが、今回は防音性の向上を優先することに。その甲斐あって、周囲の住戸からの生活音もほぼ聞こえないそうです。