平屋に住む。人と動物が思い思いに過ごせる、古民家ライクな「真壁づくり」の家
「一緒に暮らす3頭の犬と7頭の猫が、室内でも自由に過ごせる家にしたい」。そんなオーダーを受けて設計・施工されたこちらS邸。外観デザインや内装は、お母様の憧れだった〝飛騨高山にある昔ながらの住宅〟をイメージして計画された。
玄関扉を開けた先は、大きな土間とひと続きのLDKがオープンにつながる大空間。土間とLDKを合わせれば40帖を超える上、天井の高さや庭に向けた4つの掃き出し窓の効果もあって、ただでさえ広い空間にさらなる開放感が備わっている。「真壁づくり」で現しとなった木部はすべて濃い色に塗装されており、その装いは古民家さながら。それでいて土間の素材選びやタイルの使い方を工夫することで、〝程よい高級感〟も演出されている。また、こちらは〝小屋裏を生かした平屋〟となっており、階段を上がった先にも見どころが満載。吹き抜けに架かる〝すのこ床の通路〟や、壁いっぱいが本棚のワークスペースも用意されている。なお、引き渡し後にも軒を延長したり、その軒天部分に猫部屋をつくったりしたそう。そして今後も〝より良い住環境〟を求め、S様とお母様の住まいづくりは続いていくようだ。
写真:新築でありながら、そのフォルムや色使いが“古民家の旅館”を思わせるS邸の外観デザイン。池や小川もつくった大きな庭はお母様がガーデニングを楽しむ場
所であり、また愛犬たちにとっての遊び場にもなっているという。
大きな土間とLDKが間仕切りなくつながるS邸は、その圧倒的な開放感が魅力の一つとなっている。この大空間は、「愛犬・愛猫たちが自由気ままに過ごせるように」と計画されたものだ。なお、LDKの床材にはキズがつきにくく手入れも簡単なクリ材が採用された。
収納ボックスやアプローチをしっかりと覆う深い軒は、引き渡し後に延長されたもの。後付けとは思えないほどなじんで見えるのは、同社の高い施工力があってこそ。
仏間が備わる畳コーナーは、土間の延長線上にレイアウト。
小屋裏のトイレ横に設置した洗面台も、同社にて造作されたものだ。
料理をしながらリビングや庭を見渡せるよう、キッチンは対面式に。
土間スペースの一角には、薪ストーブを設置。『サイエンスホーム』の住まいは断熱性が高いので、冬の寒い日もこの1台で家全体がしっかりと暖まる。
小屋裏のロフト空間に設けられたワークスペースは、横の壁一面を造作による本棚とした。